虚構観光
Fictional
tourism
写真は北村虻曳(きたむら・あぶのぶ)氏(2018年)
解説:池田光穂
移動をしない観光のこと。フィクショナル・ツーリズムは和 製英語である。旅行体験における意識変容に着目して、コンピュータや 宗教的儀礼、シャーマニズムやドラッグ使用など移動を伴わない〈疑似的な移動〉につい て研究するために池田光穂(1993)によって提唱された。これによって観光における移動の概念を相対化し、観光現象の文化的研究に奥行きと広がりをもた せることが可能になった。インターネットなどの電脳空間では仮想観光(virtual tourism)※と限定して呼ばれている。コンピュータにおけるヴァーチャル・リアリティ 技術の発展に応じて、ヴァーチャル・ツーリズムと呼ぶことができる。
旅先に自分の自我を持ち込むことは、その人が移動しても移動していないことを意味はしないか?移動をしなくて
もあるいは身体移動したはずなのだが、どこかに被疑者が隠れていたりあるいは逃亡している際には、その人の自我はそこにいるはずなのに、そこには居ないと
いうことになる(→「ジル・ドゥルーズ用語集」)
《以下はチチェン・イッツア遺跡のピラミッドが壊れたという四月バカの日である4月1日のメキシコの報道》
(→「マヤ遺跡観光」)
左より、1)モダニスト考古学者の夢、2)イコノクラスターとしてのポストモダニストの夢、3)記憶があいまいなツーリストの頭の中のイメージ(→「ポストモダニズムなんか、たいしたことない」より)
★2015年年末のフェイクニュース
"Colapsa Chichén: Colapsa en cenote Castillo de Kukulkán, La pirámide de Kukulkán, en la zona arqueológica de Chichén Itzá, colapsó ayer por la noche, durante el espectáculo “Noches de Kukulkán”, situación que provocó alarma entre los arqueólogos, empresarios, turistas y políticos.Alrededor de las 15 horas de ayer, según comentaron algunos turistas, se escuchó un sonido extraño en la zona arqueológica. Ahora se sabe que fue una fractura en el suelo, en las cercanías de la pirámide, que pudo haber sido causada por el peso de visitantes y vendedores ambulantes concentrados en la ubicación.El sonido se escuchó nuevamente a las 21 horas, y se hizo visible una apertura en el suelo, por lo que la zona arqueológica comenzó a ser evacuada por personal de Protección Civil, ante la mirada atónita del personal del Instituto Nacional de Antropología e Historia (INAH) y el Patronato Cultur, narraron testigos.Un turista, quien prefirió el anonimato, declaró que la pirámide de Kukulkán comenzó a ladearse hacia uno de sus lados, hundiéndose en el cenote recién descubierto por investigadores de la Universidad Nacional Autónoma de México (UNAM). El visitante señaló que la cabeza de la serpiente emplumada fue tragada por la tierra...." https://www.lajornadamaya.mx/2015-12-28/Colapsa-Chichen
「チチェン・イッツァ遺跡のククルカンのピラミッドが、昨夜の "ククルカンの夜
"ショーの最中に崩れ落ち、考古学者、ビジネスマン、観光客、政治家たちの間に警戒が広がった。昨日午後3時頃、何人かの観光客によると、遺跡内で奇妙な
音がしたという。この音は、ピラミッド付近の地面の亀裂であることが判明しており、観光客や露天商がこの場所に集中したことが原因である可能性がある。午
後9時に再び音が聞こえ、地面の隙間が見えるようになったため、国立人類学歴史学研究所(INAH)とパトロナート・クルトゥール(Patronato
Cultur)のスタッフが驚く中、市民保護局員によって遺跡ゾーンから避難し始めた、と目撃者は語った。
ある観光客(匿名を希望)は、ククルカンのピラミッドが片側に傾き始め、メキシコ国立自治大学(UNAM)の研究者たちによって最近発見されたセノーテの
中に沈んでいったと証言した。その訪問者は、羽の生えた蛇の頭が大地に飲み込まれたと指摘した。」
●以下の写真は、Ronda, Andalusia, Spain. であるが、高性能のドローンを使った空撮以外の動画以外ではこのような風景を満喫することは「誰も」できない。
ウィキペディアの"Ronda, Andalusia, Spain"
には綺麗な写真(ほとんどは実際に現地に赴いてリアルに見ることが可能だが——この空撮は時地上からは絶対にリアルで見れられない)があるので参考にして
ほしい。
リンク
文献
その他の情報