ゲノム研究の意義ともっと研究費が欲しいという言説の分析
An analysis of the discourse on the significance of genomic research
and the need for more research funding in modrn Japan.
★以下の文章は、国立科学博物館館長(2023年当時)である篠田謙一氏が、アダム・ラザ フォード(Adam Rutherford, b.1975)『ゲノムが語る人類全史』垂水雄二訳、文藝春秋社、2017年に寄稿した「東アジアや日本におけるゲノムの研究」の現状を、一般の人にわか りやす く解説したものからの抜粋(一部; Pp.438-446)である。この文章をよめば、ゲノム研究の意義と、篠田氏が主張する「もっと研究費が欲しいという言説」というものが、ど のようなものであり、また、学生は、そのような言説を、日本を代表する科学者がどのような修辞をつかって市井の人に説くのかが、冷静にわかるはずである。
★総じて、科学研究費は科学者集団にとって研究投資のための財政的リソースであるとすれば、
さまざまな研究成果を発表し、研究支援の支持者を集めていく経済的ビジネスモデルは、「レン
ト・シーキング」に帰結するだろう。
【1】ゲノムというのはヒトひとりを造るため
に必要な遺伝子のセットのことだが、その解析技術の進展
は、あらゆる科学の分野に大きな変化をもたらした。なぜなら、ゲノムは生物の設計図にたとえられ
る性質を持つからだ。一般に誤解されている面もあるが、基本的には我々の体はゲノムの指示によっ
て形作られ、体内で行われている複雑な化学反応もゲノムの指令によって制御されている。病気への
抵抗力や薬剤の効き方、姿形までもゲノムが規定している。様々な個人差、顔かたちの違いから病気
のなりやすさまで、その根本には遺伝子の違いがある。それゆえ、ゲノムに関する研究は多くの分野
に影響を及ぼすことになる。医学や農学、生物学などの分野ではそれは当然のことだと思われるだろ
うが、実は一見関係のなさそうな人文.社会科学にも、その影響は及んでいる。 |
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【2】なかでも、最も大きな影響を受けているのが、人類史の分野であ
る。人類史の研究では、発掘され
た遺骨や遺物をもとに過去の社会を復元する。人骨の研究では、これまでは骨に現れる遺伝的な特徴
を注意深く読み取って、進化の道すじゃ集団の近縁性を判断していた。しかしながら骨形態は環境や
栄養状態にも左右されるので、その結論は限定的なものに留まらざるを得ない。一方、私たちのゲノ
ムには、私たち自身の歴史が刻まれている。数千、数万世代に及ぶ祖先のDNA が混ざり合い、時に
突然変異を起こしながら私たちに伝えられてきた。その変化の痕跡を解き明かしていくことで、私た
ちは人類がどこで生まれ、どのように離合集散を繰り返して現在に至るのかを正確に知ることができ
る。ゲノム解析技術の爆発的な進展、特に次世代シークエンサという従来の手法とは全く異なる原理
でDNA 配列を読み取るマシンの誕生は、比較的簡単にヒトのゲノムを読み取ることを可能にした。
それによって2010年以降には古代人を含むゲノム解析が大き<進み、人類進化のシナリオが書
き替えられる事態になっている。本書(=ラザフォード『ゲノムが語る人類全史』)は、そうした新発見の数々を一般向けに書き下ろした、知的好
奇心に溢れる一冊である。 |
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【3】……本稿では、東アジアや日本におけるゲノムの研究で、現状では
どのようなシナリオが描かれているのかを紹介したい。 |
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【4】21世紀になると、本書でも紹介されているSNP
(一塩基多型)解析を利用して、アジア集団の
遺伝的多様性を比較する研究が急速に発展した。SNP とは、私たちのゲノムを構成するDNA 配列
の中に見られる、単一のDNA の変異である。DNA の文字列は親から子どもに伝わっていくときに、
まれに突然変異を起こして別の文字に変わっていく。その違いが子孫に受け継がれ、集団の中で1%
以上の頻度を持ったとき、その部分はSNP であると定義している。婚姻で結ばれた集団が隔離され
て長い時間が経過すると、その内部で突然変異によって独自のSNP が生じて、他の集団とは異なる
SNP を数多く持つことになる。このことを利用して集団間の近縁性などを調べることができるのだ。 |
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【5】私たち日本人は、アジアの中では「東アジア集団」に属している。
では、その東アジア集団は、ど
のような遺伝的特徴を持っているのだろうか。2009年には東南アジアから北東アジアにかけての
集団のSNP データの解析結果が公表され、アジア集団の遺伝的な分化は基本的に言語集団に対応し
ていることが示された。要するに同じ言語集団に属する人々は似たような遺伝的構成を持っているこ
とが明らかになったのだ。また、東南アジア集団の方が東アジア集団よりも遺伝的な多様性が大きく、
東アジア集団が持つ遺伝的な変異の90%以上が、東南アジアか南アジアにも存在することがわかっ
た。更に、遺伝的な多様性は東南アジアから東アジアに向けて減少していくことなどが判明したが、
これは東アジア集団が、基本的には東南アジアから移動した集団によって形成されたことを意味して
いる。 |
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【6】それに先立つ2008年には、日本の理化学研究所のグループが7
千人あまりの日本人のSNPデ
ータを解析し、列島内の遺伝的な地域差を明らかにしている。この研究では、琉球列島集団が本土日
本集団(本州・四国・九州)と明瞭に分離していることが示された。また本土集団でも、東北地方の
人々は、互いに似たようなSNP を持っており、他の本土日本の集団とは区別することができること
がわかった。つまり本土日本の内部でも、ある程度の遺伝的な分化があるのだ。 |
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【7】その後も日本列島集団のSNP
解析では、アイヌと本土日本、琉球列島集団を対象としたものや、
琉球列島内部での分化を調べた研究などが行われている。前者からはアイヌと本土人の祖先集団が混
血をはじめたのは古墳時代であるという推定が得られているし、後者では宮古島と沖縄本島の遺伝的
な分化が示されているほか、琉球列島と地理的には近い台湾の先住民との間には、遺伝的なつながり
はないことが明らかとなっている。 |
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【8】このように現代の日本人に関してはある程度のゲノムデータが蓄積
されているのだが、注意すべき
なのは、現代人ゲノムが描く地図は、絵画で言えばいわば完成された作品であるということだ。それ
がどのように描かれたのかを知ることは、完成した絵からだけでは難しい。しかしもし、その下絵が
残されていれば、どのような過程を経て完成に至ったのかをかなり正確に知ることができるだろう。
ゲノムによる起源の研究で下絵を調べる作業にあたるのが、古代DNA の解析ということになる。 |
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【9】古代人の人骨からDNA
を取り出して、そのゲノム情報を抽出する。それができれば現代人の遺伝
子構成がどのような経緯を経て完成されたものなのかを知ることができる。これまでは技術的な制約
もあって、古代DNA の解析はもっぱらミトコンドリアDNA の分析が中心だった。ミトコンドリア
DNA は母から子どもに伝わっていく。核のDNA より小さいが、短い領域に多数の変異を持ってい
るので、DNA 分析技術があまり発達していなかった20世紀の後半には、集団の系統解析などに用
いられて、大きな成果をあげてきた。ひとつの細胞に多数のコピーを持つことから、経年的な変成を
受ける古人骨でも解析できる確率が高いことも、このDNA を分析する理由となっていた。ただし、
母系しか追究できないので、そこから得られる結論には限界があった。 |
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【10】しかし、本書でも取り上げられているように、この古代人の
DNA 解析は、2010年以降、次世
代シークエンサが用いられるようになったことで、核のゲノム解析までをその射程とするようになっ
た。それによって古代人のDNA 分析から得られる情報は飛躍的に増大することになったのである。
ヨーロッパのラボが精力的に行っているのが、この解析手法を用いた古代人ゲノムの分析である。地
域集団の遺伝的な変遷を時系列に沿って解析し、現代人集団の遺伝的な構成がどのように完成したのか
を追究することで、西ユーラシア人の成立についての精密なンナリオが描かれるようになっている
のだ。 |
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【11】さて、古代ゲノム分析による日本人の起源に関しての研究の現状
を紹介する前に、これまでの自然人
類学の分野では、この問題をどのように説明してきたかを述べておきたい。従来の研究では、各時代
の人骨の形や、現代人の遺伝的な形質の調査によって、大きく2つのことがわかっている。ひとつは
日本列島から出土する人骨は時代によって違いがあるということで、具体的には縄文人骨と弥生時代
以降の人骨では形質に大きな違いがあるということ。もうひとつは、現代日本人には遺伝子が規定し
ていると考えられる形質に地域差があるということだ。紹介した理化学研究所による研究結果もそれ
を裏付けている。特に本土日本と琉球列島やアイヌの間の違いが顕著であり、更にはアイヌと琉球列
島集団は見た目がよく似ていることが指摘されてきた。 |
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【12】このような時代的、地域的な違いがどのようにして生じてきたの
か、それを解き明かすことは、日本人
の成立の問題に直結している。それは、取りも直さず日本列島に住む人間の成り立ちを語ることにな
るからだ。この問題については明治以来、いくつもの学説が提唱されてきたが、現在では列島内部の
多層性に注目する「二重構造説」が定説として受け入れられているので、その概略を説明しよう。 |
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【13】考古学的な証拠から、日本列島に現生人類が到達したのは、後期
旧石器時代にあたるおよそ四万年
前だとされているので、日本人の起源はそこがスタートとなる。しかし現時点では数万年にも及ぶ後
期旧石器時代から縄文時代にいたる期間の中で、いつどこに、どこから、どの程度の規模で人々が
渡来したかは全く明らかになっていない。それを解き明かすには、列島から出土する人骨化石はあま
りにも少ないのが現状なのだ。そこで、この学説では、旧石器・縄文時代を通して列島内部の集団の
均一化が進み、弥生の開始期にあたる2800年ほど前には、全国的に均一な形質を持つ縄文人が居
住していたと想定している。つまり長期にわたる融合の期間を想定することで、それより前の時代の
シナリオには言及していないのだ。 |
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【14】そして縄文時代末期以降、大陸から金属器と水田稲作農耕を携え
た渡来系弥生人が北部九州地域に
到達し、やがて彼らが在来の縄文人と混血して、現在の日本列島集団を形成することになったと考え
ている。この混血のプロセスが地理的な条件や環境要因によって遅れることになった北海道や沖縄で
は、在来の縄文人の形質を色濃く残した人々が後の時代まで居住することになったということだ。 |
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【15】つまり、列島内における地域差と時代差を、縄文人と弥生人の違
いとその後の混血過程の状況の違
いで説明しているのである。起源の異なる二つの集団が現代の日本列島集団を形成したと考えるので、
二重構造説と呼ばれるのだが、実際のところ列島内部の多様性の要因が縄文・弥生移行期の変化だけ
で説明できるものなのか、ということには確証がない。 |
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【16】この学説で仮定されているいくつかの条件には、ゲノムの解析か
ら疑問が投げかけられるようにな
っている。我々国立科学博物館の行った縄文人のミトコンドリアDNA の系統研究からは、縄文人に
も旧石器時代から続く地域差が存在する可能性が指摘されている。すなわち、最初期に列島に侵入し
た集団は、その後も全体としての融合のプロセスを経るわけではなく、地域的にある程度独立した集
団として存在していたことが予想されるのだ。そこから、現在ではそもそも「均一な縄文人」という
概念自体に問題があるのではないかと考えている。古代ゲノムの解析は、従来説とは異なる日本人の
成立のシナリオを描く必要があることを示唆しており、特に縄文人の地域差の研究は、日本列島集団
の形成が、縄文と弥生という二集団の混合の問題に帰結できるのかという、根本的な問いを投げかけ
ている。 |
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【17】更に、我々と国立遺伝研、山梨大学の研究グループは、縄文人の
ゲノム解析を進めており、これま
で20体ちかくの縄文人のゲノムを決定してきた。その結果を見ると、本土日本人は縄文人と渡来
系の弥生人との混血であることが示される一方で、縄文人が現代の東アジア集団のどれにも似ていな
い遺伝的な特徴を持っていることが明らかとなっている。この状況の説明には以下の2つの解釈が可
能である。ひとつは、縄文人の系統は現在の東アジア集団が個別の集団として確立する前に分岐した
と考える解釈である。これは単純な系統解析から支持されている。しかし他方で、縄文人自体が複数
の起源地を持っている混合集団であるという考え方も可能であり、今後は旧石器時代にさかのほる日
本列島集団の成立をどのように解き明かしていくのかが問題となっている。 |
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【18】ここ数年で弥生人に関しても、何体かのゲノム解析が行われてい
る。弥生時代は、地域によって形
質の異なる集団が棲み分かれていたことが知られており、九州では北部に渡来系弥生人、長崎県など
の西部地域に縄文人の子孫であると考えられる西北九州弥生人、そして種子島などには独特の形質を
持った南九州弥生人が住んでいたとされる。このうち渡来系弥生人については、ゲノムの分析によっ
て縄文人との混血が認められ、西北九州弥生人にも渡来系弥生人の遺伝的な影響が見られることが判
明している。弥生時代は、列島の内部で朝鮮半島から渡来した稲作農耕民との混合が進んだ時代であ
り、濃淡のある混血の様子がゲノム解析から明らかになりつつある。 |
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【19】こうした研究から明らかとなるのは、次のような問題点である。
そもそも従来の学説では、日本列
島に住む集団の起源と成立は、弥生時代に、先端的な農業と工業技術を受け入れた中央(本土日本)
と周辺地域(琉球列島と北海道)に分かれていったという単一の視点から捉えていた。しかし、大陸
の東端に位置し、様々な生態環境を含む南北三千キロに及ぶ列島に住む集団の成立が、このよう単
純化して捉えることができるものなのだろうか。少なくとも北海道、本土、琉球列島は切り離して、
それぞれの地域の集団の成立史を描く必要があることを私たちのゲノムは教えている。 |
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【20】日本の古代ゲノム解析は始まったばかりであり、その進展もヨー
ロッパなどに比べると遅々とした
ものである。現状では、ヨーロッパととアジアでは研究の厚みが違う。考古学にしても人類学にしても
歴史と伝統を持つヨーロッパは、他の地域に比べて格段に研究が進んでいる。人類進化をゲノムから
研究する施設に関しても、ヨーロッパにはドイツに2カ所と、デンマークに1カ所、世界のこの分野
を牽引するラボが存在する。本書で紹介されている結果も、これらの研究室から生み出されたものな
のだが、残念ながら日本にはそれに匹敵するような研究施設はない。まだまだゲノムによる日本人起
源論は、発展途上であるのは事実である。しかしながら、確実なデータは積み上がつており、近い将
来に二重構造説に替わる日本人成立のシナリオが描かれることになるだろう。 |
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Adam David
Rutherford (born January 1975)[3][4][6] is a British geneticist and
science populariser. He was an audio-visual content editor for the
journal Nature for a decade, and is a frequent contributor to the
newspaper The Guardian. He hosts the BBC Radio 4 programmes Inside
Science and (with Hannah Fry) The Curious Cases of Rutherford and Fry;
has produced several science documentaries; and has published books
related to genetics and the origin of life.[7] He is an honorary senior research associate in the division of biosciences at University College London.[1][8][9] Rutherford became President of Humanists UK in June 2022, succeeding Alice Roberts.[10] Early life and education Rutherford, who is half-Guyanese Indian,[11] was born in Ipswich in the East of England[12] and attended Ipswich School.[6] He was admitted to the medical school at University College London, but transferred to a degree in evolutionary genetics,[6] including a project under Steve Jones studying stalk-eyed flies.[13][14] He was awarded a PhD[2] in genetics in 2002 by University College London for research completed at the UCL Institute of Child Health at Great Ormond Street Hospital supervised by Jane Sowden.[2] His PhD investigated the role of the gene CHX10 on eye development, with focus on the effect of mutations in this gene on the development of eye disorders.[2] Rutherford's other academic research was also on genetic causes of eye disorders, including the relation of retinoschisin to retinoschisis,[15] the role of mutations of the gene CRX in retinal dystrophy,[16] and the role of the gene CHX10 in microphthalmia in humans and mice.[17][18] Career Duration: 1 hour, 53 minutes and 39 seconds.1:53:39 Rutherford talks with Francesca Stavrakopoulou, Samira Ahmed and Giles Fraser at Conway Hall in London in 2015. Rutherford published a book on the topic of the creation of life. The United Kingdom printing has been called "two books in one",[19] since Creation: The Origin of Life and Creation: The Future of Life[20] are printed back-to-back so that one can read the book from either end.[21] Among its topics, the first part of the book argues in support of the theory, first proposed by Thomas Gold, that life emerged not in primordial warm ponds, but in extremophile conditions in the deep ocean,[22] while the second part discusses synthetic biology – the use of genetic modification to create new organisms.[23] In the U.S., this book is published in a more conventional format with the title Creation: How Science Is Reinventing Life Itself.[24][20] He was also one of the authors whose works are included in the compilation The Atheist's Guide to Christmas.[25][26] Rutherford was the Podcast Editor[27] and the audio-video editor for the journal Nature until 2013, being responsible for all the publication's published audio, video, and podcasts. He also published audio interviews with notable personalities, including Paul Bettany on his role playing Charles Darwin in the movie Creation,[28] and David Attenborough in his documentary Charles Darwin and the Tree of Life.[29] He wrote editorials on diverse other topics, ranging from the overlap of art and science[30] to reviews of science-themed movies.[31] Rutherford is a frequent contributor to The Guardian, writing primarily on science topics.[32] He wrote a blog series covering his thoughts and analysis while re-reading Charles Darwin's On the Origin of Species,[33] and has written articles supporting the teaching of evolution in schools,[34][35] and criticizing the teaching of creationism as science.[36] He also writes on religion, notably a 10-part series on his experience participating in the Alpha course,[37] and on New Age themes and alternative medicine, including a review critical of Rupert Sheldrake's A New Science of Life,[38] and criticism of the lack of controls on advertising claims for homeopathy.[39] As a guest writer, he published an article in Wired on the possibility of using DNA for information storage.[40] Rutherford has returned[when?] to University College London, where he is an honorary senior research associate in the division of biosciences and teaches courses on genetics and communications.[9] Broadcasting Rutherford frequently appears on BBC science programmes, on both radio and television.[13] Since 2013, he has been the host[41] of the programme Inside Science on BBC Radio 4.[42] In 2012 he was featured on the series Horizon on BBC Two television in the documentary Playing God,[43] which covered synthetic biology using the example of the "Spider Goat", a goat genetically modified to produce spider silk in its milk.[44] In 2011 he presented, on BBC Four, The Gene Code,[45] a two-part series on the implications of the decoding of the human genome,[46] and his documentary, Science Betrayed,[47] detailed the story of the discredited link between the MMR vaccine and autism.[48] In 2010, The Cell, his three-part series on the discovery of cells and the development of cell biology,[49] presented on BBC Four,[50] was included in The Daily Telegraph's list of "10 classic science programmes".[51] In 2006, Discovery Science produced the six-episode TV series Men in White, in which three scientists, Rutherford, Basil Singer and Jem Stansfield, applied science to the solution of everyday problems.[6] He also appeared in BBC Radio 4's The Infinite Monkey Cage, with physicist Brian Cox, physician and science writer Ben Goldacre, author Simon Singh, musician Tim Minchin, and comedians Helen Arney and Robin Ince, and with The Infinite Monkey Cage Tour, the live show based on the programme.[52] Rutherford is a frequent guest on the Little Atoms radio chat show,[53] and he has also acted as a science advisor on programmes such as The Cat in the Hat Knows a Lot About That!, and the film World War Z.[13] In 2011 he conceived and directed Space Shuttles United,[54] a video and musical tribute to all the Space Shuttle missions.[55] He co-presents The Curious Cases of Rutherford & Fry with mathematician Hannah Fry. As of 2023 the programme is airing its 21st series on BBC Radio 4.[56] In late 2022, he presented the series Bad Blood: The Story of Eugenics, on BBC Radio 4. The series is based on his book, Control: The Dark History and Troubling Present of Eugenics.[57] He is also a regular presenter on BBC Radio 4's Start the Week.[58] Public speaking and outreach Adam Rutherford speaking at QEDCon 2013, on the Origin and the Future of Life Rutherford is a frequent speaker at scientific and academic events[59] and a guest at local science and sceptical events, such as Skeptics in the Pub.[60][61][62] In 2013, he was an invited speaker at the QED conference in Manchester,[63] and at the 2013 North East Postgraduate Conference,[64] and delivered the 11th Douglas Adams Memorial Lecture at the Royal Geographical Society in London for Save the Rhino International.[65][66] In 2012, he delivered the annual Darwin Day Lecture for Humanists UK.[67] In 2019, he delivered the Humanists UK Voltaire Lecture; the lecture formed the basis of his future book How to Argue With a Racist.[68] Rutherford was a judge and host of the award ceremonies for the 2012 and 2013 Google Science Fairs.[69] In June 2017, he participated in a public discussion with Alan Alda at the University of Dundee, on the occasion of Alda's receiving an honorary degree from that institution.[59] In November 2017, he participated in a debate with Robert Winston on the subject of superhumans at the University of Southampton.[70] https://en.wikipedia.org/wiki/Adam_Rutherford Creation: The Origin of Life / The Future of Life, Penguin Books (2014), ISBN 9780670920440 A Brief History of Everyone Who Ever Lived: The Stories in Our Genes, Weidenfeld & Nicolson (2016), ISBN 978-0297609377 – UK edition A Brief History of Everyone Who Ever Lived: The Human Story Retold Through Our Genes, The Experiment (2017), ISBN 978-1615194049 – updated US edition Genetics (illus. Ruth Palmer), Ladybird Books (2018), ISBN 978-0718188276 The Book of Humans: The Story of How We Became Us, Weidenfeld & Nicolson (2018), ISBN 978-0297609407 Humanimal: How Homo sapiens Became Nature’s Most Paradoxical Creature—A New Evolutionary History, The Experiment (2019), ISBN 9781615195312 How to Argue with a Racist: History, Science, Race and Reality (2020) ISBN 9781474611244 Rutherford and Fry's Complete Guide to Absolutely Everything (with Hannah Fry) (illus. Alice Roberts) (2021) ISBN 9781787632639 Control: The Dark History and Troubling Present of Eugenics (2022) ISBN 9781474622387 |
アダム・デイヴィッド・ラザフォード(1975年1月生まれ)[3]
[4][6]は、英国の遺伝学者、科学普及家である。Nature』誌のオーディオ・ビジュアル・コンテンツ編集者を10年間務め、『Guardian』
紙にも頻繁に寄稿している。BBCラジオ4の番組『Inside Science』と(ハンナ・フライとの)『The Curious Cases
of Rutherford and
Fry』の司会を務め、いくつかの科学ドキュメンタリーを制作し、遺伝学と生命の起源に関連する書籍を出版している[7]。 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの生物科学部門の名誉上級研究員である[1][8][9]。 ラザフォードは2022年6月、アリス・ロバーツの後任としてヒューマニストUKの会長に就任した[10]。 幼少期と教育 ラザフォードはガイアナ系インド人のハーフで[11]、イングランド東部のイプスウィッチで生まれ[12]、イプスウィッチ・スクールに通った[6]。 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの医学部に入学したが、進化遺伝学の学位に転科し[6]、スティーブ・ジョーンズのもとでストークアイバエを研究する プロジェクトに参加した[13][14]。2002年、ジェーン・ソウデンが監督するグレート・オーモンド・ストリート病院のUCL小児保健研究所での研 究により、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンから遺伝学の博士号[2]を授与された。 ラザフォードの他の学術研究も、レチノシジンと網膜虹彩症の関係[15]、網膜ジストロフィーにおけるCRX遺伝子の突然変異の役割[16]、ヒトおよび マウスの小眼球症におけるCHX10遺伝子の役割など、眼障害の遺伝的原因に関するものであった[17][18]。 経歴 所要時間 1時間53分39秒1:53:39 2015年、ロンドンのConway HallでFrancesca Stavrakopoulou、Samira Ahmed、Giles Fraserと話すラザフォード。 ラザフォードは生命の誕生をテーマにした本を出版した。英国での印刷は、『天地創造』以来、「1冊で2冊の本」と呼ばれている[19]: 生命の起源』と『創造』である: 本書のトピックのうち、第1部ではトーマス・ゴールドが最初に提唱した、生命は原始の暖かい池ではなく、深海の極限環境下で誕生したという説[22]を支 持する論が展開され、第2部では合成生物学(遺伝子組み換えを用いて新しい生物を作り出すこと)が論じられている[23]: 24][20]彼はまた、『The Atheist's Guide to Christmas(無神論者のクリスマス・ガイド)』というコンピレーションに作品が収録されている著者の一人でもある[25][26]。 ラザフォードは2013年まで『ネイチャー』誌のポッドキャスト編集者[27]とオーディオ・ビデオ編集者を務め、同誌が発行するすべてのオーディオ、ビ デオ、ポッドキャストを担当していた。また、映画『天地創造』でチャールズ・ダーウィンを演じたポール・ベタニー[28]や、ドキュメンタリー映画 『チャールズ・ダーウィンと生命の樹』のデヴィッド・アッテンボロー[29]など、著名人へのインタビュー音声も公開している[29]。 ラザフォードはガーディアン紙に頻繁に寄稿しており、主に科学のトピックについて書いている[32]。チャールズ・ダーウィンの『種の起源』を再読した際 の感想や分析をブログで連載しており[33]、学校での進化論教育を支持する記事[34][35]や、創造論を科学として教えることを批判する記事を書い ている[36]。 また、宗教についても執筆しており、特にアルファ・コースに参加した経験を10回にわたって連載している[37]。ニューエイジのテーマや代替医療につい ても執筆しており、ルパート・シェルドレイクの『A New Science of Life(生命の新しい科学)』に批判的な書評[38]や、ホメオパシーの宣伝文句に対する規制の欠如を批判している[39]。 ゲストライターとして、DNAを情報保存に利用する可能性に関する記事を『Wired』に発表した[40]。 ラザフォードはユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンに戻り[いつ?]、生物科学部門の名誉上級研究員として、遺伝学とコミュニケーションに関する講義を 担当している[9]。 放送 ラザフォードはBBCの科学番組にラジオとテレビの両方で頻繁に出演している[13]。 2013年からはBBC Radio 4の番組『Inside Science』の司会者[41]を務めている[42]。 2012年にはBBC Twoテレビのシリーズ『Horizon』のドキュメンタリー番組『Playing God』で取り上げられ[43]、乳にクモの糸を生成するように遺伝子操作されたヤギ「スパイダー・ゴート」を例に合成生物学を取り上げた[44]。 2011年にはBBC Fourで『The Gene Code』[45]を放送し、ヒトゲノムの解読の意味合いについて2部構成で解説した[46]。また、ドキュメンタリー『Science Betrayed』[47]では、MMRワクチンと自閉症との関連性について、信憑性のないストーリーを詳述した[48]。 [48]2010年、BBC Fourで放送された、細胞の発見と細胞生物学の発展に関する3部構成のシリーズ『The Cell』[49]は、デイリー・テレグラフ紙の「古典的な科学番組10選」に選ばれた[51]。 2006年、ディスカバリー・サイエンスは、ラザフォード、バジル・シンガー、ジェム・スタンスフィールドの3人の科学者が日常的な問題の解決に科学を応 用する6話のテレビシリーズ『Men in White』を制作した[6]。 また、物理学者のブライアン・コックス、医師でサイエンスライターのベン・ゴールドエイクル、作家のサイモン・シン、ミュージシャンのティム・ミンチン、 コメディアンのヘレン・アーニー、ロビン・インスとともにBBCラジオ4の『The Infinite Monkey Cage』に出演し、同番組を基にしたライブショー『The Infinite Monkey Cage Tour』にも出演した[52]、 や映画『ワールド・ウォーZ』などの番組で科学アドバイザーを務めている[13]。 2011年には、スペースシャトルの全ミッションをビデオと音楽でトリビュートした『Space Shuttles United』を企画・監督した[54]。 数学者のハンナ・フライと『The Curious Cases of Rutherford & Fry』を共同制作している。2023年現在、同番組はBBC Radio 4で第21シリーズを放送している[56]。 2022年後半には『Bad Blood』シリーズを放送した: The Story of Eugenics』をBBCラジオ4で放送。このシリーズは彼の著書『コントロール』に基づいている: The Dark History and Troubling Present of Eugenics』という著書に基づいている[57]。 また、BBCラジオ4の『Start the Week』のレギュラー司会者でもある[58]。 講演とアウトリーチ QEDCon2013で生命の起源と未来について講演するアダム・ラザフォード ラザフォードは科学や学術的なイベント[59]で頻繁に講演を行っており、Skeptics in the Pub[60][61][62]のような地元の科学や懐疑的なイベントのゲストでもある。 2013年にはマンチェスターで開催されたQED会議[63]と2013年のノース・イースト大学院会議で招待講演を行い[64]、ロンドンの王立地理学 会ではSave the Rhino Internationalのために第11回ダグラス・アダムス記念講演を行った[65][66]。 2012年にはHumanists UKのために毎年恒例のダーウィン・デー講演を行った[67]。 2019年にはHumanists UKのヴォルテール講演を行い、この講演は後に出版される『How to Argue With a Racist』の基礎となった[68]。 ラザフォードは2012年と2013年のグーグル・サイエンス・フェアの審査員と授賞式の司会を務めた[69]。 2017年6月、ダンディー大学でアラン・アルダが同大学から名誉学位を授与された機会に、アラン・アルダとの公開討論会に参加した[59]。 2017年11月、サウサンプトン大学で超人をテーマにしたロバート・ウィンストンとの討論会に参加した[70]。 天地創造 生命の起源/生命の未来』ペンギン・ブックス(2014年)ISBN 9780670920440 A Brief History of Everyone Who Ever Lived: The Stories in Our Genes, Weidenfeld & Nicolson (2016), ISBN 978-0297609377 - 英国版 A Brief History of Everyone Who Ever Lived: The Human Story Retold Through Our Genes, The Experiment (2017), ISBN 978-1615194049 - 最新US版 Genetics (illus. Ruth Palmer), Ladybird Books (2018), ISBN 978-0718188276 人間の本: The Story of How We Became Us, Weidenfeld & Nicolson (2018), ISBN 978-0297609407 Humanimal: How Homo sapiens Became Nature's Most Paradoxical Creature-A New Evolutionary History』The Experiment (2019), ISBN 97841615195312 How to Argue with a Racist: 歴史、科学、人種と現実』(2020年)ISBN 97841474611244 Rutherford and Fry's Complete Guide to Absolutely Everything (with Hannah Fry) (illus. Alice Roberts) (2021) ISBN 97841787632639 コントロール 優生学の暗い歴史と厄介な現在 (2022) ISBN 97841474622387 |
How to argue with a racist : history, science, race and reality / Adam Rutherford, Weidenfeld & Nicolson , 2020 AS HEARD ON BBC RADIO 4 BOOK OF THE WEEK --- THE SUNDAY TIMES BESTSELLER 'Seriously important' BILL BRYSON 'A book that could save lives' SPECTATOR 'An enthralling, illuminating book' MAIL ON SUNDAY 'The ultimate anti-racism guide' CAROLINE CRIADO PEREZ 'A fascinating debunking of racial pseudoscience' GUARDIAN Race is real because we perceive it. Racism is real because we enact it. But the appeal to science to strengthen racist ideologies is on the rise - and increasingly part of the public discourse on politics, migration, education, sport and intelligence. Stereotypes and myths about race are expressed not just by overt racists, but also by well-intentioned people whose experience and cultural baggage steer them towards views that are not supported by the modern study of human genetics. Even some scientists are uncomfortable expressing opinions deriving from their research where it relates to race. Yet, if understood correctly, science and history can be powerful allies against racism, granting the clearest view of how people actually are, rather than how we judge them to be. HOW TO ARGUE WITH A RACIST is a vital manifesto for a twenty-first century understanding of human evolution and variation, and a timely weapon against the misuse of science to justify bigotry. |
How to argue with a racist : history, science, race and reality / Adam Rutherford, Weidenfeld & Nicolson , 2020 BBC RADIO 4 BOOK OF THE WEEK(今週の一冊) --- ザ・サンデー・タイムズ ベストセラーズ 「真剣に重要な本」 ビル・ブライソン 「命を救う本」 スペクテイター 「夢中にさせる、啓発的な本」 MAIL ON SUNDAY 「究極の反人種主義ガイド」 カロリーヌ・クリアド・ペレス 「人種疑似科学の魅力的な論破」 GUARDIAN 「人種は、私たちがそれを知覚するから実在する。人種差別が現実にあるのは、私たちがそれを実践しているからだ。しかし、人種差別的イデオロギーを強化す るために科学に訴えることは増加の一途をたどっており、政治、移民、教育、スポーツ、知性に関する公論の一部となりつつある。人種に関する固定観念や神話 は、あからさまな人種差別主義者だけでなく、経験や文化的な荷物によって、現代の人類遺伝学では支持されない見解に傾いている善意の人々によっても表明さ れている。科学者の中にも、自分たちの研究から生まれた意見を人種に関連させて述べることに抵抗を感じる者がいる。しかし、正しく理解すれば、科学と歴史 は人種差別に対する強力な味方となり、私たちが人をどのように判断するかではなく、人が実際にどのような存在であるかを最も明確に示すことができる。 HOW TO ARGUE WITH A RACIST』は、人類の進化と変異を21世紀に理解するための重要な宣言であり、偏見を正当化するための科学の悪用に対抗するタイムリーな武器である。 |
遺伝学者、レイシストに反論する : 差別と偏見を止めるために知っておきたい人種のこと / アダム・ラザフォード著 ; 小林由香利訳, フィルムアート社 , 2022 第1章 「色分け」に潜むリスク(「色」で分けられる人びと;「人種」という発明品;遺伝学の誕生;遺伝学は人種をどう見ているのか) 第2章 あなたの祖先は私の祖先(祖先はあいまいなもの;私たちは祖先を共有している;アフリカの途方もない複雑さ;イギリスにおける人種;不確かなルーツ;遺伝子に「国」は刻まれない;レイシストは遺伝学を悪用する) 第3章 黒人アスリートは強い?(身体能力は人種の問題なのか;奴隷制が生み出した偏見;「強い」遺伝子はあるのか;文化というファクター;複雑さを受け入れる;根深く無自覚な偏見) 第4章 知能は遺伝か(人種差別主義者、ジェームズ・ワトソン;IQは変わる;それでも知能は遺伝する?;ユダヤ人は賢いのか;文化を見誤ってはならない) 終章 結論とまとめ https://ci.nii.ac.jp/ncid/BC15398598 |
※こんな本を書いているにもかかわらず、アダム・ラザフォードの左記の本は、人間の人種的差異やジェンダー差があたかもあるように書かれている。彼がドブジャンスキーの業績を評価し、ヒトゲノムプロジェクトに参画したからだろうか(2022:16,196,204n, 206) |
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