かならずよんで ね!

)の研究

Study of Qi

池田光穂

気の漢字の3つの形態(ウィキペディア「Qi」より)

気(き、KI、Qi)と は、中国思想や道教や中医学(漢方医学)などの用語の一つ。一般的に気は不可視であり、流動的で運動し、作用をおこすとされている。しかし、気は凝固して 可視的な物質となり、万物を構成する要素と定義する解釈もある。宇宙生成論や存在論でも論じられた。/正字は「氣」(異体字「炁」)。日本での略字は 「気」、簡体字では「气」となる。/説文解字では「氣」は「饋客芻米也、從米气聲。」とし、段玉裁注では「气氣古今字。自以氣爲雲气字、乃又作餼爲廩氣字 矣。气本雲气、引伸爲凡气之偁。」という。雲気の意であった气が本字で、芻米の意の「氣」が音通でつかわれるようになった、その他の意味は雲気の意味から の派生であるというのである。/また、同様に説文では「气」は「雲气也、象形。」とある。しかし、雲気の意義から気息の意義が引き出されるというのはやや 解しがたい。また「氣」は「愾」であり、「氣息」の義であるという古字書もあるため、少なくとも気息の意義も本来の意義であったとみなすべきであると思わ れる。」気(き、KI、Qi)

「気は英語のAura(アウラ)やラテン語の spiritus(スピリトゥス)、ギリシア語のpsyche(プシュケー)、pneuma(プネウマ)、ヘブライ語のruah(ルーアハ)、あるいはサ ンスクリットのprana(プラーナ)と同じく、生命力や聖なるものとして捉えられた気息、つまり息の概念がかかわっている。しかしそうした霊的・生命的 気息の概念が、雲気・水蒸気と区別されずに捉えられた大気の概念とひとつのものであるとみなされることによってはじめて、思想上の概念としての「気」が成 立する」気(き、KI、Qi))「」


体液理論ないしは体液病理学(humoral theory, humoral pathology)→広義には(1)身体の健康や病気の状態を、体液あるいは(身体の)構成要素の均衡や不調和 によって説明する理論である。身体を構成する諸要素は抽象化された実体でもあるが、必ずしも液状のものである必要はない。さまざまな民族 (民俗)医学のなかにこの種の病因論が見られる場合、体液理論という用語が使われる。これが文化人類学における一般的な用法である。他方、体液理論や体液 病理学には、語源につながる狭義の定義がある。それは(2)紀元前5-4世紀の古代ギリシャのヒポクラテス派の医学に起源を発し、紀元 2世紀のガレノス(Galenos)により集大成された医学理論をさす場合である[Smith 1979]。したがってこの医学は総称としてヒポクラテス・ガレノス学派と呼ばれることもある。古代ギリシャ・ローマの伝統によると、人間の身体は血液、 粘液、胆汁、黒胆汁の4つの液体的要素から成り立ち、人間の健康状態や気質は各人がもつ4つの要素のバランスと風土との関係のなかで決定すると考えられ た。それゆえにこの理論は、四体液学説と呼ばれることもある。(→つづきは「四体液学説」へ)

中医学における「気」について(→くわしくは、こちら

原気(元気):「母体から受け継ぎ腎臓に貯蓄される 先天の精が変化生成したもの。生命活動の原動力となる。原気は、中焦からもたらされる後天の精により補給、臍下丹田(陰交穴、気海穴、石門穴、関元穴のあ たり)に集まり、三焦の働きで経絡を介し、全身を循って、臓腑・器官・組織に活力を与えるものである。原気が旺盛なら下腹部に張りがあって、体内の臓腑・ 器官も力強く働くため、活気があって粘り強く、疾病にもかかりにくい。原気が衰えると、下腹部が軟弱となり、臓腑・器官も弱く障害を受けやすくなるので、 活動も弱々しく、疲れやすく、冷えて、疾病にかかりやすい。」

宗気:「肺において後天の精と天の気が交わって、胸 中(膻中)に集まる気である。宗気は、五臓の心と肺(六腑においては三焦の内、上焦)と関係が深く、臓の活動を支えている気(心の拍動を力強く、規則正し く行わせたり、呼吸や発声をしっかりとさせる気)である。宗気が不足すれば、呼吸の異常(少気、短気など)が起こったり、語声に力がなくて、細くなった り、心の拍動が弱まったり、規律性を失ったり(脈の結、代など)する。」

営気(栄気):「営気は、後天の精から得られる陰性の気(水穀の精気)である。営気は、津液を血に変化させて、血とともに脈中を行き、1日に人体を50回以上も循って臓腑や手足などの内外諸器官を栄養して、それらの活動を支える。」

衛気:「衛気は、後天の精から得られる陽性の気(水 穀の悍気)である。衛気は、脈外を素早く循る気で、特に体表近くで活動、肌膚を温め(体温保持)、腠理を開闔(皮膚の収縮と弛緩)し、外邪に対する防衛的 な役割をしている。衛気は、昼間に人体の陽の部(体表部)を25周して、夜間に人体の陰の部(体内部)を25周する。衛気は営気と読みを区別するため日本 語では「えき」と呼ぶ場合もある。」

真気(正気):「真気は、先天の気と後天の気からなるもの。人体の正常な活動を支える気である。」

臓気:「五臓におさまり、それぞれの経絡の活動を支えている気である。」

経気:「経絡中を行き全身を循り、それぞれの経絡の活動を支えている気である。」

胃気:「胃を働かせる気、胃の働きによって得られた後天の気のことで、有無は予後に重要な影響を及ぼすとされ、診断上(特に脈診)も重要視されている。脈は中脈で診る。」

◎佐藤喜代治 著『気 一語の辞典』(三省堂、1996年)より

1)日本語と「気」

日本書紀の気、「いき」から「け」へ、「もののけ(物怪)」と「けなげ(健気)」、源氏から徒然に、近松の「気」の表現、、「け」から「き」へ、諺のなかの「気」、こころの動きと自然の動き、

2)気のふしぎ

気味、気色、気質、「気障(きざ)」、元気、意気、心気(しんき)、景気、空気と雰囲気、蒸気、電気、磁気、気の正体(雲の動き、天体の動き、人間の肉体の動き、自然現象、感覚の動き、イキ→ケ→キ、そして外来語の空気、蒸気、電気)

リンク(気=物質的アトリビュートとして考えるもの)

リンク(心理的な気に関するもの)

リンク(気=気合いとして大学に「喝」を入れるもの)

文献

その他の情報

Maya_Abeja

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099

池田蛙  授業蛙 電脳蛙 医人蛙 子供蛙

bush dog (Speothos venaticus)