はじめによんでください

進化主義の諸理論

Theories of evolutionism; A Graphic Guide 026

池田光穂

■  教科書(Cultural Anthropology Remix 協賛):今回の教科書は Merryl Wyn Davies が著者、Piero がイラストレーターによる、その名も『人類学を紹介する(Introducing Anthropology)』出版社は Icon Books, 2002 です。8年後に改定されて、Merryl Wyn Davies and PIERO, Introducing Anthropology: A Graphic Guide, Icon Books Ltd., 2010.となりました。いわゆる啓蒙のためのイラスト・ブックです。カルスタもとい、カ ルチュラル・スタディーズのものは日本語に翻訳されているのでな いだろうか。とってもおもしろい本です。文化人類学の現代の問題系 にまでしっかり踏み込んでい ますが、そのことを 明確するために、人類学の歴史的ルーツに遡り考察するという姿 勢が貫かれています。つまり、骨太の人類学史の教科書ともいえるべきものです。それが、な、なんと邦訳されました!!! メリル・ウィン・デイビス『人類学』池田光穂+額田有美訳、現代書館、2021年10月 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4768401095

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【III】人類学史 Part 2:進化主義の諸理論
26.    進化主義の諸理論
26. 進化主義の諸理論

西洋の知的伝統における社会思想は、常に進化主義的であった。社会進化の階層は、黄金→青銅→鉄という3つの時代についてのギリシア思想に由来する。

【台詞】古代ギリシア人「我々にとって、これは退化と堕落の図式だったのじゃ」

【台詞】クリスチャン・ユルゲンセン・トムセン「(古代ギリシアの図式とは異なり)反対に、これは、石器、青銅器、鉄器という、〈三時代区分法〉による進 歩の図式なのである」

【台詞】人類学者「1836年頃のデンマークの考古学者クリスチャン・ユルゲンセン・トムセン(1788-1865)がこの進歩主義的な考えを提案したの じゃ」

 啓蒙主義の伝統によって、特にスコットランドの作家アダム・ファーガソン(1723-1816)の作品のなかで、現存する社会と消滅した社会、その両方 の社会的かつ政治的な構造と上述の段階とが同定された。それは野生・野蛮・文明の3部から成る階層をつくるためであった。未開の特徴は、この広く受け入れ られていた図式にただただ当てはめられた。

リ ンク

文 献

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