はじめによんでください

エスノグラフィーの根底にあるもの

What lies at the heart of ethnography; A Graphic Guide 043

池田光穂

■  教科書(Cultural Anthropology Remix 協賛):今回の教科書は Merryl Wyn Davies が著者、Piero がイラストレーターによる、その名も『人類学を紹介する(Introducing Anthropology)』出版社は Icon Books, 2002 です。8年後に改定されて、Merryl Wyn Davies and PIERO, Introducing Anthropology: A Graphic Guide, Icon Books Ltd., 2010.となりました。いわゆる啓蒙のためのイラスト・ブックです。カルスタもとい、カ ルチュラル・スタディーズのものは日本語に翻訳されているのでな いだろうか。とってもおもしろい本です。文化人類学の現代の問題系 にまでしっかり踏み込んでい ますが、そのことを 明確するために、人類学の歴史的ルーツに遡り考察するという姿 勢が貫かれています。つまり、骨太の人類学史の教科書ともいえるべきものです。それが、な、なんと邦訳されました!!! メリル・ウィン・デイビス『人類学』池田光穂+額田有美訳、現代書館、2021年10月 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4768401095

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【IV】人類学の四大領域:エスノグラフィー の根底にあるもの
43.    エスノグラフィーの根底にあるもの
43. エスノグラフィーの根底にあるもの

文字どおり文化を書くことつまりエスノグラフィー(民族誌)は、すべての社会人類学/文化人類学の基本的な実践であり、そこにはフィールドワークと、真偽 のほどは保証できないが「客観的で科学的な観察」が含まれている。エスノグラフィーは、人類学に対して生(なま)の研究素材を提供する。それこそが人類学 の存在理由であり、この学問の主要な概念的かつ方法論的に自慢できる「参与観察」なのである。それは、文化比較、一般化、そして人類学理論の根底にあるも のなのだ。

【台詞】学者(人類学者)「もし人類学がその歴史と実践から上手に定義されるのなら、いずれもエスノグラフィーに要約されるのじゃろうな」

【台詞】アナザシ「要するに、人類学者どもは、どこかに出かけ、そこに居ることが、単に好きなだけなのさ」

リ ンク

文 献

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