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人類学者たちの親族紐帯

Kinship relations among anthros ; A Graphic Guide 127

池田光穂

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人類学者たちの親族紐帯
127.    人類学者の親族紐帯
127.人類学者の親族紐帯

人類学において女性は顕著な存在で、個人としてだけではなく、以下の2つの際立つやり方でも足跡を残してきた。最初のインパクトは、「結婚をして権力をつ ける(=power marriage)」ものである。〈マーガレット・ミードは、グレゴリー・ベイトソンと結婚し、モニカとゴドフレイ・ウィルソンは夫婦であり、ヒルダとレ オのクーパー夫妻(ジェシカ・クーパーの配偶者であるアダム・クーパーのおじおばにあたる)もいる。その他にも、ロバートとエリザベスのフェルニー夫妻、 サイモンとフィービーのオッテンバーグ夫妻、グッディ夫妻、アレンツ夫妻、マーシャル夫妻、ペルトー夫妻、ストラザーン夫妻など多数の人類学者同士の夫婦 がいる〉。

イブとしてミード——【台詞】——「このような結婚は、訓練を受けた現役の人類学者である2人をつなげ、それぞれ彼または彼女自身の力となったのよ」

アダムとしてのベイトソン——【台詞】——「フィールドワークにおいて互いが協力するとき、研究対象の人びとのうちの、女性の家庭内の世界が、男性の相方 に対しても開かれるのさ」

■ 教科書(Cultural Anthropology Remix 協賛):今回の教科書は Merryl Wyn Davies (1949-2021) が著者、Piero がイラストレーターによる、その名も『人類学を紹介する(Introducing Anthropology)』出版社は Icon Books, 2002 です。8年後に改定されて、Merryl Wyn Davies and PIERO, Introducing Anthropology: A Graphic Guide, Icon Books Ltd., 2010.となりました。いわゆる啓蒙のためのイラスト・ブックです。カルスタもとい、カ ルチュラル・スタディーズのものは日本語に翻訳されているのでな いだろうか。とってもおもしろい本です。文化人類学の現代の問題系 にまでしっかり踏み込んでい ますが、そのことを 明確するために、人類学の歴史的ルーツに遡り考察するという姿 勢が貫かれています。つまり、骨太の人類学史の教科書ともいえるべきものです。それが、な、なんと邦訳されました!!! メリル・ウィン・デイビス『人類学』池田光穂+額田有美訳、現代書館、2021年10月 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4768401095 [総合目次]

★ 著者紹介:Merryl Wyn Davies (1949-2021)

メ リル・ウィン・デービス(1949年6月23日 - 2021年2月1日)は、ウェールズのイスラム教徒の学者、作家、放送作家でした。イスラム教を専門とし、ジアウディン・サルダールと共同で書籍や記事を 執筆しました。イスラム人類学の権威であり、ロンドンのムスリム研究所の所長も務めた。メリル・ウィン・デービスは、1949 年 6 月 23 日、ウェールズのマーサー・ティドフィルで生まれた。サイファースファ・グラマースクールで A レベルを取得。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジで人類学を学んだ後、放送局やジャーナリズムの分野でのキャリアをスタート。ウェールズの地方紙、 BBC ラジオを経て、BBC テレビの宗教番組で 10 年間働き、「Everyman」、「Heart of the Matter」、「Global Report」[4] などの受賞番組や、シリーズ番組「Encounters with Islam」に携わった。1981 年、31 歳でイスラム教に改宗。1985年にBBCを退職し、フリーライターとして、ロンドンを拠点とするイスラム教徒の雑誌「Inquiry」で働き始めた。 1990年代には、マレーシアの元副首相で、後に野党党首となったアンワル・イブラヒム氏の顧問およびスピーチライターを務め、マレーシアのテレビ局 TV3で「Faces of Islam」シリーズを制作した。イブラヒム氏が逮捕されると、ウィン・デイヴィスは逃亡し、シンガポールに移住した。1996年に英国に戻り、英国イス ラム教徒評議会のメディア担当官に就任した。2010年にロンドン・ムスリム研究所に入所し、所長に就任した。2018年に「第二の故郷」であるマレーシ アに戻ったメリル・ウィン・デーヴィスは、2021年2月1日、クアラルンプールのペタリンジャヤで、長年の病気のため心臓発作で71歳の生涯を閉じた。 英語ウィキペディア"Merryl Wyn Davies (1949-2021)"より

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