健康追求行動
Health Seeking Behavior健康追求行動(health seeking behavior)は、健康探索行動、保健追求行動、保健探索行動、などともいわれる。その定義は、文字通り(自分が到達したい)健康の水準や状態を求め て、それらの達成のために、起こす/行っている行動である。病気を治療したいために、庭先に薬草を探し、それを調理してハーブティをつくるのも、医師や伝 統的治療師のもとを訪れるのも、また自分であるいは他人からマッサージするのも、さらには神仏などの超自然的なものに、病気平癒を祈願する行為も、その当 事者たちが「病気から逃れたい、病気になりたくなり、病気を治癒したい、より健康や健全になりたい」などの動機にもとづいて行っている行動は、すべて健康 追求行動(health seeking behavior, HSB)である。
当事者たちは、時には行動の動機を忘れて、慣習的行 為や実践として位置づけている場合がある。たとえば、歯を磨いたり行為がそうである。歯を磨くのは、人に会うために、歯を綺麗にみせたり、口臭を相手に感 じさせないためだとの説明を当事者がおこなうことがある。しかし、歯磨き行為は、広く口腔衛生の観点から、歯ブラシや歯磨き剤(ペースト)等が開発されて おり、また、それらの販売店でも、その効能の説明は広義の口腔衛生=「歯と体を健康に!」に基づいていることがわかる。それゆえ、医療人類学者は、これら の行動も健康追求行動(HSB)と位置づけるのである。
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