革命の後に
革
命後——新興国におけるナショナリズムのたどる道 After the Revolution : The Fate of Nationalism
in the New States
解説:池田光穂
『文化の解釈』(邦訳:文化の解釈学)[The Interpretation of Cultures, 1973.]は、1973年のクリフォード・ギアーツの著書、から「文化としての政治」について考える
9.革命後——新興国におけるナショナリズムのたどる道 After the Revolution : The Fate of
Nationalism in the New States
1 |
75 |
【表題なし】 |
2 |
81 |
【ナショナリズムの四段階】 ・言語問題(86-) |
3 |
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【エセンシャリズムとエポカリズム】 |
4 |
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【文化の概念】 ・当初は「文化を学習された行動」と同一視(100) ・パーソンズは、文化の概念を「人間が自らの経験に意味を与える準拠枠としてのシンボルの体系」にした(101) ・「意識が精神を疲弊させることがないように、ナショナリズムのイデオロギーもナ ショナリズムを疲弊させることはない」(105) ・「しかし、意識が精神を疲弊させることがないように、ナショナリズムのイデオロギーもナショナリ ズムを疲弊させることはない。ナショナリズムのイデオロギーがなすことは、選択的であり完全では ないが、ナショナリズムを明瞭に表現することである。そのイデオロギーを組みたてている直喩、隠喩 、修辞的言い回しは本来巧妙なからくり、つまり、集合的自己再規定のプロセスの諸側面のどれか を顕現させ、エッセンシャリストの誇りやエポカリストの希望にはっきりとした象徴的な形を与え、 それによって、その誇りや希望がただ漠然と抱かれるものではなく、言葉で語りうるもの、発展させ たり、ほめたたえたりできるもの、そして利用できるものにするために考案された文化的装置なので ある。イデオロギー的な教義を組みたてるということは、漠然としたムードであったものを一つの実 際の力に作りあげる(あるいはそうしようとする——成功より失敗の方が多い)ことである」(105) +++++ ・【ナショナリズムは宗教に似て……】 ・「ナショナリズムは幾分宗教に似て現代世界では評判が悪いが、それは、宗教と同様、多少やむをえ ないところがある。その二つの間で(時には二つが重なって)、宗教的頑迷とナショナ リズムの憎しみ は、いまだかつてなかった猛威をもって人間性を破壊してきたが、今後、その破壊はますます激しく なるに違いない。しかし同時に、やはり宗教に似ているのだが、ナショナリズムは歴史上のもっとも 創造的な変化のいくつかでその推進力となったのであり、これからも、今後起きるであろう変化の多 くで同じような働きをするであろうことは間違いない。であるから、ナショナリズムの非難にはあま り時間を費さず——それは自然現象を呪うようなものだ——、むしろ、ナショナリズムがなぜそのよ うな形態をとっているのか、ナショナリズムがその母胎である社会を創造するにしても、どのように して社会から遊離しないようにしているのか、さらには現代文明の全体構造を解明することに多くの 時間を使う方がよいであろう」(107) |
10.統合的革命——新興国における本源的感情と市民政治 10. The Integrative Revolution: Primordial Sentiments and Civil Politics in the New States
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文献
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