ならずよんで ね!

イデオロギーの崇高な対象

The Sublime Object of Ideology

池田光穂

★『イデオロギーの崇高対象』(The Sublime Object of Ideology)は、スロベニアの哲学者であり文化理論家でもあるスラヴォイ・ジジェクが1989年に発表した著書である。この作品は広く彼の代表作とみなされている。[1]

The Sublime Object of Ideology is a 1989 book by the Slovenian philosopher and cultural theorist Slavoj Žižek. The work is widely considered his masterpiece.[1]
『イデオロギーの崇高対象』(The Sublime Object of Ideology)は、スロベニアの哲学者であり文化理論家でもあるスラヴォイ・ジジェクが1989年に発表した著書である。この作品は広く彼の代表作とみなされている。[1]
Summary

Žižek thematizes the Kantian notion of the sublime in order to liken ideology to the experience of something that is absolutely vast and powerful beyond all perception and objective intelligibility. Žižek provides an analysis of "How did Marx Invent the Symptom?", in which he compares the ways in which the notion of symptom runs through the work of the philosopher Karl Marx and Sigmund Freud, the founder of psychoanalysis. Žižek opposes any simplistic reading of the two thinkers, who are shown to have discovered the "kernel" of meaning concealed within the apparently unconnected "forms" of commodities (Marx) and dreams (Freud). Žižek thinks it is more important to ask why latent content takes a particular form. Žižek therefore argues that according to both Freud and Marx the dream-work and commodity-form itself require analysis.
概要

ジジェクはカントの崇高概念をテーマに、イデオロギーを、あらゆる知覚や客観的知性を超えた絶対 的な広大さと力を持つ何かの経験に例える。ジジェクは「マルクスはいかにしてシミュレーンを発明したか」の分析を行い、その中で、シミュレーンという概念 が哲学者カール・マルクスと精神分析学の創始者ジークムント・フロイトの作品にどのように浸透しているかを比較している。ジジェクは、一見何の関連性もな い商品の「形態」(マルクス)や夢(フロイト)に隠された意味の「本質」を発見したとされる2人の思想家を単純に解釈することに反対している。ジジェク は、潜在的な内容がなぜ特定の形態をとるのかを問うことの方がより重要であると考えている。そのため、ジジェクは、フロイトとマルクスの両者によれば、夢 の働きと商品形態そのものを分析する必要があると主張している。
Reception
Žižek believes The Sublime Object of Ideology to be one of his best books,[2] while the psychologist Ian Parker writes that it is "widely considered his masterpiece".[1] Anthony Elliott writes that the work is "a provocative reconstruction of critical theory from Marx to Althusser, reinterpreted through the frame of Lacanian psychoanalysis".[3]
レセプション
ジジェクは『イデオロギーの崇高対象』を自身の最高傑作のひとつであると考えているが、心理学者のイアン・パーカーは「広く彼の最高傑作と考えられてい る」と書いている。アンソニー・エリオットは、この作品について「ラカンの精神分析の枠組みを通して再解釈された、マルクスからアルチュセールに至る批判 理論の挑発的な再構築」であると書いている。
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Sublime_Object_of_Ideology


章立て

1. 症候

1.1 いかにしてマルクスは症候を発明したか

1.2 症候からサントムへ

2. 他者の欠如

2.1 汝、なにを欲するか?

2.2 汝は二度死ぬ

3. 主体

3.1 〈現実界〉のどの主体か?

3.2 「実体としてだけではなく主体としても」

◎はじめに

ハバーマスにおけるラカンラカンへの言及における 「欠如」を読みとる(11)

ハバーマス=壊れていないコミュニケーションの倫 理、普遍的で間主観的な共同体という理想(12)。

ラカンの倫理は、分離の倫理(15)——ワーグナー のヴァルジファル(15)

本質的論理との真の訣別が、精神分析のラカン的読解 (17)

すべての文化は反動形成である(18)。

(文化にはさまざまな対立する)欲望(があるがその 対立そのもの)を廃絶しようというのが全体主義の誘惑の起源である(18)

文化——エコロジー——フェミニズム——民主主義、 これらは、「対立する欲望」そのものを廃絶しようとする、不可能な企てだ(18-19)

ラクラウとムフ=象徴化・全体化の企てはすべて「外 傷」の受け入れの後にくる。最初からある裂け目を縫い合わせようとする企てであり、この企ては定義からして挫折する運命にある(19-20)

「もっとも崇高なヒステリー症者」

ポーランドのヤルゼルスキー政権下での狙撃兵の ジョーク(21)

本書の目的(22-)

1)ラカン理論は啓蒙主義のもっとも根源的ヴァー ジョンである

2)ヘーゲルに見出されるのは、差異と偶然に対する 最強の肯定である

3)ラカンの最重要概念を読み直すことで「イデオロ ギー理論」に貢献する——クッションの縫い目、崇高な対象、剰余=快楽

ヘーゲルを救うための唯一の方法は、ラカンを通し て、ヘーゲルを読み直すことだ(23)——しかし、なぜヘーゲルを救わねばならないのか(池田)は疑問に思う。

1. 症候 25
・商品の分析と夢の分析(マルクスとフロイトの交差点)27
1.1 いかにしてマルクスは症候を発明したか 27

1.2 症候からサントムへ 107
・サマセット・モーム戯曲『シェピー』における「サマラでの約束」 (112-)
2. 他者の欠如 165

2.1 汝、なにを欲するか? 167
・理想自我と自我理想の差異
2.2 汝は二度死ぬ 249
外 密性(252)
3. 主体 283

3.1 〈現実界〉のどの主体か? 285

3.2 「実体としてだけではなく主体としても」 369





文庫版167 イデオロギーのキルト
・ラカンのいうクッションの縫い目
・イデオロギー空間は浮遊するシニフィアンでできている(168)
















リンク

リンク

文献

その他の情報

Maya_Abeja

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099

池田蛙  授業蛙 電脳蛙 医人蛙 子供蛙


++

Mitzub'ixi Quq Chi'j