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「文化」概念の検討:連続講義

On "Culture" in Cultural Anthropology

解説:池田光穂

01:エドワード・タイラー:すべてを包 摂する概念

02:タイラーの定義の、その後の受 容

03:フランツ・ボアズ:文化相対主義の創始者

04:ルース・ベネディクト:粘土ででき たコップ

05:クライド・クラックホーン:多様性 と文化概念の効用

06:クリフォード・ギアーツ:意味の パターン

07:ジーグムンド・フロイト:文化にひそむ不安

08:レイモンド・ウィリアムズによる定 義

09:エドワード・サイード:文化と権力

10:ジェームズ・クリフォード:民族誌と考えるに足る複雑な社会課題としての文化

【文化の定 義】

【文化の定義 は提唱者の数だけある】

しかし、文化の定義について考えれば、考え るほど「文化」が何をさすのかわかならなくなります。 その理由は、人々が考える文化の定義がきわめて多様であるからです。結論から先に言えば、文化には決定的な定義がないということです。

【定義は多様 だが、文化の定義にこだわることは重要だ】

にもかかわらず「文化の定義」にかかわる議 論は必要です。なぜなら、文化の定義を考えることは、 人間の創造的営みの意義とその多様性について考えることにほかならないからです。

【文化につい て考えたいすべての人が「文化の定義」に関わる資格を持ちます】

このことは、 文化人類学者のみが(特権的に)文化の定義に携わることができるという〈文化の 番 犬(C・ギアーツの用語)的 な議論を意味しません。文化は21世紀を生きる我々には、きわめて重要な問題提起を孕んでいると思われるからです。あるい は、これらの文化の用語法がもし流布しているのであれば、むしろ文化とは人類学者が与えた用語ということもできます。ジェームズ・ピーコック(James Peacok) は「文化とは特定の集団のメンバーによって学習され共有された自明でかつきわめて影響力のある認識の方法と規則の体系に対して人類学者が与えた名前であ る」(邦訳 1993:29)と言っています。

以下に挙げる解説は、その議論のための資料です(上記枠内[一部]の再掲になります)。



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  • Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 2001-2099
    BUNKA-SHIGENKA in Japanese (hardly translated concept of "Bull-shitting" of Culture)

    文化人類学入門