テクニカル・コミュニケーション
テクニカル・コミュニケーションの定義をしよう。テクニカル・コ ミュニケーション(technical communication)とは、科学、工学(エンジニアリング)、あるいはその他の情報を、その専門家以外の人に伝える手段や伝達の現象のことであ る。テクニカル・コミュニケーションの専門家は、テクニカル・コミュニケーター(technical communicator)やテクニカル・ライター(technical writer)と呼ばれる。したがって、彼/彼女の活動は、テクニカル・コミュニケーション(=伝達の現象)あるいはテクニカル・ライティング(technical writing)という。
テクニカル・コミュニケーションのはじまりは、単純 に言うと、家電やソフトウェアの取説(トリセツ、取扱説明書)に始まります。企業の営業課の人間なら誰でもわかるように、営業のキモ(肝)は自社が製造し たりライセンスにより取り扱っている製品を、必要な企業や個人に、必要な量を注文してもらうように、きちんと責任をもって未来の消費者=顧客(クライアン ト)に対して正確に説明することからはじまります。そのためのポイントは、嘘偽りを言わないことは言うまでもなく、相手に誤解のないように正確に製品の情 報を伝えることです。また、扱う製品も、つねに乱暴な扱いに対してロバスト( robast 強固)なものではないことも明らかです。そのためには、使用手順を正しく理解して、最大の効果を顧客に体験してもらうことが、その製品のみならず、その販 売会社に対しても良好な売り手—買い手の関係を構築することに繋がります(→「コ ミュニケーション」)。
さて、このようなことは、大学(院)では、研究や勉 強の本務の外側にある付加的な「研修」科目にすぎないのか?というのが、この授業担当者の受講生の院生に対する問いかけです。実は、みなさんが日常生活の 活動のひとつである、論文やレポートの作成も、君が収集したり計算したり、推論したり構築したりデータ(=量的データと質的データの二種類があります) を、みなさんの指導教員や授業担当の先生に正確に伝えるためのテクニカル・コミュニケーションをおこなっているのです。そのように理解すると、大学キャン パス内におけるコミュニケーションの過程は、おしなべてテクニカル・コミュニケーションであると言っても過言ではありません。
このページは「テクニカル・コミュニケーション(表 現術)2019, Art of Expression: Technical Communication, 2019」の授業シラバスとして発足し、現在は、自学自習のためのページとして機能しています。
授業担当者:池田光穂(Mitsuho
Ikeda) |
池田光穂・黒田聡* |
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履修対象/Eligibility |
学部3、4年生;大学院生(博士前期・
後期);社会人 |
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開講時期/Schedule |
春学期 |
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講義室/Room |
※すでに終了している授業です。オンデマンドで学べるように改造済です |
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講義題目/Course Name |
テクニカル・コミュニケーション(表現 術)2019/Art of Expression: Technical Communication, 2019 | Art of Expression: Technical Communication, 2019 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業の目的と概要/Course
Objective |
こ
の授業は、技術的側面をもつ情報を、リテラシーが異なる相手に伝える技術(テクニカルコミュニケーション)について考えます。伝えたいことを伝えるだけで
なく、相手が知りたいことに応える技術であり、相手のリテラシー変容を促して意思決定を共有する技術です。また、AI時代に大量生産されるAI発信情報の
質と有用性を評価する技術でもあります。テクニカルコミュニケーションを知り、活用することは、自身が持つ知見を広めたり、自身が持つ思いを実現するため
に周囲に働きかける力を高めることにつながります。実践方法についてのミニ実習とアウトカム発表をおこなうことも、この授業の目的になります。 |
Introduction to
Technical Communication |
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学習目標/Learning Goals |
1.アカデミックライティングとテクニ
カルライティングの違いがわかるようになる 2.テクニカルコミュニケーションとAI時代における社会生活の関わりがわかるようになる 3.テクニカルコミュニケーションの概要を理解でき、AI時代におけるコミュニケーションで要求されている事柄のイメージを持てるようになる 4.テクニカルコミュニケーションの技術要素を把握し、これからの学習の基礎にすることができるようになる 5.学術領域を対象としたアカデミックライティングの知識を、外への情報発信に活かせ、テクニカルコミュニケーションへの拡げて、自分じしんの研究成果の アピールに活用できるようになる |
1. Explain between
academic writing and technical communication 2. Understand social role of technical communication in the context of ICT age 3. Writing your explanation manual of real or virtual "products" in technical writer's mind |
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履修条件・受講条件
/Requirement; Prerequisite |
どなたでも受講できます。 |
Both undergraduate
and postgraduate students will be welcomed! |
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特記事項/Special Note |
2020年開講の授業は「工学ミュニケーションの基礎」です。 |
We
think that the students will get an incentive that increases their
willingness to learn if they read the syllabus and imagine what the
theme will involve before the classes and gather information in
preparation. |
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授業計画/Special
Plan (回)題目/Title:内容/Content |
+
|
授業資料集(with
password) Teccom190606ABC pass.pdf |
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授業形態/Type of Class: |
レクチャー、グループワークを基調にし
た課題学習、グループプレゼンテーション |
Lecture subject |
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授業外における学習
/Independent Study Outside of Class |
別途準備している「ウラバス」(https://goo.gl/97XFZ9)を参照にして、さまざまな情報にア
クセスしてください。使い方は、授業中に説明します。 ・テクニカル・コミュ ニケーションへの招待 |
Matters
such as the downloading of materials for revision and changes to the
schedule will be notified on my “outside domain of the official
syllabus” page linked to on the web page as URL https://goo.gl/97XFZ9 |
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教科書・教材/Textbooks |
参考書としてあげている、テクニカルコ ミュニケーター協会編『日本語スタイルガイド』テクニカルコミュニケーター協会出版事業部、2016年ISBN-13: 978-4902820102、および、テクニカルコミュニケーター協会編『製品・サポート情報のつたえかた:コンプライアンスと校閲編』2018年 ISBN:978-4-902820-11-9に、準拠した資料をプリント配布します。 | See my “outside
domain of the official syllabus” page linked to on the web page as URL
https://goo.gl/97XFZ9 |
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参考文献/Reference |
テ
クニカルコミュニケーター協会編『日本語スタイルガイド』テクニカルコミュニケーター協会出版事業部、2016年;ISBN-13:
978-4902820102/テクニカルコミュニケーター協会編『製品・サポート情報のつたえかた:コンプライアンスと校閲編』2018年ISBN:
978-4-902820-11-9 |
See my “outside
domain of the official syllabus” page linked to on the web page as URL
https://goo.gl/97XFZ9 |
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成績評価/Grading Policy |
各人、自分の成果を、記載したポート
フォリオによる記録と、プレゼンテーション、ならびに最終テストによる総合的判断。その判断基準は、授業への参加度6割、レポートの評価点4割。 |
Comprehensive
judgment based on the class participation (60%) and report (40%) with
consideration of the class participation (= spoken contribution to
classes). |
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コメント/Other Remarks |
わからないことがあればメールで聞いて
みよう!池田光穂(rosaldo[at]cscd.osaka-u.ac.jp) |
After beginning
the lecture, the useful information for students will be opened as URL
https://goo.gl/xPqYKz |
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キーワード/Keywords |
ライティング、アカデミック、コミュニ
ケーター、科学技術と社会、視覚文法(Visual
Grammar) |
writing method,
academic writing, the technical, communicators, science and technology
in society, visual grammar |
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受講生へのメッセージ/Messages to Prospective Students | こ
の授業をとおして「書くことの楽しさ」を学んでください。楽しいことはSNSをはじめとして様々なメディアを通して発表する。そして「研究倫理」を抑えつ
つ、公共のメディアでの情報発信に関するさまざまな約束事について「実践状況のなかで学習」する、喜びに触れてください。 ・この授業は大阪大学COデザインセンター「SDGs 達成に向けた高度汎用力教育開発」の支援をうけています。この授業に関連する項目は以下のとおりです。 |
Do you know the motto printed in T-shirt of a used book store in Berkeley, California, "Moe's" that I found ? - "Reading is Sexy." It's Great that I think. I will add in our class, "Reading and Writing are also Sexy, Philo-Sophies." This is my motto of objectivity of this class |
■テクニカルコミュニケーター協会編『日本語スタイルガイド(第三版)』テクニカルコミュニケーター協会出版事業部、2016年 (※すべてパスワードがかけてあります。学外の受講生はご自身で購入ください)
**
黒田聡先生の肩書きは、(株)情報シ ステムエンジニアリング(代表取締役社長)および大阪大学COデザインセンター招へい教員(准教授, 〜2022.3.31)です。
ISE Management System
https://www.ise.co.jp/en/company-information/company-policy/
より
++
ドキュメントコミュニケーションの4つのリデザイン(黒田・池田の提唱)IPSJ-DC18111006.pdf より
1.印刷メディア中心の発想に、ウェブとナラティブのコミュニケーションの特徴を加味すること。
2.文書をもって成果物という発想から脱却して、つねに更新可能な状態にある情報という概念に置き換えること。
3.ISO9001(生産物の品質マネジメント)からISO13485(組織が顧客要求事項と規制要求事項を満たすための能力に注目する規格)への変化を読め!
4.一般プロダクトを「消費・使用」させる発想から、利用者の安全を保護し、さらに彼らの要求を満足させかつ心地よさ(快楽)すら提供すること。
ICT |
製造物責任 |
文書 |
連体詞 |
体言 |
形容動詞 |
語幹 |
活用語尾 |
用言 |
入れ子 |
連語 |
成句 |
国際単位系(SI) |
尊敬語 |
謙譲語 |
丁寧語 |
修飾部 |
メンタルモデル |
推敲(すいこう) |
XML |
トピック |
ユーザーインターフェイス |
ハ
イパーリンク(hyperlink) |
PDF |
Windowsヘルプ |
プラグイン |
コンプライアンス |
CSR |
リスク |
アセスメント |
エビデンス |
パラダイムシフト |
法令 |
認知技術規則 |
IR情報、IR(Investor Relation) |
ヘルスコミュニケーション |
残留リスク |
国際EC |
適切性 |
ISO 12207 |
ISO, IS |
中国国家標準化管理委員会(GB) |
使用情報 |
強制規格 |
宣伝・販売情報 |
ISO/IEC Guide 51(安全側面規格への導入指針) |
本質的安全設計によるリスクの低減 |
越境EC |
妥当性 |
リテラシー |
IEC |
CEN |
供給者 |
規程 |
マーケティング情報 |
ハザード |
保護手段によるリスクの低減 |
オフショア |
耐久性 |
認知バイアス |
ITU |
CENELEC |
効果効能 |
社内基準 |
FAQ |
危険事象 |
合理的に予見可能な誤使用 |
ISO/IEC 25000 SQuaRE シリーズ |
可用性 |
適時性 |
JISC, JIS |
IEEE |
SDGs |
キュア&ケア市場 |
コンテンツ |
危害(ハーム) |
意図した使用 |
有用性 |
標準化 |
可読性 |
ANSI |
IEEE-SA |
異文化コミュニケーション |
安全標識と製品安全ラベル |
ユーザー指向 |
リスクアセスメント |
許容可能なリスク |
テクニカルコミュニケーションライティング |
正規化 |
使用性 |
DIN |
業界任意規格 |
JIS Z8002:2006 |
企業情報 |
リスクコミュニケーション |
安全 |
検査 |
整合性 |
利用時の品質 |
ユーザーエクペリエンス |
EU統合法令 |
指令 |
決定 |
勧告 |
EEA |
中近東 |
usability |
architechture |
ペルソナ |
5W1H |
規制 |
略記法 |
Technical |
writing |
manuals |
design |
website |
SMARTe,
Sustainable Management Approaches and Revitalization Tools |
ロジカルシンキング |
双方向性 |
communication |
workflow |
visualization |
project |
management |
editing |
user |
centric |
インクルーシブデザイン |
FDAガイド |
infromation |
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expertise |
technology |
SAM |
健康情報リテラシー |
data |
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whitepapers |
plain |
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クレジット:「テクニカル・コミュニケーション(表現術)2019, Art of Expression: Technical
Communication, 2019」
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