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00:「空気と空間づくり」から考えるイノベーション・キャンパスの実現

旧版

技術に依存しないイノベーション・キャンパスの実現、それはズバリ「ひとづくり」である!!!

Realizing an innovation campus that does not depend on information & communication technology is all about "human development."


池田光穂・松浦博一・宮本友介

◎ このページは、ダイキン工業株式会社による「基礎検討フェーズ報告書・研究テーマ提案」から「2020年度共同研究委受託研究」のフィージビリティ調査研 究である。調査研究班は、池田光穂・松浦博一(大阪大学COデザインセンター教員)と宮本友介(大阪大学大学院人間科学研究科)である。

「空気と空間づくり」から考えるイノベーションキャンパス の実現のための提案を「ダイキン」さんに私たちはした。

1) 当初はダイキンの冠授業やフィランソロ フィ誘発を啓蒙するつもりだった。だが、その必要性を感じていただけなかった!!

そ の理由はこうである。すでに「ダイキン」さんはそれを実行されておられるからだ。加えて企業の中にもキャンパスすらもっておられる。

2) 次に「空気」が読めるための大学院共通教育科目(詳細はこちら)を提案。だが「お行儀よすぎる。何 がやりたいの?」と指摘される

カ リキュラムや大学院リベラルアーツ調査は、国立大学2カ所、私立大学2カ 所等を訪問して関係者にインタビューをしている。また以前より大学院生に 対する「高度汎用力教育」についての組織研究をおこ なっており、これまでの研究調査資料をあわせて利活用した。

3) そこで原点にかえり「大阪大学をぶっこわしたい(ヒン ト)」と本音を吐露したところ「やれ!」と背中を押される。

「大 阪大学」をぶっ壊すという意味は「大阪大学を創造的に改革する」ということで、物理的に破壊することではない。創造的に改革するためのヒントは、すでに「旧態依然とした大学運営のシステム(=アンシャン・レジーム)安住してい る大学管理者や経営者の耳に吹聴しても、馬の耳に念仏であろう。つまり「骨太のまともな 社会人は「空気」など読まない!」 ということになる。そこでこう考えた。「あたかも今年大阪大学に入学した新入生に、大学というシステムに押しつぶされず、大学というシステムを十分に利活 用しながら、最終的にそこ=大学を踏み台にして、大きく社会に飛翔する」これこそが、大学の最大最高の消費者(コンシューマー)にとっての福音でありまた 〈サバイバルマニュアル〉である(→はんだい Survival 術)。 そこで得られた結論は、大学のキャンパスを「情報エンジニア のための玩具や気ままな失敗がゆるされる遊び場」にしてはならない、ということだった。

4) 提案すべき行動計画

こ れまでの研究・調査ならびに考察から得られた「本研究課題」に対する結論であり「ダイキン」と「大阪大学」にする推奨・勧告原則は以下の3つのポイントで ある。

4−1) 空気が詰まる大阪大学の研究・教育・産学共創を デザイン思考により積極的に改善改造する計画を立案すること。

4−2) 空気ソリューション技術から快適性のみなら破壊的イノベーションをうみだすダイキンと大阪大学のイメージを刷新すること。

4−3) コロナ禍がもたらしたブレンディド教育化が「人 間環境空気を変える」スマートキャンパスを、大阪大学はデザインすること。そしてダイキンはそれを支援すること。

以 上である。

5) 顛末

2021 年4月2日DI-CHILD事務局K先生より連絡をいただいた。その内容は「来年度の研究活動に関しまして、現在、ダイキン工業様との共同研究の枠組みと なっておりますが(ダイキン工業側代表者がS様)、先生への委託研究という枠組みに変更させて頂く方向で調整検討させて頂いております」という連絡を受け る。つまり、共同研究は本年度をもって終了した。

● クレジット

池 田光穂「00:「空気と空間づくり」から考えるイノベーション・キャンパスの実現:ICTに依存しないイノベーション・キャンパスの実現、それはズバリ 「ひとづくり」である!!!」

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