逆行工学的読書
(リヴァース・エンジニアリング・リーディング)
What is Reverse Engineering Reading?
「リバースエンジニアリング(Reverse
engineeringから。直訳すれば逆行工学という意味)とは、機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するな
どして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図などの仕様やソースコードなどを調査することを指す」(ウィキ日本語「リバースエンジニアリング」)
古典的な民族誌(エスノグラフィー)の冒頭や脚注、あるいは著作の末尾には「方法論的覚え書き (Notes on methodology)」等の記述に、その民族誌の作者の調査の方法などが書かれている。しかし、それは著者によるアリバイ証明のように、読者がその方法 論を鵜呑みにして、同じことを別のフィールドにおいて実践すれば、同じタイプの民族誌ができあがるわけではない。
一般的に、民族誌(エスノグラフィー)には、作者性が強く(strong authorship)、そのフィールドワークのやり方には不詳な点が多く、とくわけ秘 義化しているわけではないが、民族誌には著者の個性や彼/彼女らが実証したいテーマ性が強く投影されていることが多い。
そのため、偉大な民族誌家が、フィールドでどのよう にフィールドワークを行ったのか?なぜそのような著名な民族誌のように、当該民族の「文化表象」が彫琢(ちょうたく)されたのか?などを明らかにするため には、彼/彼女らがいう方法論以外の部分をも含めて、読書しなければならない。
その方法を、結果(=民族誌)を分解したり、民族誌 が もつ修辞の効果を観察したり、他の研究者による解析などを参照して、民族誌の構造を分析し、そこから民族誌の制作方法やその「社会的機能」や「社会効果」 の動作原理、民族誌の設計概念の「仕様」や「ソースコード」などを調査するように、民族誌を立体的に読むことが重要になる。
●リヴァース(リバース)エンジニアリングのメタ ファーの理解
(left)
日本の技術力がすごいとは思いますが、これは、クリステンセンのいう持続的イノベーションの粋(すい)あるいは悪くいうと技術の「バロック化」の極致ですね。/(right)Difference
between $ 3
USB charger and ANKER's power port mini
●ウィキペディアの記載(リバースエンジニアリング)
「一般的に工業製品の多くは、設計図や仕様書の概略 程度しか公表されておらず、詳細な動作の原理などは公表されていない。 また、コンピュータ・プログラムのソースコードも、近年優勢なオープンソース製品では公開されており、広く検証されているものも多いが、プロプライエタリ 商品の場合は一部を除き[注釈 1]非公開のため、情報セキュリティ上の危険が(仮に)存在していても秘密扱いの場合がほとんどである。そのため、様々な技術や創意工夫が用いられている これら工業製品についての技術的情報に関しては、公開された文献から入手できない場合が大半であり、時には危険が存在しても「秘密として法的に保護」され ていることすらある(各種製造物責任法などにより対抗手段もないでもないが)。 また仮に自社開発した製品であっても、それが古い製品の場合、当時の技術者がすでに退職・死亡してしまっていたり、設計図や仕様書の所在が不明になった り、あるいはそもそも最初から作成されていなかったなどの事情により、十分な情報を得ることが不可能な場合がある。 こういった事情とも絡んで、非公開情報を入手するために、ひいては、より優れた製品の開発のためにも従来の工業製品やソフトウェア製品をリバースエンジニ アリングすることによって使用されている技術を分析、調査、確認することは、現場での製品開発において欠かせないプロセスの一つともなっている。 日本の機械メーカーの中には輸入品のリバースエンジニアリングで技術を習得した企業もある。バルダンは当初婦人服メーカーであったが、輸入したミシンが要 求を満たさずサポート体制も不十分だったことからリバースエンジニアリングによるコピー品の製造を計画、最終的には時流に合わせ自社設計の工業用自動ミシ ンメーカーへ転身した。」
●知財
「工業製品(自動車、製造機器など)を分解し、その 内部構造や動作原理を探るリバースエンジニアリング自体は、原則的には「合法」行為であり、市販品などの秘密保持契約なしで合法的に入手できる製品・文 献・情報について、リバースエンジニアリングを行うことに問題はない。ただし、解析行為によって得た中身そのものについての情報にもとづき、実装をそのま ま真似したクローンを作って商業製品とすることには問題がある。従って、解析部門と開発部門を分ける「クリーンルーム手法」により、解析結果の「外側から の情報」だけを元に、再実装を行う。 知的財産権の概念が広まるまではリバースエンジニアリングによるコピー品が公然と販売されていたが、次第に訴訟が起こされるようになり一部の設計を変更す ることで回避する手段が執られるようになった。 電化製品や電子機器に於いては、動作上必要のない電子部品を意図的に取り付けたり、ダミーのパラメーターを設定するなど、設計をまるごとコピーしたものが 製品化された際に容易に識別できる設計が意図的に盛り込まれることもある。 ソフトウェア(コンピュータプログラム)は著作権の保護を受けるものとされている(日本の著作権法では第10条1項9号)。そのうえで、米国判例上はリ バースエンジニアリングはフェアユースの保護の範囲であるとされ[1]ているが、たとえば日本などにはフェアユースがない。 日本ではリバースエンジニアリングは「違法」だと主張する向きもあったが、一例としては、中古ソフト撲滅運動など、BSAと並びプロプライエタリソフト ウェア業界側の強硬な最右翼の一角であったACCSが、マルウェア被害などに対し(自分達がその攻撃の矢面に立たされ、手酷い被害を受けた結果として)マ ルウェアの解析が必要という現実を認識した結果、例えばアンチウイルスソフトを開発するためのコンピュータウイルスの解析を目的としたリバースエンジニア リングも違法となってしまう、といった見解を示すようになった。 現在の日本法での扱いは、著作権の権利制限のひとつとしてリバースエンジニアリングの適法化が検討され答申が出ている、という段階である[2]。 特に、プロプライエタリソフトウェアに関しては、法ではなくライセンスあるいは契約の下で、逆アセンブルなどのリバースエンジニアリングでソースコードの 抽出などを禁止する旨が書かれていることがほとんどだが、そのような条項は独占禁止法の見地からも問題があるとも言われている[3]。 バージョン管理システムのBitKeeperは当初開発会社の厚意によりオープンソースやフリーソフトウェアのプロジェクトであれば無償利用できたが、機 能制約や商用ツールであることに対してコミュニティからは不満の声が上がった。さらにアンドリュー・トリジェルが無償版には提供されていない機能をフリー ソフトウェアで開発したことが会社に発覚し、無償版の提供が停止された。移行先としてオープンソースのシステムであるGitが開発され大きなシェアを得る こととなった。」
●ものづくり
「ものづくりにおけるリバースエンジニアリングと
は、製品の先行イメージとして作られたクレイモデルや、既に現物がある製品などの形状データを測定し、それをもとにCADデータを作成する(“起こす”)
ことである。
3DCAD、および接触式、非接触式の3次元形状データ測定器が発達するにつれ、こういった方法が急速に普及している。3D
CADを活用した製品の事前検討を行う際、CADでは作成しにくいデザインの微妙な変化が織り込まれた製品データや、2D図面しかない製品データを3D化
したりする際に活用されている。」
リンク
リンク(フィールドワーク)
文献
その他の情報