かならず読んでく ださい

第3章「社会と自己を再考する」

Lynn Hunt's "Writing history in the global era"

池田光穂


パラグラフ


85
1
・グローバリゼーションにおける、個人と社会の関係がイノベーションしていく


2
●「社会の系譜」
・近代化論、マルクス主義、アナール学派、アイデンティティの政治が、戦後の四大パラダイム


3
・アナール学派

86
4
・文化理論は第1章で承前
・フーコー


5
・文化理論の源泉:ディドロ、ニーチェ、フロイト、フーコー、デリダ


6



7
・サッチャー「社会というものはない
社会はない、個人としての男女と家族だけだ、(サーチャー・テーゼ

8
・社会概念の変遷


9
・フランス革命における社会の意味の浮上


10
・社会と世俗化の誕生


11
・神概念の衰退→自然の概念の浮上


12
・百科全書派
・社会が神にかわる自然の概念と結びつく

91
13
・『宗教的生活の原初形態』1912年
・神と社会は同一(デュルケーム・テーゼ)=社会は神的な装置をもつ、とも言える


14
・18世紀の思想家はデュルケーム・テーゼを受け入れることは不能
・ルソーの理神論的反論

92
15
・世俗化は、社会がみずからが社会を構成するという考え方をすすめる


16
・社会は共有化されたルールを通して「生きられた経験」でもある。
・社会科学は、1789年のフランス革命ではじめて登場する。
・また市民社会の登場


17
・中東のユダヤ人がオックスフォードにコーヒーハウスをつくる
・コーヒーハウスが一大社交場になる
・コーヒーハウスを舞台に、市民社会の諸活動が盛んになる

93
18
・市民社会の誕生


19
・19世紀工業化、市民社会が一段落、階級に分裂される


20
・レイモンド・ウィリアム説:社会階級は18世紀末に形成される
・1815年に「労働者階級」の用語ができる
・社会主義は1930年代

94
21
・社会の包括的な歴史の記述内容が膨大になる。
・アイザック・ニュートンは、科学が社会現象を説明できるという信念をいだくようになる


22
・マルクス、ウェーバー、デュルケーム、フロイト、フーコーは、ニュートン的な説明概念の系譜に位置する。
・なぜフーコーも含まれるか?それは言説のレジームが社会的世界を構築するのが彼のパラダイムだからだ。

95
23
・上の連中の活動は、社会の概念化のプロジェクトだからだという。大学、実験室、研究所、査読ジャーナルなど自然科学が世界で模倣されるようになる
・そして同質性は、グローバリゼーションをさらに加速する

96
24
●●「社会」の動揺
・グローバリゼーションの説明原理の有効性:時空間、社会についての基本的な前提に異議をもうしたてる効果をもつ
・グローバリゼーションは世界の均質化のプロセスをとおして、社会の多様性を消去してしまうかもしれない


25
・社会関係と国民国家の合致、だが、それはグローバリゼーションにより変容をうける


26
・サッチャー・テーゼは現実のものにはならなかった。
・ただし、社会とそれ以外の間の境界線には変化をあたえた(例:人間界と自然界の境界)

98 27
・進化に関するディープヒストリー
Deep history is a term for the distant past of the human species.-Wiki.

28
・ダニエル・スメイル neurohistory
・本能は進化学的根拠であり、帰結
Neurohistory is an interdisciplinary approach to history that leverages advances in neuroscience to tell new kinds of stories about the past, but especially of deep history. This is achieved by incorporating the advances in neurosciences into historiographical theory and methodology in the attempt to reconstruct the past[1] It was first proposed by Harvard professor Daniel Lord Smail in his work[2] and it offers historians a way to engage critically with the implicit folk psychologies in the interpretation of evidence.[3].-Neurohistory.

29
・1697年、ロンドンで獣姦した女性、相手の犬とともに死刑
・エドワード・ペイソン・エヴァンスは、昆虫や動物への訴追の犯罪史の著作を1906年にあらわす


30
・エヴァンスは「非合理な神の創造物を罰する」
100
31
・動物に対する権利主体の浮上


32
・新石器時代から犬と人間は同等に扱う傾向がすでに生じている

101
33
・動物と環境史


34
・ハリケーン・カトリーナ


35
・気候変動概念がもつ、人間の歴史の連続性への疑問
・ディペーシュ・チャクラバルティ

103
36
・人間とモノの境界も問題視されるようになる
・人間とコンピュータ
・マイクロチップの埋め込み


37
・時計の普及


38
・「宗教」

105
39
・宗教的な主張と、理解可能な原因の間の翻訳関係
・歴史学会は、社会史についで宗教史が重要なテーマであると考えている


40
・社会に対する思考のバッケージは一枚岩ではない

106
41
●●●「自己の系譜
・自己の概念は、社会の概念の変化の影響を受けるか?


42
・社会、個人としての自己、世俗化の関係は、18世紀には強い結びつきをもつ

107
43
・身分集団のほかに。18世紀には個人の概念がつよくなる


44
・18世紀、人間の権利概念

108
45
・人権は20世紀にはマキシマムに


46
・それが、自律的な自己の概念が崩壊の危機に
・自己の内面の概念の崩壊
・ジョーン・スコット(Joan Wallach Scott, 1941- )「ジェンダーと歴史学
・社会的なものは、内面的なものに規定されない
・スコット:「主体は言説を通して構成され、経験は言語的な体験である」(109)

109
47
・スコットは極北で、デュルケーム、ウェーバー、リュシアン・フェーブルは、社会的な次元と心理的次元の双方を認める。
・ノルベルト・エリアスは、それらとは異なったモデルを提示(→スコットと似て基本的な個人のエージェンシーとしては認めることは少ない?)


48
・エリアスの解説
・礼儀作法の確立は、自己抑制の増大傾向を生み、感情的な暴発すら禁忌になる。
・"Elias' theory focused on the relationship between power, behavior, emotion, and knowledge over time. He significantly shaped what is called process or figurational sociology. Due to historical circumstances, Elias had long remained a marginal author, until being rediscovered by a new generation of scholars in the 1970s, when he eventually became one of the most influential sociologists in the history of the field. Interest in his work can be partly attributed to the fact that his concept of large social figurations or networks of interdependencies between people explains the emergence and function of large societal structures without neglecting the aspect of individual agency. In the 1960s and 1970s, the overemphasis of structure over agency was heavily criticized about the then-dominant school of structural functionalism."-Elias' theory.
110
49
・近代化への道のりはエリアスに言わせると、中世の粗野への嫌悪であり、呪われた過去の蛮習である

111
50
・フェーブル、情動には個人的側面と社会的側面がある。
・情緒の抑圧や、長期的ドラマはみられる


51
・心性史


52
・少数の精神分析家


53
・心理的アプローチに対する歴史家の嫌悪
・ギュスターヴ・ル・ボン『群衆心理
Le Bon, Gustave, 1841-1931, Psychologie des foules.
The psychology of peoples / by Gustave Le Bon, New York : Arno Press , 1974.

54
・ムッソリーニも、ヒトラーもギュスターヴ・ル・ボン『群衆心理』を参照にする。

55
・心理的取り扱い

114
56
・社会史は心理的説明を拒絶


57
・フーコーも自己に対してはブラックボックスとして、言及は控えている


58
・歴史家と心理学者の間の鉄のカーテン


59
フロイト理論


60
・承前


61
・他方、認知科学は自己の蜃気楼と理解

117
62
●●●●情動と身体
・自己の不確実性


63
・情動

118
64
・ダマシオ夫妻
・ダマシオのくだらない引用と議論がつづく、僕は辟易

65
・情動

119
66
・情動がつづく


67


120
68
・ジョン・サール


69
・サールのダマシオ講釈

121
70
・身体化と認知科学


71
・メルロ=ポンティ


72
・身体化された自己


73



74
・身体化された自己
124
75
・身体化された自己

76
・自己と経験
・お手軽な、実存主義的説明

77
・社会と自己


78
・群衆と暴力


79
・身体化された自己の概念


リンク(サイト外)

リンク(サイト内)

文献

その他の情報


池田蛙   授業蛙  電脳蛙  医人蛙  子供蛙