はじめによんでください

殖民主義国家・植民主義国家

しょくみん・こっか, settler colonialist state

1900年頃の幌馬車で移動するボーア人の家族

解説:池田光穂

植民国家建設のためには、その統治領域空間(国土、植民地、帝国領内)に おいて、その支配のシステムを支える殖民技術および殖民技法というものが確立すること必要であるいう侵略思想を、植民・殖民による植民地主義 ないしはセトラー・コロニアリズム(settler colonialism)という[→入植植民地主義]。

植民国家あるいは殖民国家(settler state)とは開拓移民国家ともい い、国家主権や領土を確立する際に、先にそこに存在していた人々 すなわち先住民を、排他的にあるいは包摂する形で、成立が保証される国家のこと である。植民国家建設のためには、その統治領域空間(国土、植民地、帝国領内)における植民・殖民による植民地主義(settler colonialism)という考え方とそれを支える殖民技術および殖民技法というものが確立あるいは、開発途上にある必要があり、このことは歴史上の植 民国家の成立にもみることができる。この定義によると、近代の国家形 態の成立経緯は、ほとんどこの植民国家としての性格をもつことになる。

植民・殖民による植民地主義 (settler colonialism)によって建国された国家の性格をさして、殖民主義国家ないしは植民主義国家(settler colonialist state)と呼んでおこう。

植民・殖民による植民地主義には、侵略者 たる植民者の文化ならびに、被植民者あるいは先住民の文化の概念というものの理解が大変重要である。

"This can mean only one thing, namely, that a political and social system that suppresses the self-determination of a people thereby kills the creative power if that people."- エメ・セゼール(Aimé Fernand David Césaire)「文化と植民地化」

◎エメ・セゼール「植民地主義論」拾遺

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