プレゼンテーションの方法
倫理的とは、具体的ということである
ここでは、倫理的であるプレゼンテーション行為の中身について検討します。
プレゼンテーションの極意は、具体的であるということです。
聴いている人にクリアな理解をもたらすものは、具体的な理解に他なりません。
具体的な説得の背景に、理念のような抽象的なものが見え隠れしますが、それは聴衆の想像力によって解釈されますので、講演者はそれを十分に制御 することができません。
プレゼンテーションにおいては、我々は具体的に話し、具体的に議論を詰めていかねばなりません。
前のスライドで、プレゼンテーションは倫理的行為であると言いました(→前のスラ イド)。ここでは、プレゼンテーションは具体的なものであると言いました。したがって、倫理的な行為とは、具体的な行為に他なりません(→「イデオロギーとしての倫理」)。
臨床コミュニケーション[定義]
人間が社会生活をおこなうかぎり続いてゆく、ある具体的な 結果を引き出すためにおこなう対人コミュニケーションのこと。
ディスコミュニケーション[定義]
あることを理解するということには、認識知のほかに、臨床 コミュニケーション[定義は上掲]にもとづく臨床知や実践知という別種の「知」があるにもかかわらず、この事実が忘れられている。このよう な知(認識知・臨床知・実践知)の不十分な理解にもとづく、コミュニケーションの失敗や不全を呼ぶ。