トリアンギュレーション・トライアンギュレーション
Triangulation
of Denzin, 1978
社会科学におけるトライアンギュレーション(トリアンギュレーション、三角測量)とは、ノーマン・K・デンジンが1978年の著作のなかで提唱 したもので、方法論や検証方法を複数化(単一でも二元的でもない三次元以上のものを想定して「三角測量」と呼ぶ)することで、質的研究の妥当性を高める方 法として考案された(Denzin 1970, 1978, 1989)。
デンジンは、少なくとも4つの基本的なトリアンギュレーションの視覚を提唱している。それは、1)データーそのもの多元化する三角測量、2)調 査者を複数化するという三角測量、3)分析につかう理論の多元化、4)方法論の多元化、をいう。
Triangulation: Using multiple observers, methods, interpretive points of view, and levels and forms of empirical materials in the construction of interpretations(Denzin 1989:270).
There are
four basic types of triangulation. (1) Data triangulation has three
subtypes: (a) time, (b) space, and (c) person. Person analysis, in
turn, has three levels: (a) aggregate, (b) interactive, and (c)
collectivity. (2) Investigator triangulation consists of using multiple
rather than single observers of the same object. (3) Theory
triangulation consists of using multiple rather than single
perspectives in relation to the same set of objects. (4) Methodological
triangulation can entail within-method triangulations and
between-method triangulations.(Denzin 1989:237).
社会科学の調査法において、もっとも強調されるのは、方法論の多元化である。ローパーとシャピラ(2003)は、看護のエスノグラフィー研究に おけるトライアンギュレーションを、参与観察、インタビュー、選考文献調査の3つをあげて以下のように解説している。
「たとえば,ベトナム退役軍人の抑うつを研究するとしたら,抑うつが退役軍人にどのような意味があるかを調べる自由回答式のインタビューを
用いて,退役軍人から直接データを得るだろう。これらの患者の医療記録は,二次的な靖報源となる。第3の情報源は,退役軍人やその家族,あるいは退役軍人
とスタッフに関する参加観察データかもしれない。これらの3種類のデータは,研究集団の抑うつの全体像を提供し,それぞれのデータを確認し合うことに役立
つと考えられる」(ローパーとシャピラ 2003:29)。
出典:質的研究入門 : 「人間の科学」のための方法論 / ウヴェ・フリック著 ; 小田博志 [ほか] 訳、春秋社 , 2002
まとめ:トライアンギュレーション:「ひとつの現象に対してさまざまな 方法、研究者、調査群、空間的・時間的セッティングあるいは異なった理論的立場をくみあわせること」(フリック 282)
●事例研究(→「シンギュラリティ時代における宗教」)
この図式の論理的前提:「「シンギュラリティ時代における宗教」
の研究の課題は、a. 未来予測ではなく未来・現在・過去の再解釈か
らなる論集(問題系)を作るのであり、b. 今日総動員できるメタファーの集積(知識デー タベース)をめざすものであり、c. 人間存在(human
being)を普遍的・本質的なものと
してとらえずに、エコシステムに応じて、内的体制を変化させ、また集団として多様性を担保しつつ進化的に選択される存在として考える。」
●資料
リンク:質的研究のデザイン連続レクチャー
リンク
文献
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 2016-2019
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