はじめによんでください

アダム・スミス『諸国民の富』ノート

On Adam Smith's "An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations"


池田光穂

このページは「マイケル・ムーア vs. アダム・スミス」の授業 の資料編です。この資料の出典は、堂目卓生『アダム・スミス:『道徳感情論』と『国富論』の世界』中公新書(No.1936)、東京:中央公論新社、 2008年、とくに第4〜8章、 Pp.143-267.からとりました。ここで触れられる項目は下記のとおりです。(授業ポータル:暴力について考える(2010年)

こ のページを作ったあとに、大阪大学大学院経済学研究科長の堂目卓生さんと出会いました。堂目先生におかれましては、私のページのいくつかの内 容をご存知で、このページの趣旨についても、学生・院生諸氏が、上掲の本や、それに関連する書物を紐解き(繙き)、アダム・スミスへの思索を深めるための ものだと、モラルサポートしていただけることを念じております。なお、堂目先生のご著作からのOCR読み取りなので、誤変換が含まれています。自分で原著 ——どこの図書館が書店でも簡単に手に入るものですので——と対照してチェックをおねがいします。私のサイトは、みなさんの自習と学習の意欲を促すサイト で、これだけで勉強できるサイトではありません


アダム・スミスの肖像マイケル・ムーアの肖像

マイケル・ ムーア vs. アダム・スミス

■ 豊かさとはどういうことか? ■分業 ■分業の効果 ■資本蓄積 ■経済発展 ■経済理論:重商主義 ■財政 ■交換性向 ■互恵市場 ■交換社会 ■市場の条件——「見えざる手」 ■労働者階級 ■労働者の限界 ■個人の浪費 ■地主の怠惰 ■土地・地代・借地人 ■商人 ■戦費という無駄 ■政府の浪費 ■土地に対する愛着 ■労働集約度および付加率 ■エコノミック・ヒストリー ■大変革は意図せざるところにある ■植民地統治 ■植民地政策の誤り ■重商主義の欠陥 ■国債による国家の弱体化 ■自由競争 ■規制緩和

■豊かさとはどういうことか?

■分業

■分業の効果

■資本蓄積

■経済発展

■経済理論:

■財政

■交換性向

■互恵市場

■交換社会

■市場の条件——「見えざる手」

■労働者階級

■労働者の限界

■個人の浪費

■地主の怠惰

■土地・地代・借地人

■商人

■戦費という無駄

■政府の浪費

■土地に対する愛着

■労働集約度および付加率

■エコノミック・ヒストリー

■大変革は意図せざるところにある

■植民地統治

■植民地政策の誤り

■重商主義の欠陥

■国債による国家の弱体化

■自由競争

■規制緩和

■アメリカの植民地

■経済的意味からみたアメリカの独立

「もし分離案が採用されるのなら、グレー ト・プリテンは、平時の植民地防衛の年間経費からただちに解放されるばかりでなく、自由貿易を効果 的に保障する通商条約を植民地との間に締結することができるだろう。自由貿易協定は、現在グレート・ブリテンが保有している独占貿易よりも、商人にとって は不利だが、大多数の国民にとっては有利なものである。このようにして良友と別れることになれば、近年の不和がほとんど消滅させてしまった本国に対する植 民地の自然な愛情は急速に復活するだろう。そうなれば、彼らは、分離するときに結んだ通商条約をい今までも尊重するだろうし、貿易だけでなく戦争において も、われわれを支持し、現在のような不穏で党派的な臣民であるかわりに、最も誠実で好意的で寛容な同盟者になってくれるだろう。こうして、古代ギリシャの 植民地と母都市との間に存在したのと同種の、一方の側の親としての愛情と他方の側の子としての尊敬が、グレート・プリテンとその植民地との間に復活するだ ろう。(『国富論』四編七章三)」(堂目 2008:260)。

「グレート・ブリテンは自発的に植民地に 対するすべての権限を放棄すべきであり、植民地が自分たち自身の為政者を選ぴ、自分たち自身の法律 を制定し、自分たちが適切と考えるとおりに和戦を決めるのを放任すべきだと提案することは、これまで世界のどの国によっても採用されたことのない、また今 後も決して採用されることがない方策を提案することになるだろう。植民地を統治することがどれほど厄介で、必要な経費に比べて植民地が提供する収入がどれ ほど小さくとも、植民地に対する支配権を自発的に放棄した国は、いまだかつてない。植民地の放棄は、しばしば国民の利益に合致するとしても、つねに国民の 誇りを傷つけ、さらに重要なことには、支配階層の私的な利害に反するであろう。[中略]最も夢想的な熱狂家でも、そのような方策を、少なくともいつかは採 用されるであろうという、真剣な期待をいくらかでももって提案することは、ほとんどできないであろう。(『国富論』四編七章三節)」(堂目 2008:262)。

「ブリテンの支配者たちは、過去一世紀以 上の問、大西洋の西側に大きな帝国をもっているという想像で国民を楽しませてきた。しかしながら、 この帝国は、これまで、想像の中にしか存在しなかった。これまでのところ、それは帝国ではなく、帝国に関する計画であり、金鉱山ではなく、金鉱山に関する 計画であった。それは、何の利益ももたらさないのに巨大な経費がかかってきたし、現在もかかり続けている。また、今までどおりのやり方で追求されるなら ば、すでに示したように、植民地貿易の独占の結果は、国民の大多数にとって、利益ではなく、単なる損失だからである。/今こそ、われわれの支配者たちが ——そして、おそらく国民も——ふけってきた、この黄金の夢を実現するか、さもなければ、その夢から目覚め、また国民を目覚めさせるよう努めるべきときで ある。もしこの計画を実現できないのであれば、計画を断念すべきである。もし帝国のどの植民地も帝国全体の財政を支えることに貢献させられないのであれ ば、今こそ、グレート・ブリテンが、戦時にそれらの領域を防衛する費用、平時にその民事的・軍事的施設を維持する費用から自らを解放し、将来の展望と計画 を、自の丈に合ったものにするよう努めるべきときである。(『国富論』五編三章)」(堂目 2008:263-264)。

リ ンク

  • 協働術A:ネオ・アクションリサーチの探究:2017
  • マクロウィキノミクス・研究・ノート
  • Bernard Mandeville, The Fable of the Bees or Private Vices, Publick Benefits, 2 vols. [1732]
  • 文 献

  • An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations (pdf)
  • Bernard Mandeville, The Fable of the Bees or Private Vices, Publick Benefits, Vol. 1 [1732]
  • Bernard Mandeville, The Fable of the Bees or Private Vices, Publick Benefits, Vol. 2 [1732]
  • そ の他の情報


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