フィールドワークと民族誌の民主化に ついて
Democratizing your fieldwork and your
ethnographic outocome
解説:池田光穂
フィールドワーク(field work)とは、研究対象となっている人びとと共に生活をし たり、 そのような 人びと[インフォーマント]と対話したり、インタビューをしたりする社会調査活動のことである(→「フィールドワークとはなにか?」)。そして、民族誌(ethnography)とは、フィールドワークと いう経験的調査手法を通して、人々の社会生活について具体的 に書かれた「ある程度の体系的体裁によって」整えられた記述のことである(→民族誌)。
フィールドワークと民族誌制作からなりたつ文化人類 学(cultural anthropology)を「現地の人」たちとの関係と協力のなかで〈民主化 democratize〉するとは、いったいどんなことをさすのだろうか?
僕が考える、文化人類学の民主化とはつぎのような実 践からなりたつものだと考える。
1.研究対象になった人たちや社会に対して自分がな んらかの形で貢献すること(→応用人類学、実践人類学、ア クションリサーチとアクション人類学)、
2.研究対象になった人たちや社会に対して知識を還 元すること、
3.民族誌の著者に、インフォーマントとなった人と 共著で公刊すること、
4.民族誌の読者に研究対象になった人たちや社会を 想定し、現地語や、彼らが利用可能な言語で書物を著すこと、
5.文字や学術用語というバリアーに対して、バリ アーフリーの映像番組やラジオ番組あるいは、そのような視聴覚機材を用いて、文字の民族誌の代替物を制作すること、
などである。
本文
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文献
その他の情報:【出典】インディオ・メスティソ・ラサ:ラテンアメリカにおける人種的
カテゴリー再考(研究ノート)
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