ビッグ・クエスチョン:文化人類学
Critique of Cultural Anthropology
◎文化人類学批判について
文化人類学者が、 自分の学問である文化人類学を批判することは、容易ではない。その理由は、多くの人 にとって、自分の勉強していたり、あるいはそれを生業(なりわい)にし ている人にとって自分の存立基盤がなくなるということを意味するからである。しかしながら、どのような学問でも、その分野のことを極めるためには、自分の 学問を虚心坦懐に追求することだけではなく、自分が依拠する学問について、つねに自己批判の姿勢をもつことが重要だからである。
さて、文化人類学という学問には、大きく分けて、2つの批判のジャンルの批判が可能だと思う。ま ず最初は、1)認識論的な批判、次に、2)存在論的な批判、これは前者よりより重い批判になろう。そして、最後は、3)文化人類学者の自己批判としての自 分にとっての文化人類学という学問批判である。
1)認識論的な批判
この批判は、文化人類学という学問が、研究対象をどのように見ているのか、という点について
の、主に他の領域からの批判である。批判の対象になるのは、そのテーマと方法論である。
2)存在論的な批判
この批判は、社会性・世界性をもったこの学問が、その存在意義や、学問として政治的意味や権
力的意味を反省する立場である。コロニアル人類学を批判するポストコロニアル人類学の理論構成はこの批判に裏付けられている。
3)文化人類学者の自己批判
この批判は、具体的な顔をもつ文化人類学者が、どのような点で、この分野に限界を感じたの か、また、そこからのどのような脱却や改善を考えたのかという研究態度に裏付けられた活動である。
リンク
文献
その他の情報
What is a Critically Elaborated Cultural Anthropology and/ora Crazily Celebrated Anthropologist ! / ?