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メタバースにおける 係留点問題

On Mooring point in Metaverse

池田光穂

メタバースあるいはメタヴァースとは、コ ンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された(現有世界とは異なる)別の次元の仮想空間やそのサービスのこと。メタヴァースにおける係留点ある いは繋留点問題(mooring and/or mapping question)とは、エージェントの意識が、異なった次元のものをどのように関連づけるかのという審問と解答のシリーズからなる(ベルグ 2022)。

テキスト:ウィキペディアにおける「メタバース(メタヴァー ス)」記事は以下のとおり

メタバース (英: Metaverse) は、コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す[1]。日本における意味合 いにおいては、基本的にバーチャル空間の一種で企業やVR(ヴァーチャルリアリティ)を活用し2021年以降、新たに参入した人間達が集まっている商業的 な空間の事が主にそう呼ばれる。将来的にインターネット環境が到達するであろうコンセプトで、利用者はオンライン上に構築された3DCGの仮想空間に世界 中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケーションしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行 なったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている[2]。 英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、もともとはSF 作家のニール・スティーヴンスンが1992年に発表したサイバーパンク小説『スノウ・クラッシュ』に登場する架空の仮想空間サービスの名称だったが、その 後、テクノロジーの進化によって実際にさまざまな仮想空間サービスが登場すると、それらの総称や仮想空間自体の名称として主に英語圏で用いられるように なった[2][3]。 仮想空間の名称は日本には他にも元々複数有り、WIRED(つながっている場所)、バーチャル空間、VR(仮想現実空間)、電脳世界、サイバー空間と呼ば れる。」

"A metaverse is a network of 3D virtual worlds focused on social connection.[1][2][3] In futurism and science fiction, the term is often described as a hypothetical iteration of the Internet as a single, universal virtual world that is facilitated by the use of virtual and augmented reality headsets.[4][1] The term "metaverse" has its origins in the 1992 science fiction novel Snow Crash as a portmanteau of "meta" and "universe." Various metaverses have been developed for popular use such as virtual world platforms like Second Life.[5] Some metaverse iterations involve integration between virtual and physical spaces and virtual economies,[1] often including a significant interest in advancing virtual reality technology.[6][7][8] The term has seen considerable use as a buzzword[4][9] for public relations purposes to exaggerate development progress for various related technologies and projects.[10] Information privacy and user addiction are concerns within metaverses, stemming from challenges facing the social media and video game industries as a whole.[11][4][12]"

シミュレーテッド・リアリティ(英: Simulated reality)は、現実性(reality)をシミュレートできるとする考え方で あり、一般にコンピュータを使ったシミュレーションによって真の現実と区別がつかないレベルでシミュレートすることを指す。シミュレーション内部で生活す る意識は、それがシミュレーションであることを知っている場合もあるし、知らない場合もある。最も過激な考え方では、我々自身も実際にシミュレーションの中で生きていると主張する(シミュ レーション仮説)。 これは、現在の技術で実現可能なバーチャル・リアリティとは異なる(技術的には遥かに進んだ)概念である(→「マトリクス・オントロジー」)。バーチャル・リアリティは容易に真の現実と区別でき、参加者はそれを現実と混同することはな い。シミュレーテッド・リアリティは、それを実現する方式はどうであれ、真の現実と区別できないという点が重要である。2020年4月、 Folding@homeでエクサスケールコンピュータが実現したが、それでも限られた数のタンパク質分子の折り畳み計算が行えるだけで、世界全体の素粒子レベルでのシミュレーションに対しては圧倒的に計算量が不足している。 近似を含むシミュレーションであれば計算量は抑えられるかもしれないが、近似の程度によっては現実と見分けられるようになり、バーチャル・リアリティに格 下げされる可能性がある。 シミュレーテッド・リアリティの考え方から、次のような疑問が生じる。 原理的に、(1)我々がシミュレーテッド・リアリティの中にいるかどうかを知ること は可能か? (2)シミュレーテッド・リアリティと真の現実に何か違いはあるか? (3)我々がシミュレーテッド・リアリティの中に生きていると知った場合、どうすべきか? これらの疑問に対しては、様々な分野を巻き込 む議論に発展している。議論の詳細は、シミュレーション仮説を参照すること。但し、シミュ レーション仮説には真の現実の物理法則がシミュレーション内部と異なっていても良いという考え方も存在する」

"Simulated reality is the hypothesis that reality could be simulated—for example by quantum computer simulation—to a degree indistinguishable from "true" reality. It could contain conscious minds that may or may not know that they live inside a simulation. This is quite different from the current, technologically achievable concept of virtual reality, which is easily distinguished from the experience of actuality. Simulated reality, by contrast, would be hard or impossible to separate from "true" reality. There has been much debate over this topic, ranging from philosophical discourse to practical applications in computing."

「シミュレーテッド・リアリティとは、例 えば量子コンピュータ・シミュレーションのように、現実を 「本当の 」現実と見分けがつかないほどシミュレートできるという仮説である。その中には、自分がシミュレーションの中で生きていることを自覚している、あるいは自 覚していない意識も含まれる可能性がある。これは、現在技術的に実現可能なバーチャルリアリティの概念とはまったく異なるもので、現実の経験とは容易に区 別できる。対照的に、シミュレーションされた現実は、「本当の」現実から切り離すことが難しいか、不可能である。このテーマについては、哲学的な議論から コンピューティングにおける実用的な応用まで、多くの議論がなされてきた」

もし、シミュレーテッド・リアリティが現実に存在していのであれ ば、それを係留するポイントあるいはインターフェイスは、「マトリクス・オントロジー」における赤い錠剤と青い錠剤の違いによるものだ ろう。

In 1923, Omoto Torajiro began selling a mechanical desktop calculator called the "Tora Brand Calculator". This calculator was an improved version of the Brunsviga mechanical desktop calculator for which Omoto had obtained a patent. The mechanical calculator was first commercialized in the 19th century by a Frenchman, Charles Thomas, and later was mass-produced by firms like the Brunsviga Company of Germany. At the beginning of the 1900s, it appears that about 50 of these machines were imported to Japan. Later, because the Tora Brand Calculator would not sell in Japan with a Japanese name, it was changed to the foreign-sounding "Tiger" name, and became so common that "Tiger" became synonymous with the mechanical calculator. Around the middle of the 1950s, the price was ¥35,000, and it drove out foreign products for reasons of both price and performance. The cumulative number of machines sold reached a little less than 500,000 units. It was widely used until the latter half of the 1950s, and was sold until the spread of electronic calculators at the end of the 1960s. Although it was said to be for desktop use, it weighed as much as 6 kilograms.(source: http://museum.ipsj.or.jp/en/computer/dawn/0001.html

1923年、大本寅次郎は機械式卓上計算機「寅印計算機」の販売を開始した。これは、大本が特許を取得していた機械式卓上計算機「ブルンスヴィガ」を改良 したものである。機械式計算機は、19世紀にフランスのシャルル・トマによって初めて商品化され、その後ドイツのブルンスヴィガ社などによって大量生産さ れた。1900年代の初めには、日本にも50台ほど輸入されたようである。その後、虎印電卓は日本名では日本では売れないということで、外国語の響きを持 つ「タイガー」という名前に変更され、「タイガー」は機械式電卓の代名詞になるほど一般的になった。1950年代半ば頃には35,000円という価格で、 価格と性能の両面から外国製品を駆逐した。累計販売台数は50万台弱に達した。1950年代後半まで広く普及し、1960年代末に電子計算機が普及するま で販売された。卓上用といいながら重さは6キログラムもあった。

Tiger Calculators have been preserved at the National Science Museum, Tokyo University of Agriculture and Technology, Tokyo University of Science and other institutions.

この手回し計算機における、機械と人間のインターフェイスすなわち「係留点(Mooring point)」は、それぞれのスイッチやダイヤル、そして手廻し機の取っ手である。

メタバース移行後の意識変容は、それ以 前にエージェントが《仕入れている》知識に依存する。詳しくは、「文化生産のエンジンとし ての〈自然〉」を参照せよ。

メタバース間の、エージェントが内在化 する時間意識の問題は「ハイデガー・存在と時間ノート」および「メシア的時間」を参照せよ。



Underground of Hong Kong city, by David Pan.

「「2029年に人類と機械軍の熾烈な戦いが行われているが、その最後 の戦いは、過去に当たる今夜始まる。 ロサンゼルスのとある裏路地に、まばゆい電光とともに筋骨逞しい男性が現れ、片っ端から服や銃を強奪する。「サラ・コナー」 という名前と「ロサンゼルス」という住所だけを頼りに、電話帳に載っている同姓同名の女性を順番に殺していく。一方、遅れて現れた別の若い男性も、今ここ が1984年5月12日木曜日のロサンゼルスであることを確認すると、悪夢にうなされつつ誰かを探し始める。 最後のサラ・コナー宅に侵入した逞しい男性は、サラと同居する友人ジンジャーとそのボーイフレンドのマットを殺害し、外出中のサラの顔と声の情報を入手。 ついに彼女が町のディスコにいることを突き止め、現地へ乗り込み殺害を実行しようと銃口を向けるが、やはりサラを追っていた若い男が間一髪で阻止する。一 緒に逃げるよう促され、事態が飲み込めず怯えるサラに、男(カイル・リース) はリース軍曹と名乗り、襲撃者は超合金と人工皮膚でできたアンドロイドであり、サラを殺害するために未来から送り込まれ、彼女が死ぬまで狙い続けること、 カイルは彼女を守るために未来から現代へやってきたこと、カイルを現代に送り込んだのはサラのまだ見ぬ息子ジョン・コナーであること、などを告げる……」ターミネイターの時間構造.

●メタヴァース進化論「メタバース」より

1997年にはウルティマオンラインが世界で 初めてMMORPGとして商業的に成功しており、オンラインにおけるアバターを用いた活動とユーザー間の交流という考え方も、その後の様々なMMORPG をベースに普及してきた。それだけではなく、熱心なユーザーを中心としてゲームで活動した仲間と現実で出会うなど、仮想世界から現実世界への社会的な フィードバックも起き始めていた。
Massively Multiplayer Online Role-Playing Game (MMORPG)
世界で最初にメタバースが注目されたのは2000年代中盤からだった。 2006年頃に起こった「メタバース的」な仮想世界サービスの先駆けと言えるSecond Lifeの ブームがきっかけだった[1][2][4]。当時、ユーザー数が100万人を超えたばかりのSecond Lifeには米国の大手金融機関やコンピュータメーカーなどが参入し、3DCGで作られた仮想世界でアバターを使い、プロモーション活動や発表会などを開 催していた[1]。iPhoneもまだ世に出ていない当時、仮想世界に参加する手段はパソコンだけで、ユーザーはマウスとキーボードを駆使しながらアバ ターを操っていた[1]。この当時はメタバースという言葉が知られておらず、MMORPGから派生したサービスとして認識されていた。

2021年、世界的ソーシャルネットワーク企業のFacebookがメ タバース実現に向けて本格的に動き出したことで「メタバース」という用語が業界で再浮上した[5]。10月にはFacebookは社名を「Meta(メ タ)」に変更すると発表[6][7]。同社はSNSを主軸に成長してきたが、生みの親であるマーク・ザッカーバーグCEOは、以後は新たな社名のもと、仮 想空間の構築に注力し、数年内にSNSの企業からメタバースの企業へ変わると宣言した[6][7]。ザッカーバーグは2015年時点で「未来では常に装着 していられるデバイスによってコミュニケーションは改善される」と語っており、ユーザーはVRヘッドセットを使って「メタバースにテレポート」して、仮想 世界の中でリアルなコミュニケーションをするのだという[1]。Facebookは2019年にVRワールド「Facebook Horizon」を発表すると、2021年7月にはメタバースを「次のコミュニケーションプラットフォーム」と位置付け、10月に名称から企業名を廃して 「Horizon Worlds」と改称してメタバースのプラットフォームとした[8][9]。VR空間についてはHorizonという名称で統一し、それまでOculus ブランドで展開されてきたVRヘッドセットなどVR/AR分野のハードウェアについては、2022年初頭よりMetaブランドへの統合を行っていくとのこ と[10]。
・SNSの可能性の臨界
た[5][11][12]。Nianticの創業者兼CEOであるジョ ン・ハンケは、2021年8月以降、VRヘッドセットに拘束されるようなメタバースを「ディストピアの悪夢」と呼んでいる[12]。人気ARゲーム「ポケ モンGO」などの開発を手掛けるNianticは、2021年11月にARアプリ開発者向けの開発キット「Lightship ARDK(Niantic Lightship AR Developer Kit)」を公開した。これは 同社のARゲームの動作基盤となっているプラットフォーム「Niantic Lightship Platform」を他の開発者にも提供してARアプリ開発を後押しするというもので、デベロッパーはそれを利用して新たなプロジェクトを生み出すことが できる[11][13]。これには自力で開発するには相当な手間と労力が必要になる技術を公開することで独立系の開発者がARを活用したアプリを作成する ことを容易にし、開発者を増やすことで「現実世界のメタバース」というコンセプトを広めていくという狙いがある[12][13]。また同社は、2千万ドル (約22億6500万円)規模のNiantic Venturesファンドを開設し、Nianticのビジョンに合致する企業に投資する[11]。ローンチ時点で、すでにコーチェラ・フェスティバル、英 国の歴史的王宮を管理する非営利組織Historic Royal Palaces、ユニバーサル・ピクチャーズ、全米プロゴルフ協会などのブランドと提携した[11]。

一方で、2010年代には広い意味での仮想空間としてのメタバースがす でに生まれ始めていた[4]。オンラインゲームでは2020年時点で仮想世界的なものが複数存在し、圧倒的な数のユーザーを集めていた[4]。 MinecraftやRobloxといった仮想空間を作れるゲームやXBOXを保有しているマイクロソフトも見逃せない存在となっており、メタバースは ネット大手企業による次の戦いの場となりつつある[1][4]。Epic Gamesが運営するオンラインバトルロイヤルゲームの「フォートナイト」はVRゴーグルを使うタイプの仮想空間ではなく、そしてゲームがベースとなって いる。しかし、アバターを使ったオンラインコンサートが実施されるなどゲーム以外の楽しみ方をするユーザーの数は年々増加し、2020年に実施されたトラ ヴィス・スコットのバーチャルコンサートでは、同時接続数1230万人という小さな国家の総人口並みの人数が参加している[4]。2021年までにソニー グループはEpic Gamesに累計で少なくとも4億5000万ドルを投資している[4]。任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」も、メタバースの一つとされている[2][5]。 累計販売本数は3200万を超えており(2021年時点)、JTBがJTB島を公開するなど企業活用の模索もされている[4]。ゲームから「メタバース」へのアプローチは、日本のゲーム企業にとっても重要な挑戦分野と言 え、日本におけるメタバース推進者の一人であるgumi創業者の国光宏尚 は、「ソード・オブ・ガルガンチュア」などのVRゲームを手がけるThirdverseの代表取締役としてメタバース事業に注力することを宣言した[4]。 GREEグループは子会社の「REALITY」が提供するアニメ調のアバターを使ったスマートフォン向けバーチャルライブ配信アプリを軸に、メタバース事 業に注力することを宣言した[4]。メタップス創業者と知られる佐藤航陽は、株式会社スペースデータにおいて衛星データからバーチャル空間に世界を自動生 成するAIを開発。自動生成された地球の様々な地域の3Dモデルを公開していき、誰でも無料で使えるように無償提供していく予定だと発表した[4]。




オープンソース・メタバース・プロジェクト(歴史的資料)

「オー プンソース・メタバース・プロジェクト(英語: Open Source Metaverse Project( OSMP ))は、複数の参加者が共有する仮想世界のオンラインプラットフォームであった。このプラットフォームは、2004年にヒュー・パーキンスとジョージ・リ マによって共同設立された無料のオープンソースソフトウェア。 OSMPは、Second Life、Active Worlds(英語版)、There(英語版)などの既存の世界からアイデアを借りたWorld Wide Webを大まかにモデル化している。このプロジェクトは、ストリーミングされた3D ワールドを作成するためのオープンソースエンジンを作成することを目的 としている[いた]。また、既存のワールドを単一のオープンな標準ベースのメタバースに相互接続することも可能にする。 2005年、 ACM SIGGRAPHは、アートとアニメーションのコミュニティへのリーチアウトキャンペーンを実施し、Open source(英語版)の性質とコンピューターグラフィックスおよびインタラクティブ技術でのその使用についてのコース提案を求めた[1]。OSMPは、 SIGGRAPH 2005メンバーのための共同オンライン会議スペースを組織するために、このイニシアチブの一環としてドクター ジョン・フジイから連絡を受けた[2]。 2008年の時点で、プロジェクトはアクティブではなくなった。ほとんどの開発者は、OpenSimulator(英語版)などのSecondLifeと 互換性のあるオープンソースソフトウェアの開発に焦点を移した」オープンソース・メ タバース・プロジェクト

リンク

  • シミュレーテッド・リアリティ︎▶合意形成、あるいは 合意意思決定︎▶サイバー人類学︎︎▶︎マトリクス・オントロジー人工知能としての人間の身体︎︎▶サイバーパンクにおいて倫理は可能か?▶︎︎AI(人工知能)のエスノグラフィー▶︎デジタル・メディアの理解▶︎︎スマートメディアユーザーのナルシズム化と新しい孤独▶︎▶︎
  • メシア的時間について文化生産のエンジンとしての〈自然〉︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎
  • Thomas Reinertsen Berg(ノルウェー語)︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎
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