はじめによんでね!

メタバースにおける係留点問題

On Mooring point in Metaverse

池田光穂

In 1923, Omoto Torajiro began selling a mechanical desktop calculator called the "Tora Brand Calculator". This calculator was an improved version of the Brunsviga mechanical desktop calculator for which Omoto had obtained a patent. The mechanical calculator was first commercialized in the 19th century by a Frenchman, Charles Thomas, and later was mass-produced by firms like the Brunsviga Company of Germany. At the beginning of the 1900s, it appears that about 50 of these machines were imported to Japan. Later, because the Tora Brand Calculator would not sell in Japan with a Japanese name, it was changed to the foreign-sounding "Tiger" name, and became so common that "Tiger" became synonymous with the mechanical calculator. Around the middle of the 1950s, the price was ¥35,000, and it drove out foreign products for reasons of both price and performance. The cumulative number of machines sold reached a little less than 500,000 units. It was widely used until the latter half of the 1950s, and was sold until the spread of electronic calculators at the end of the 1960s. Although it was said to be for desktop use, it weighed as much as 6 kilograms.(source: http://museum.ipsj.or.jp/en/computer/dawn/0001.html

Tiger Calculators have been preserved at the National Science Museum, Tokyo University of Agriculture and Technology, Tokyo University of Science and other institutions.

この手回し計算機における、機械と人間のインターフェイスすなわち「係留点(Mooring point)」は、それぞれのスイッチやダイヤル、そして手廻し機の取っ手である。

メタバース移行後の意識変容は、それ以前にエージェントが《仕入れている》知識に依存する。詳しくは、「文化生産のエンジンとしての〈自然〉」を参照せよ。

メタバース間の、エージェントが内在化する時間意識の問題は「ハイデガー・存在と時間ノート」および「メシア的時間」を参照せよ。



Underground of Hong Kong city, by David Pan.

「「2029年に人類と機械軍の熾烈な戦いが行われているが、その最後 の戦いは、過去に当たる今夜始まる。 ロサンゼルスのとある裏路地に、まばゆい電光とともに筋骨逞しい男性が現れ、片っ端から服や銃を強奪する。「サラ・コナー」 という名前と「ロサンゼルス」という住所だけを頼りに、電話帳に載っている同姓同名の女性を順番に殺していく。一方、遅れて現れた別の若い男性も、今ここ が1984年5月12日木曜日のロサンゼルスであることを確認すると、悪夢にうなされつつ誰かを探し始める。 最後のサラ・コナー宅に侵入した逞しい男性は、サラと同居する友人ジンジャーとそのボーイフレンドのマットを殺害し、外出中のサラの顔と声の情報を入手。 ついに彼女が町のディスコにいることを突き止め、現地へ乗り込み殺害を実行しようと銃口を向けるが、やはりサラを追っていた若い男が間一髪で阻止する。一 緒に逃げるよう促され、事態が飲み込めず怯えるサラに、男(カイル・リース) はリース軍曹と名乗り、襲撃者は超合金と人工皮膚でできたアンドロイドであり、サラを殺害するために未来から送り込まれ、彼女が死ぬまで狙い続けること、 カイルは彼女を守るために未来から現代へやってきたこと、カイルを現代に送り込んだのはサラのまだ見ぬ息子ジョン・コナーであること、などを告げる……」ターミネイターの時間構造.
1997年にはウルティマオンラインが世界で 初めてMMORPGとして商業的に成功しており、オンラインにおけるアバターを用いた活動とユーザー間の交流という考え方も、その後の様々なMMORPG をベースに普及してきた。それだけではなく、熱心なユーザーを中心としてゲームで活動した仲間と現実で出会うなど、仮想世界から現実世界への社会的な フィードバックも起き始めていた。
Massively Multiplayer Online Role-Playing Game (MMORPG)
世界で最初にメタバースが注目されたのは2000年代中盤からだった。2006年頃に起こった「メタバース的」な仮想世界サービスの先駆けと言えるSecond Lifeの ブームがきっかけだった[1][2][4]。当時、ユーザー数が100万人を超えたばかりのSecond Lifeには米国の大手金融機関やコンピュータメーカーなどが参入し、3DCGで作られた仮想世界でアバターを使い、プロモーション活動や発表会などを開 催していた[1]。iPhoneもまだ世に出ていない当時、仮想世界に参加する手段はパソコンだけで、ユーザーはマウスとキーボードを駆使しながらアバ ターを操っていた[1]。この当時はメタバースという言葉が知られておらず、MMORPGから派生したサービスとして認識されていた。

2021年、世界的ソーシャルネットワーク企業のFacebookがメ タバース実現に向けて本格的に動き出したことで「メタバース」という用語が業界で再浮上した[5]。10月にはFacebookは社名を「Meta(メ タ)」に変更すると発表[6][7]。同社はSNSを主軸に成長してきたが、生みの親であるマーク・ザッカーバーグCEOは、以後は新たな社名のもと、仮 想空間の構築に注力し、数年内にSNSの企業からメタバースの企業へ変わると宣言した[6][7]。ザッカーバーグは2015年時点で「未来では常に装着 していられるデバイスによってコミュニケーションは改善される」と語っており、ユーザーはVRヘッドセットを使って「メタバースにテレポート」して、仮想 世界の中でリアルなコミュニケーションをするのだという[1]。Facebookは2019年にVRワールド「Facebook Horizon」を発表すると、2021年7月にはメタバースを「次のコミュニケーションプラットフォーム」と位置付け、10月に名称から企業名を廃して 「Horizon Worlds」と改称してメタバースのプラットフォームとした[8][9]。VR空間についてはHorizonという名称で統一し、それまでOculus ブランドで展開されてきたVRヘッドセットなどVR/AR分野のハードウェアについては、2022年初頭よりMetaブランドへの統合を行っていくとのこ と[10]。
・SNSの可能性の臨界
た[5][11][12]。Nianticの創業者兼CEOであるジョ ン・ハンケは、2021年8月以降、VRヘッドセットに拘束されるようなメタバースを「ディストピアの悪夢」と呼んでいる[12]。人気ARゲーム「ポケ モンGO」などの開発を手掛けるNianticは、2021年11月にARアプリ開発者向けの開発キット「Lightship ARDK(Niantic Lightship AR Developer Kit)」を公開した。これは 同社のARゲームの動作基盤となっているプラットフォーム「Niantic Lightship Platform」を他の開発者にも提供してARアプリ開発を後押しするというもので、デベロッパーはそれを利用して新たなプロジェクトを生み出すことが できる[11][13]。これには自力で開発するには相当な手間と労力が必要になる技術を公開することで独立系の開発者がARを活用したアプリを作成する ことを容易にし、開発者を増やすことで「現実世界のメタバース」というコンセプトを広めていくという狙いがある[12][13]。また同社は、2千万ドル (約22億6500万円)規模のNiantic Venturesファンドを開設し、Nianticのビジョンに合致する企業に投資する[11]。ローンチ時点で、すでにコーチェラ・フェスティバル、英 国の歴史的王宮を管理する非営利組織Historic Royal Palaces、ユニバーサル・ピクチャーズ、全米プロゴルフ協会などのブランドと提携した[11]。

一方で、2010年代には広い意味での仮想空間としてのメタバースがす でに生まれ始めていた[4]。オンラインゲームでは2020年時点で仮想世界的なものが複数存在し、圧倒的な数のユーザーを集めていた[4]。 MinecraftやRobloxといった仮想空間を作れるゲームやXBOXを保有しているマイクロソフトも見逃せない存在となっており、メタバースは ネット大手企業による次の戦いの場となりつつある[1][4]。Epic Gamesが運営するオンラインバトルロイヤルゲームの「フォートナイト」はVRゴーグルを使うタイプの仮想空間ではなく、そしてゲームがベースとなって いる。しかし、アバターを使ったオンラインコンサートが実施されるなどゲーム以外の楽しみ方をするユーザーの数は年々増加し、2020年に実施されたトラ ヴィス・スコットのバーチャルコンサートでは、同時接続数1230万人という小さな国家の総人口並みの人数が参加している[4]。2021年までにソニー グループはEpic Gamesに累計で少なくとも4億5000万ドルを投資している[4]。任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」も、メタバースの一つとされている[2][5]。累計販売本数は3200万を超えており(2021年時点)、JTBがJTB島を公開するなど企業活用の模索もされている[4]。ゲームから「メタバース」へのアプローチは、日本のゲーム企業にとっても重要な挑戦分野と言え、日本におけるメタバース推進者の一人であるgumi創業者の国光宏尚は、「ソード・オブ・ガルガンチュア」などのVRゲームを手がけるThirdverseの代表取締役としてメタバース事業に注力することを宣言した[4]。 GREEグループは子会社の「REALITY」が提供するアニメ調のアバターを使ったスマートフォン向けバーチャルライブ配信アプリを軸に、メタバース事 業に注力することを宣言した[4]。メタップス創業者と知られる佐藤航陽は、株式会社スペースデータにおいて衛星データからバーチャル空間に世界を自動生 成するAIを開発。自動生成された地球の様々な地域の3Dモデルを公開していき、誰でも無料で使えるように無償提供していく予定だと発表した[4]。



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