はじめによんでください

移民

International Labour Migration

池田光穂

移民(いみん、Immigration, Emigration)とは、元の居住地とは異なる土地へ移住する人たちのことをさ す。移民は、長期・短期(おおむね1年以上の期間)を問わず、出身地か ら離れることを通して、そこで政治的・社会的・経済的な自律性をもって生活することを意味している。それ以外の、(政治的,経済的)避難民・難民、法的監 視などのもとにある無国籍者などとは区別される。

さて、移民の類義語には、ほかに「植民」 「在留民」「難民」などの用語が浮かぶはずである。「移民」をふくめて森本と森茂(2018:17)の 定義を掲げておく

20万年から14万年前にはじまるという 人類の「出アフリカ説(Recent African origin of modern humans)」 に従えば、人間の本質は、移動することと定着することを繰り返しする動物=民のことである。したがって〈定着する民〉の視点から〈移動する民〉について本 質的な差異を見いだしたり、そこに差別や峻別意識をもつことは、同質的な人間の存在に恣意的な峻別をつける無意味(ナンセンス)な行為である。したがっ て、これから(21世紀以降)の移民研究は「人がそこに住まうことを欲せざるをえない構造」 を脱構築することにほかならない。

さて、2015年の時点で日本は、年間 39万人の移民受け入れの実績があり、もはや国際移民における「鎖国」状態ではないことが容易に推測され る。

カリド・コーザー(Khalid Koser)の『国際移民』(2007)の小著の章立てに倣って、国際移民を論じるポイントを8点示してみよう。

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文献

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