脳のリバースエンジニアリングとしての人工知 能研究
Artificial intelligence, AI
解説:池田光穂
●脳のリバースエンジニアリングとしての人工知能研究
「リバースエンジニアリング(Reverse engineeringから。直訳すれば逆行工学という意味)とは、機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するな どして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図などの仕様やソースコードなどを調査することを指す」(ウィキ日本語「リバースエンジニ アリング」)
「リバース・イノベーションとは、先進国 企業が新興国や途上国に開発拠点を設け、現地のニーズを基にゼロから開発した製品や商品を先進国市場に流通・展開させる戦略を指」す。あるいは別の解説に よると「新興国市場向けに開発を行った商品を、先進国でも展開し、グローバル市場のシェアを拡大する戦略のこと……。これまでのグローカリゼーションが、 先進国で製品開発を行い、その商品をマイナーチェンジした廉価版を新興国向けに投入してきたのに対し、リバース・イノベーションでは、新興国市場に合った 商品を一から生み出す「イノベーション」を行い、その商品をリバース(逆戻り=逆流)させ、先進国に投入する」とわかりやすい。しかし、これだけだった ら、なんで逆向きなんだとわからない向きがある。そのヒントは、ウィキペディアの英語版の解説(下記)にあった。
"Reverse innovation or trickle-up innovation is an innovation seen
or used first in the developing world, before spreading to the
industrialized world. The term was popularized by Dartmouth professors
Vijay Govindarajan (1949- ) and Chris Trimble and GE's Jeffrey R.
Immelt (1956- )" - Reverse innovation.
この用語の別名「トリクル・アップ・イノベーション (trickle-up
innovation)」である。開発経済学を学んだ人は、かつてのロストウの「低」開発国の経済の「離陸(take-off)」理論が、もはや神通力を
持たなくなり、従属理論や世界システム論などが、低」開発国の経済の全地球的搾取現象を批判した後に出てきたのが、ト
リクル・ダウン理論(trickle-down
theory)であるということはよくわかる話である。後者は、先進国のイノベーションや経済発展を通して、途上国にも、中心地の利益の雫が滴り落ちるよ
うに、発展途上国もイノベーションの恩恵を受けるだけでなく、また経済的にも潤うのだという理論である。(→「CO-Design_terms2017.html#02-131」 より)
リヴァース・イノヴェーション(イノベーション)が 興味深いのは、グローバル企業にとって、イノベーション・マネジメントは、どこで開発し、どこで生産し、また開発された商品がどのような経路で、どこでブ レイクするのか、ということを全地球的に考えないといけないということだ。
リンク
文献
その他の情報
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Copyleft, CC,
Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1997-2099