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宗教としての文化

Culture as Religion


The floor tiles in Pietro Lorenzetti's Annunciation (1344) strongly anticipate modern perspective.

解説:池田光穂

「文化の解釈」はこちらに移転しています

宗教(Religion)は、超自然的、超越論的、あるいは霊的な要素に人間が関わりをもつ、 行動と実践、道徳、世界観、テキスト、聖なる場所、預言者たち、倫理、あるいは組織の社会文化的システムのことであると、ここでは[暫定的 に——というのは世の宗教家は狭量すぎて絶対に統一的な定義を認めないからである]定義しておこう。宗教研 究という学問が厳密になればなるほど、そこからこぼれ落ちる研究上のカテゴリーがある。つまり、本道の宗教研究 からは、副次的などと 判断されるジャンルに属するものがある。宗教の土着化はそういったもののひとつである。そしてこれは主に歴史研究が主なその論戦の場であったが、粗雑な進 化論や類推にもとづく伝播 の分類論などがそのパラダイムを占めており、その分析はまさに静態的か、その世界を生きている者のリアリティを欠いたものであったと言わざるを得ない(→ 宗教人類学)。文化人類学は、宗教現象のダイナミズムや、しばしば奇妙な社会現象と の節合、あるいはハビトゥスへの効果などに着目するために(特に私は) この種の宗 教研究にはなかなか食指が動いてこなかった。この解説は、宗教研究における以上のような「偏向」について修正・脱構築を試み、文化人類学の豊かな「奇妙 さ」の紹介と、その実践的解釈に むかうことになる」。(→「ギアーツ「文化体系 としての宗教」ノート」)

他方、文化の定義とはどのようなものであ ろうか?

「文化は象徴に表現される意味のパターン で、歴史的に伝承されるものであり、人間が生活に関 する知識と態度を伝承し、永続させ、発展させるために用いる、象徴的な形式に表現され伝承される概念の体系とを表している」(ギアツ『文化の解釈学1』 p.148,1987年)(→「「文化」概念の検討:クリフォード・ギアーツ」)。

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