か ならず読んでください

文化の解釈

Introduction to Geertz' Interpretation of Culture, 1973


解説:池田光穂

文化の解釈』(邦訳:文化の 解釈学)は、1973年のクリフォード・ギアーツの著書。クリフォード・ギアツ(ギアーツ; Geertz;1926- 2006)による「文 化の定義」は、次のようなものである。

文化は象徴に表現される意味のパターンで、歴史的に伝承されるものであり、人間が生 活に関 する知識と態度を伝承し、永続させ、発展させるために用いる、象徴的な形式に表現され伝承される概念の体系とを表している」(ギアツ『文化の解釈学1』 p.148,1987年)。"In any case, the culture concept to which I adhere has neither multiple referents nor, so far as I can see, any unusual ambiguity: it denotes an historically transmitted pattern of meanings embodied in symbols, a system of inherited conceptions expressed in symbolic forms by means of which men communicate, perpetuate, and develop their knowledge about and attitudes toward life." Religion As a Cultural System(Geertz 1973:89).

「マックス・ウェーバーと同じく、人は自 ら紡ぎ出した意味の織物[蜘蛛の巣のこと——引用 者]の上に支えられた動物であると信じる私は、文化とはそのような織物であると考え、したがってその分析は法則性を求める実験科学ではなく、意味を求める 解釈科学であると考える。私が追い求めているのは説明であり、表面上は謎めいた社会的表現を読みとることである」[小泉訳 2002:224](『文化の解釈』)。

また、『文化の解釈』の「文化の概念の人 間の概念への影響(The Impact of the Concept of Culture on the Concept of Man)」において、「文化パターン(culture patterns)」を「意味のある象徴の体系(organized systems of significant symbol)」と簡潔に言い換え ている(ギアツ『文化の解釈学1』 p.79,1987年/ Geertz 1973:46)。ギアツの意味のパターンという発想は、実は、上掲のルース・ベネディクト『文化のパター ン』(原著1934)に由来するものである。彼の『文化の解釈』(原著1973)に は、そ の影響を受けた章がある。また、ベネディクト派あるいはギアツ派とも言ってジェームズ・ピーコックは文化の定義を 次のように簡潔にまとめている。"Culture, then, is a name anthropologists give to the taken-for-granted but powerfully influential understandings and codes that are learned and shared by members of a group."(Peacock 1986:7)(→以上の解説は「「文化」概念の検討」からの引用である)

人間の文化を研究する学問が「文化人類学」であり、それを研究したり勉強 したりする人が「文化人類学者」である。

文化の解釈(日本語では『文化の解釈学』で有名な)クリフォード・ギアーツ『文化の解釈』ノート.

翻訳(translation)と解釈(interpretation)の定義 とそれらの間の相違点を説明しておくこと」が必要になる。


リアリティ=現実は、私たちに何をもたら すのでしょうか?(「文化」と「言語」/文 化人類学言語人類学

★解釈学的循環

「解釈学的循環(ドイツ語: hermeneutischer Zirkel)とは、テキストを解釈学的に理解するプロセスを説明するものである。これは、テキスト全体に対する理解は個々の部分への言及によって、個々 の部分に対する理解は全体への言及によって確立されるという考え方のことである。テ キスト全体も個々の部分も、互いに参照することなしに理解することはできず、それゆえ円環を描くことになる。しかし、このような解釈の循環 的な性格は、テキストを解釈することを不可能にするものではなく、むしろ、テキスト の意味は、その文化的、歴史的、文学的文脈の中で見出されなければならないことを強調するものである」→解釈学的循環・解釈学的円環

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