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石井部隊とランダム化比較試験

生命倫理学における人種問題にかんするエッセー

池田光穂

リンク(生命倫理関係)

■731部隊組織編成図(http: //2113jp.web.fc2.com/731/index.htm)より


●ランダム化比較試験(→「ランダム化比較試験」)

ランダム化 比較試験(ランダムかひかくしけん、RCT:randomized controlled trial)とは、評価のバイアス(偏り)を避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法である[2]。根拠に基づく医療(EBM: evidence-based medicine)において、このランダム化比較試験を複数集め解析したメタアナリシスに次ぐ、根拠の質の高い研究手法である[2]。主に医療分野で用い られているが、経済学においても取り入れられている[注釈 1][3]。無作為化比較試験 とも呼ばれている[4]。改善度に関する主観的評価を避けるための尺度であるエンドポイントを用いる、効果の差を計測するための治療していない偽薬などを 施した群を用意する、二重盲検法によって研究者がどちらが治療群かわからないようにし、治療群と対照群をランダムに割り当てるといった手法をとる[2]。

初のランダム化比較試験(RCT)は、イギリスにおいて、結核薬のストレプトマイシンが効く かどうかを調査するために、医学研究審議会(MRC:Medical Research Council)を代表してオースティン・ブラッドフォード・ヒル(英語版)らによって行われた[5]。結果は1948年に、英国医師会雑誌(BMJ: British Medical Journal)に掲載された[6]。差を知りたい介入以外の介入が等しくなければ、因果関係が正しく分からないという[7]、統計学者のロナルド・ フィッシャーによる統計理論が適用された[5]。 米国では、1962年に連邦食品・医薬品・化粧品法において薬剤の有効性の概念を設け、適切で十分に制御された2回の適切な対照を置いた臨床試験によって 有効性が示されれば、薬は承認されることとなった[8]。1990年代以降に普及した根拠に基づく医療における考え方では、RCTは、RCTを複数集め解 析したメタアナリシスに次ぐ、根拠の質の高い研究手法である[2]。

ランダム化比較試験は、主観的あるいは恣意的な評価のバイアス(偏り)を避けるために、以下 の点が揃っている[2]。 エンドポイント:改善度に関する尺度。改善度に関する主観的評価を避ける。 比較対照:治療を施した群と、偽薬あるいは比較のための治療を施した対照群。治療介入の効果を算出するため。対照群がない場合、何が要因なのかはっきりし ない。 ランダム化:母集団からのランダムな抽出や、治療群と対照群のランダムな割り当てを行う。効果が出そうな対照を選ぶことを避ける。 盲検化:研究者と被験者に、治療群と対照群がどちらであるかを分からないようにする。計測に主観が入らないようにする。 RCTによる効果検証・効果測定が一般に行われる以前では、いくつかの不合理な治療・投薬が存在していた。広く知られているのは、心筋梗塞の治療後に、予 防的にリドカイン(不整脈を防ぐ効果がある)の投薬が行われていた事例である。しかし、心筋梗塞後のリドカイン投薬群、非投薬群の追跡調査の結果、リドカ イン投与群でむしろ死亡率増加が認められたため、以後ははリドカインのルーチン投与は推奨されていない[9]。

社会科学におけるRCTでは、政策的課題に解を与えるための研究が行われ、2000年代以降 に増加している。学校の教育施策が学習に及ぼす影響、農業における新技術の影響、運転免許行政の不正、消費者金融市場のモラルハザードの影響、経済学理論 の検証などに使われている[10]。2019年には、バナジーとデュフロらのRCTを用いた研究がノーベル経済学賞を受賞したことで話題を呼んだ。

さらに詳しい説明は「ランダム化比較試験

文献

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099

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