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医療人類学における生命倫理学

Bioethics in Medical Anthropology

解説:池田光穂::医療人類学辞典

生命 倫理・バイオエシックス (bioethics, bio-ethics, Bioethics, Bio-ethics)とは、人間を対象にした治療および実験に関する倫理・道徳、ひいてはそれらに関する諸研究のことである。

医療 人類学における生命倫理学の研究は、両分野が医療・保健活動に関わる「身体の価値概念」に関する総合的な研究という点で、実質的に姉妹学問あるいは 兄弟学問と言っても過言ではない。ただし、医療人類学は、出身母体の文化人類学から引き継いだ文化概念や相対主義的な見解、さらには、それらの混成語であ る方法論すなわち文化相対主義をもって、生命倫理学の営為そものを相対化して、その議論の良質な部分を取り込もうとする。

その ためには、医療人類学者は、生命倫理学者に果敢に議論をぶつけて真摯な対話を試みなければならないし、また、彼らの研究を冷静にリスペクトしなけれ ばならない。すなわち同じ理念をシェアする、平等で対等な関係者として節度ある付き合いを試みるべきだと思う。

1.医療倫理学 医療倫理学(いりょう・りんりがく)と は、保健ケアとくに医療に関する倫理的事象をあつかう研究分野である。
2.生命倫理学 生命倫理・バイオエシックス (bioethics, bio-ethics, Bioethics, Bio-ethics)とは、人間を対象にした治療および実験に関する倫理・道徳、ひいてはそれらに関する諸研究のことである。(→生命倫理学関連年表
3.バイオエシックス (承前)
4.倫理学者=人類学者?
5.バイオエシックスの歴史
6.ニューロエシックス
7.医療と人権
8.人類学的医学・人類学的医療 文化人類学的実践に関する2つの倫理原則:人類学的知識をもって既存の近代 西洋医療を改変したり組み替えたりするより実践性の高い医療的 実践を人類学的医学・人類学的医療(Anthropological Medicine)という。
9.よい臨床コミュニケーションと は?
10.臨床医工学におけるコミュ ニケーション・モデルの構築
11.今日において倫理学者の 名前で呼ばれる人たち
12.患者サイボー グ宣言(あるいはサイバーパンク入門)
13.ヘルシンキ 宣言 インフォームド・コンセント医療研究における不正医療と人権03倫理 委員会倫理委員会(IRB)の社会的機能社会調査研究の倫理について学ぶ
14.患者の権利に関する世界医学協 会のリスボン宣言
15.臨床コミュニケーションの文化 的多様性
16. ANTHROPOLOGICAL APPROACHES TO BIOETHICS

以下は Patricia A. Marshall and Barbara A. Koenig. ANTHROPOLOGY OF BIOETHICS. の章立てを再掲する
17. ANTHROPOLOGY AND THE STUDY OF BIOMEDICAL TECHNOLOGY

18. GENETIC TESTING AND GENOME SCIENCE

19. ANTHROPOLOGICAL ANALYSES OF CLINICAL AND RESEARCH ETHICS

20. CROSS-CULTURAL AND INTERNATIONAL CONCERNS

21. CULTURE, MORALITY, AND THE PROBLEM OF RELATIVISM

22. RELATIVISM, SOCIAL JUSTICE, AND HUMAN RIGHTS

23. THE ROLE OF ANTHROPOLOGY

24. BIBLIOGRAPHY

25. 11の用語で理解する医療人類学
1. 医療 人類学、2. 生物=心理=社会モデル、3. 文化、4.文化的感受性、5. 文化的ステレオタイプ、6. 多元的医療システム、7. 倫理的相対主義、8. 倫理的普遍主義、9. 西洋倫理学の3つの伝統、10. 相対的倫理、11. 質的調査法


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文献

その 他の情報

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