はじめに よんでください

ハイデガーの修辞

On Martin Heideggers' fateful hoaxing

池田光穂

し かし、このような感覚に関する彼の不思議なレトリックすなわち「純粋な感謝とは、むし ろ、われわれが単純に思考すること、すなわち真に唯一与 えられているもの、思考されるべくあるものを思考するということである」ということが、この声を聞く人がその人の属している文化に無媒介的に生じると思う とは俄には信じがたい。

同 社のホームページによると、

と なっている。

ハ イデガーにはどうも虚言[→嘘の回路図]ないしは大層に言う[→極端な事例による構成:ECF]という疑念は疑いきれない。権威主義、自己保身、若きアーレント を引きつける恋文の技巧、そして「真理について語る」雰囲気を周囲の人に信じ込ませること。

ハ イデガーをレトリック構成の観点からもっと多角的に分析すれば、20世紀の知性の使い方 の誤用の歴史が明らかになるかもしれない。

■ ハイデガーの人間中心主義について

  串田純一『ハイデガーと生き物の問題』法政大 学出版局、2017年

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