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多元化する日本社会の試練

在日外国人の命がけの挑戦:司法的保護申請: Life-threatening challenge for foreign residents in Japan: Application for judicial protection

池田光穂

04在日外国人の命がけの挑戦:司法的保 護申請

「一九九九年九月一目、法務大臣の裁量に よる「在留特別許可」を求めて、超過滞在により非正規(=不法)化した外国人の五家族と単身者二人から なる21人が東京入国管理局に一斉出頭した。さらに、第二陣として四家族一七人が一二月二七日にも一斉出頭した。従来、新来外国人にたいする在留特別許可 は、日本人と結婚したり日本人とのあいだの実子を養育しているばあいにかぎられていた。したがって、このような条件をもっていない出頭者たちは、収容所に 収容され、そののち本国への退去去強制処分を受けるという最悪の事態を覚悟しての大きな賭けにでたといえる。その背景としては、日本での滞在の長期化と生 活基盤の形成にともなってもはや日本しか住む国がなくなってしまったこと、また非正規滞在であるために公的保険への加入ができなかったり劣悪な労働環境に おかれたりすることに耐えきれなくなったことなどがあげられる」(駒井 2006:54-55)。

駒井洋「人権を重視する受け入れ体制」 (第2章)『グローバル化時代の日本型多文化共生社会』明石書店、2006年

  • 00 多元化する日本社会
  • 01 渡日外国人に対する人権侵害
  • 02 法によるエートスの形成
  • 03 外国人参政権へのもうひとつのアプローチ
  • 04 在日外国人の命がけの挑戦:司法的保護申請
  • 05 比較的最近に作られたエートス(感覚)
  • 06 在日外国人の子どもへの人権配慮の必要性
  • 07 教育を受ける権利をすべての在日外国人の子どもたちに!
  • 08 学校文化のなかで多文化主義とは対極に立つ「三重のハードル」
  • 09 外国人未成年者の犯罪率は日本人にくらべ高くなく、むしろ低い
  • 10 犯罪集団へのリクルート(事例)

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