多元化する日本社会の試練
外国人未成年者の犯罪率
09外国人未成年者の犯罪率は日本人にくらべ高くなく、むしろ低い
「二〇〇〇年の外国人少年の刑法犯のなかでブラジル人少年が占める比率は、検挙人員で37%、検挙件数で六四%という高い割合になっており、人口比を大きく上回る。ブラジル人少年の刑事犯のブラジル人人口全体にたいする比率は、日本人少年のそれよりも低い。それであるのにブラジル人少年の犯罪率が高いのは、一部のブラジル人少年が犯罪をくりかえすからであり、ブラジル人少年のなかに非行化がいちじるしく進展している部分があることを示している」(駒井 2006:64)。
駒井洋「人権を重視する受け入れ体制」(第2章)『グローバル化時代の日本型多文化共生社会』明石書店、2006年