エドマンド・リーチ『文化とコミュニケーション』を読む
On Edmund Leach's Culture and Communication
解説:池田光穂
[授業科目]文化表象学基礎演習2004[時間割コード] 62180[授業題目]プレゼンテーションの技法[担当教官]池田光穂[開講年次]2年 [学期]前期[曜日]金[時限]3 [選択/必修]必修 [単位数]2
[授業の進行表] 2004年度の予定
(1)文化表象学基礎演習の講義内容と学期の予定 [4月9日※]
実際の授業は6日の2限におこなわれました。金曜日3限に開講時間が移動することの通知と、講義シラバス全体について解説した後に、各人の 自己紹介をしていただきました。
(2)エドマンド・リーチの人と業績 4月16日
今期利用するE・リーチ『文化とコミュニケーション』の教科書の配布をおこないました。次にリーチの人と業績、特に『高地ビルマの政治体 系』の基礎資料となったリーチのビルマでのフィールドワークと、『政治体系』の内容の紹介、さらにその民族誌がもつ文化人類学の学説史上の意義について解 説しました。『文化とコミュニケーション』はリーチの晩年の書ですが、なぜリーチが構造主義者を自称するのか、C.レヴィ=ストロースの理論との関係を明 らかにするために、F.ソシュールやR.ヤコブソンの理論や影響関係について後半は論じました。
【今日の問題】
隠喩と換喩の違いについて実例を用いて説明しなさい。
[解法のヒント]
また、次週以降につかうハンドアウトを配布しました。
(3) 4月23日
序 [→「退屈な?」民族誌の一覧表はこちら][文化人類学年表]
【今日の問題】
実証主義者と論理主義者(1章)の解説と議論
■実証主義
【今日の問題】
(2)リーチの次の民族誌は、彼に言うところのどちらの主張(実証主義者と論理主義者)が濃厚に出ているでしょうか?
(4) 4月30日
用語の問題(2章)/対象、感覚イメージ、概念(3章)/信号と指標(4章)、の解説と議論
※宿題:みなさん自身は実証主義者ですか?それとも論理主義者ですか?、そしてその理 由を次回の授業までに考えてきてください。
(5) 5月7日
・変換(5章)/呪術と邪術の理論(6章)、の解説と議論[以下同様です]
変換(5章)
呪術と邪術の理論(6章)
(6) 5月14日
(7) 5月21日
儀礼過程の隠喩としてのオーケストラ演奏(9章)
【文献】
レヴィ=ストロース、C.『神話と意味』大橋保夫訳、みすず書房、1996年
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記号/象徴群の生理的基礎(10章)
【中心的命題の検討】
「非言語的コミュニケーションのシステムのなかで現れる指標は、話し言葉現れる音の要素のよ うに、それ自体切り離されては意味をもたない。意味をもつのは関係する項の集合の各項としてである。記号や象徴が意味を獲得するのは、他の対立する記号や 象徴から区別され対照されるときだけである」[青木・宮坂訳](p.103)。
【文献】
ロザルド、R.『文化と真実』椎名美智訳、日本エディタースクール出版部、1998[1993]年
(8) 5月28日
作図:互換的表象としての時間と空間(11章)
順位と方位(12章)
(9) 6月4日
二項的コード化の実例(13章)
縁組の規定と制限(14章)[→猿にもできる人類学:活かすも殺すも親族次第]
(10) 6月11日
※ この日は中間試験をおこないます。出題範囲は1章〜14章までです。
(11) 6月18日
ガネーシャ像 |
論理と神話=論理(15章)
基本的宇宙観(16章)
(12) 6月25日
通過儀礼(17章)
犠牲の論理(18章)
結論(19章)
3つの命題の再確認(p.187)
(13) 7月2日
復習の議論、パート1(記号論と構造主義)
(14) 7月9日
復習の議論、パート2(時間論と民族分類範疇)
(15) 7月16日
学期末試験
[教材リンク]
[参考文献]
Leach, Edmund Ronald. - 1976. - Culture and communication : the logic by which symbols are connected : an introduction to the use of structuralist analysis in social anthropology / by Edmund Leach. - Cambridge ; London [etc.] : Cambridge univ. press, 1976. - 105 p. ; 24 cm. - (Themes in the social sciences):『文化とコミュニケーション : 構造人類学入門 』/ エドマンド・リーチ著 ; 青 木保,宮坂敬造訳. -- 紀伊國屋書 店, 1981. -- (文化人類学叢書)
メソアメリカの土器にみられる魚の表象[電脳人類大学附属水族館]