医療と人権
文化人類学の観点から考える 池田光穂(大阪大学CSCD)
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第186回 日本保健医療社会学会 定例研究会
17. 文化人類学的実践に関する2つの原則
(1)当事者の声を代弁する政治性に関わらざることを得ないことを理解している(倫理性の認識)。しかし、その当事者の声は、当事者そのものの声よりも、その当事者の属する社会や文化の、その時点での声であることを理解している(代弁=表象の対象への自覚)。
(2)研究対象である〈他者〉の生き方に関わることを、自己の生き方や、自己の属する社会に関連づけて実践していることを理解している。他方で、自己の社会への理解に〈他者〉の視点を借りる点において、〈自己〉と〈他者〉の両方の視点から距離を取ることの利点と弱点についても理解している。
Copyright Mitzubishi Chimbao Tzai, 2006