- 声調言語とはどのような言語でしょうか? また、そうでない言語(非声調言語)とはどのような言語でしょうか?——ウィキペディア等で調
べてみましょう。
- ダイアモンドによると「西暦2100年までの、地球上の言語が95%まで完全に姿を消す」(p.215)と言われています。地球上の言語
が、消失することが〈なぜそれほど深刻なのでしょうか?〉考えてみましょう。
- 「西暦2100年までの、地球上の言語が95%まで完全に姿を消す」という上掲の指摘と、地球上で話されている言語のうち「上位1%の言
語が、世界人口の約80%の人々で第1言語として話されている」(p.218)ということは、いったいどのようなことが言えるのでしょうか? 言語の種類
の多さと、言語人口にはどのような関係があるのでしょうか?簡単にまとめてください。
- 「世界の言語の一般的な話者数を推しはかる場合には平均値ではなく中央値を求めたほうがよい」(p.218)とは何のことを言っているの
でしょうか?
- 言語間における、「コミュニケーションの非対称性の問題」(p.219)は何を指しているのでしょうか?
- 世界のローカルな生活空間のなかで生きている人々(=「昨日までの世界」の住民)の言語や方言の多様なあり方に対して、BBC,
CNN, NHK, 中央電視台、アルジャジーラというメディアが言語使用にどのような影響を与えるのでしょうか?(p.211)
- 他者の言語を、流暢に話すということの「社会的意義」はなんでしょうか?(p.225)
- 言語の分布に影響を与える環境的要因を、ダイアモンドは次の4つに分けています。これらの間の関係は、相互に関係しているのでしょうか?
それともそれぞれ、独立変数とみなすべきものなのでしょうか?考えてみてください:1)緯度の高低、2)気候変化や季節変化、生物的生産性(環境の生産
性)、4)地域特有の環境(pp.227-235)。
- ジャレッド・ダイアモンドは、「ヨーロッパの多言語主義は最近のものであ」り、「高等教育の大衆化、第二次大戦後の経済的・政治的統合、
英語を使用するマスメディアの広がりの結果」だとしています(p.237)。しかし、フランスには、国家語としてフランス語が確立する以前には、数百年の
オーダーをとると、かつて数十から多く見積もると数百にまで及ぶ異なった言語や方言が話されていたといいます。学識あるダイアモンドは、なぜこのような初
歩的なミスをしたのでしょうか? あるいは、確信犯的にあえてこのような表現を使ったのでしょうか? EUの政策としての多言語主義と、歴史的事実として
の「ヨーロッパと呼ばれる地域における多言語使用」の実態について論じてごらんなさい。
- オーストラリア・アボリジニー(アボリジナル)のキールウィール岬地域における多言語使用の様子を描写してみましょう(pp.238-
240)。
- アマゾンのバウペス川流域の多言語地帯において、住民はどのようにしてさまざまな言語を学ぶのでしょう?——我々のように外国語の教科書
のない地域での先住民の言語の学び方について解説してください(pp.240-241)。
- かつては、米国において子どもをバイリンガル状況におくと、子どもがどちらの言語の学習も中途半端になりそれぞれに流暢に言語が話せなく
なるという「俗説」が流布していました。このような俗説は、日本のニューカマーの移民の社会においても、言語学研究に明るくない非専門家がしばしば述べる
ものとして聞くことができます。ダイアモンドによると、どうしてバイリンガルの人は、そのような(単純なメカニカルな)混乱がおこらずに、バイリンガル状
況を生き、時には、モノリンガルの人と変わらない能力を身に付けることができるのでしょうか?(pp.242-248)
- アルツハイマーの予防にバイリンガルは本当に効果があるのでしょうか?(pp.252-255)
- 少数民族民が使う言語がこれまで消失したり、亡びてきたりすることは、よく知られた事実ですが、それには、社会的に言って避けられない要
因と、少数言語の使用を抑制する政策という人為的な要因の2つがありそうです。北米先住民言語や琉球語などを事例にとって、それらの実態について解説して
ください(pp.261-263)。
- 言語の多様性は、コミュニケーションの齟齬をきたし人々の協力の妨げになるという主張があります(=これは、旧約聖書の逸話に基づき仮に
「ポスト=バベルの塔的な主張」と呼ぶことができます)。しかし、ジャレド・ダイアモンドは、複数言語の使用はそのような事態を生み出さないと主張します
(pp.268-270)——「言語の存続に有害なものは何もない」(p.271)。この考え方をまとめてください。
- 言語の使用が、社会の成員のコミュニケーションのツールになるばかりでなく、アイデンティティの共有や場合によってはアイデンティティの
「強化」に繋がるのでしょうか?(pp.271-277)
- (存亡の危機に面している少数)言語を維持し、進展してゆくためには、当事者のみならず、地球社会が取り組むために、ダイアモンドは3つ
の処方せんを提唱しています。その3つの処方せんについてまとめなさい(pp.277-280)。
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この本の原著は、Jared Diamond,
The
world until yesterday : what can we learn from traditional
societies? New York: Viking, 2012. です。
旧クレジット:多くの言
語を話す,ジャレド・ダイアモンド『昨日までの 世界』読 解, Jared Diamond's Two Book, "The world
until yesterday" & "Gun, Germ and Steel"
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Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099