- 「昨日までの世界」は、「今日の世界」に対して、非感染性の疾患と伝染性疾患の比率(シェア)の分布はどのように異なっているのでしょう
か? 〜の世界は、〜がより多いという命題の形で表現しなさい。
- ジャレッド・ダイアモンドは、非感染性の病気の蔓延と西洋の生活様式の普及には関連性があると主張しています(pp.284-285)。
そのような現象がみられる社会や人々について、彼は4つの集団の区分分けを提唱しています。その4つの区分(グルーピング)について述べてみましょう。
- ボイド・イートンらの研究(「パレオダイエット(石器時代の食生活)」)によると「非感染性疾患という文明病は、われわれの遺伝子構成
と、現代の食生活と生活様式のミスマッチからきていると指摘」しています(p.286)。これを、(1)塩分摂取による高血圧、(2)食塩の摂取量の長期
的な変化、(3)人間が進化的に獲得した塩分保持のための遺伝子の保存、という3つの点から説明しなさい(pp.299-302)。
- なぜ人類の生活向上のなかで、人類は塩分を「過剰」に摂取するようになったのでしょうか?
- なぜ、加工食品において、商品の原価コスト減のために食塩が、以前よりも多く使われるようになってきたのでしょうか?(p.304)
- 塩分による原因を含め、高血圧や脳卒中など防ぐことが、公衆衛生政策において重要とみなされるときに「労働力の喪失」を防ぐことを目標に
掲げられることがあります。そのようなタイプの病気を防ぐことがなぜ「労働力の喪失」を防ぐことに繋がるのでしょうか?(p.305)
- DASHダイエット(Dietary Approaches to Stop
Hypertension)とは、どのようなダイエットのことをさすのでしょうか?(p.306)
- 世界の糖尿病患者の数は3億人強、毎年2.2%で増えているそうです。単純に計算しますと10年後には3.9億人、20年後には4.9億
人になりますが、糖尿病患者の成長率は成人人口の成長増加率の2倍に相当するといいます。なぜ糖尿病患者は増えてゆくのでしょうか?糖尿病の病気の定義
や、そのタイプの区分も踏まえて増加の原因を考えなさい(pp.309-311)。
- 西洋化した先進国に移民した人のあいだに糖尿病が多いのはどうしてでしょうか?(p.315)。このことと、ダイアモンドの言う糖尿病の
発症リスクの三大要因(肥満、座りっぱなしの生活、糖尿病の家族歴――p.316)と、どのように関連づけて説明できるのか?考察しなさい。
- ナウル島の人を事例にして過去1世紀の間に、どのようにして生活習慣病が蔓延し、また、そのような病気と生活水準の変化について考察しな
さい(pp.318-320)。
- 「倹約遺伝子」(仮説)の存在は、伝統的な生活から、現代的なカロリー過多の食生活において、どのような弊害を引き起こしつつあると言え
るのか? 人間にとってある環境(=倹約遺伝子が有効に働く環境)が、別の環境において、逆の有害な機能をもつとはどのようなことか、説明しなさい
(pp.328-329; pp.334-335)。
- 現代のヨーロッパにおいて糖尿病の罹患率が低いことについて、ダイアモンドは「倹約遺伝子」の保有少ない――かつてあった倹約遺伝子が人
口集団のなかで淘汰されて残っていない――からだと説明しています。なぜ、ヨーロッパでは、倹約遺伝子が少ないのでしょうか?(pp.336-338)
- ダイアモンドによると、今後とも、人類にとって非感染性疾患は多いに脅威になるだろうと、不吉な予測をしています。それはどうしてでしょ
うか?(pp.340-342)
+++
この本の原著は、Jared Diamond,
The
world until yesterday : what can we learn from traditional
societies? New York: Viking, 2012. です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(c) Mitzub'ixi Quq Chi'j. Copyright, 2014-2015