はじめにかならず読んでください

シンギュラリティ

しんぎゅらりてぃ  Technological Singularity, Singularity

解説:池田光穂

●AI(スカイネット)の反乱としてのシンギュラリティ(→今後は「ターミネイターの時間構造」で検討する)

電子計算機の計算能力が人間の能力を超えるというディストピアは、『サイバネティクス』(1948,1961)の作者ノーバート・ウィーナーNorbert Wiener, 1894-1964)が、1950年に出版した, The Human Use of Human Beings. The Riverside Press (Houghton Mifflin Co.)のなかで描かれている。

爾 来、コンピューターの計算能力が進歩して、人間の能力を超えて人間を支配しようとする発想は、人類にとってお馴染みのテーマになる。私はこの機械に支配され る二大サイエンスフィクション映画は「マトリクス」三部作と「ターミネイター」につきると思う。そのうち、マトリクスは、我々が信じているリアルな世界は 電脳によって支配されている幻影にすぎないというわりとシンプルな主張であるが、ターミネイターは時間構造による復古あるいは反復のアイディアが込められ ている点でより複雑になっていると思う。

また核兵器による地球の危機と、その後の「新秩序」の誕生は『Nineteen Eighty-Four: A Novel(1984)』にみられる。