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ポスト病院医療/脱病院医療としてのプライマリ(ヘルス)ケアと COVID-19

Primary Health Care and Primary Care in Clinical-Virtual Setting under the Era of COVID-19

池田光穂

私は 地域医療の同義語あるいは派生語としてプライマリ・ケアという用語を使いません。高次医療システムを担う第一次医療体系(=プライマリケア)としてもこの 用語を用いません。

ま た、ヘルスのない、プライマリケアというのも、撞着語法になります。ケアはヘルスと相互にむすびついて、ようやく現代的には意味をもつようになります(→「臨床概念の誕生」)。

その 理由は私がこの学会と会員の皆様にたいして決して狭量だからだというわけではなく、開発途上国の現地人保健普及員と共に働くヘルス・ボランティアの一員と して1980年代に世界的なプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)戦略の時代を現場で生き抜いてきたことと関係しています。

私に とってはプライマリ・ケアとはPHCのことなのです。その事の仔細は拙著『実践の医療人類学:中央ア メリカ・ヘルスケアシステムにおける医療の地政学的展 開』世界思想社、2001年で書き尽くしました。

帰国 して医療援助協力について様々なところで講演した時に目からウロコのコメントをいただきました:「現地から病気がなくなりみんなが健康になれば医療援助協 力は無用になりますね」。

海外 にしゃしゃり出なくても日本こそPHCを最も必要とする地域だと感じました。イヴァ ン・イリイチ『脱病院化社会』(→最初「脱病院化医療」と誤記しましたが、今ではそちらのほうがよいと思います)を引くまでもなく、先進国で病気 がなくな らないのは、近代医療システムそのものが陸続と病気を発明(invention of disease)しているからです。このマッチポンプは社会学者から医療化や健康主義(ヘルシシズム)と呼ばれてきた現象に完全に符合します。

しか しネオリベラル経済状況という社会的圧力が、病院を救護所から修理工場へと変え(→「病院を社会的・文化的に記述すること」「非営利病院」)、さらには在院時間を減らしする中でPHCの重要性が再び復活しました。こ れはヘルスプロモーションのような上部構造改革ではなく、下部構造から根本的な転換=倒錯に他なりません(→「社会の脱病院化プロジェクト」)。この未来状況のことを報告するのが私の役割で す。

"Capital accumulation (also termed the accumulation of capital) is the dynamic that motivates the pursuit of profit, involving the investment of money or any financial asset with the goal of increasing the initial monetary value of said asset as a financial return whether in the form of profit, rent, interest, royalties or capital gains." - Capital accumulation.

●COVID -19時代におけるプラマリー・ヘルス・ケア

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