実践コミュニティ・実践共同体
Community of Practice
解説:池田光穂
実践共同体あるいは実践コミュニティ(community of practice)とは、参与者(参加者)が、ある集団への具体的な参加を通 して知識と技巧の修得が可能になる場のことである。また、そのような参加者の社会的実践がくりひろげられる場も総称して、実践共同体あるいは実践コミュニティ(community of practice)という。
徒弟制にもとづく伝統的職場、近代社会制度としての職場や学校などでみられる、集団への参与を通 して知識と技巧の修得が可能になる社会的実践がくりひろげられる場を実践共同体あるいは実践コミュニティ(community of practica)という。ジーン・レイヴとエティエンヌ・ウェンガー(1993)による用語。
人びとは実践共同体において、さまざまな役割を担い行為することで、実践共同体を維持することに 貢献する。その際の学習とは、知能や技能を個人が習得することではなく(→学習の古典的定 義)、実践共同体への参加を通して得られる役割の変化や過程そのものである。
実践共同体における「参加」の様相
レイヴとウェンガーは、この種の参加の形式を正 統的周辺参加(LPP)とよび、参加を通しての技能と知識の変化、周りの外部環境との学習者との関係の変化、学習者自身の自己理解(内部環境)の 変化がみられることを明らかにした。したがって実践共同体では、コミュニケーションにおける情報のやりとりにおいて身体に基礎をおく認知過程がみられ、古 典的な学習の概念の限界を露呈することとなった。
● 用語集・関連リンク
【文献】
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099