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忘れる人のための国際関係論:06 戦争および軍事紛争

Introduction to Studies of International Relations 06: War and Armed Conflict


池田光穂

戦争( war, guerra)

冷戦

キューバ・ミサイル・危機(Cuban Missile Crisis

キューバ危機、キューバでは10月危機(スペイン語: Crisis de Octubre)、またはカリブ危機(ロシア語: Карибский кризис、ローマ字表記: Karibskiy krizis)は、アメリカ合衆国ソビエト連邦政府の間で13日間続いた対立であり、アメリカが核ミサイルをイギリス、イタリア、トルコに配備したのに対 し、ソ連はキューバに核ミサイルを配備したことで対抗した。この危機は1962年10月16日から28日まで続いた。この対立は、冷戦が全面核戦争へとエ スカレートする寸前まで至った[1]

1959年から、米国政府はトール核ミサイルをイギリスに配備し、これはプロジェクト・エミリーとして知られた。1961年には、米国はジュピター核ミサ イルをイタリアとトルコに配置した。これら全てがモスクワの射程圏内であった。米国はキューバ亡命者からなる準軍事組織を訓練し、CIAが指揮してキュー バ侵攻と政権転覆を試みた。同年11月から、米国政府はキューバでテロリズムと破壊工作の暴力的な作戦を展開し、これはキューバ計画と呼ばれ、1960年 代前半を通じて継続した。ソ連政府は、キューバがソ連との関係が中国に傾くことを懸念していた。ソ連と中国の関係は次第に険悪になっていた。こうした要因 を受けて、1962年7月にニキータ・フルシチョフとフィデル・カストロの両首脳が会談し、将来の米国による侵攻を阻止するため、キューバに核ミサイルを 配備することで合意した。その後まもなく、発射施設の建設が開始された。

10月、U-2偵察機が中・長距離発射施設の写真証拠を撮影した。米国大統領ジョン・F・ケネディは、国家安全保障会議およびその他の主要顧問による会合 を招集し、国家安全保障会議執行委員会(EXCOMM)を結成した。ケネディは、ソ連のミサイル供給を妨害するためにキューバ領土への空爆を実施し、その 後キューバ本土への侵攻を行うよう助言を受けた。彼は宣戦布告を避けるため、より穏健な方針を選択した。10月22日、ケネディはさらなるミサイルの キューバ到達を阻止するため、海軍による海上封鎖を命じた。[2] 彼は封鎖を「検疫」と呼び、封鎖とは呼ばなかった。これにより米国は戦争状態の正式な意味合いを回避できたのである。[3]

ケネディとフルシチョフの間で最終的に合意が成立した。ソ連はキューバに配備した攻撃兵器を、国連の検証を条件に撤去する代わりに、米国はキューバへの再 侵攻を行わないことを公に宣言し、合意する。米国はトルコに配備した攻撃兵器の全廃を密かに承諾した。英国に配備された全トールミサイルは1963年8月 までに撤去された。ソ連がミサイルを撤去する一方、一部のソ連爆撃機はキューバに残留し、米国は1962年11月20日まで海上封鎖を維持した。[3] [4] キューバから全ての攻撃用ミサイルと爆撃機が撤去された後、11月20日に封鎖は正式に終了した。両大国間の迅速かつ直接的な連絡手段の必要性が明らかに なった結果、モスクワ・ワシントンホットラインが設置された。その後の一連の合意により、数年間にわたり米ソ間の緊張は緩和された。

この妥協案はフルシチョフとソ連を当惑させた。なぜならイタリアとトルコからの米軍ミサイル撤去はケネディとフルシチョフの秘密協定であり、ソ連は自ら招 いた状況から後退していると見なされたからである。2年後のフルシチョフの失脚は、米国への最終的な譲歩と危機を招いた無能さの両方に対するソ連政治局の 恥辱が一部原因であった。駐米ソ連大使であるアナトリー・ドブリニンによれば、ソ連最高指導部はキューバ問題の結末を「屈辱に近い威信への打撃」と受け止 めた。[5][6]

https://en.wikipedia.org/wiki/Cuban_Missile_Crisis


ゲームツリーは、米国とソビエト連邦が自らの決定をどのように検討したかをモデル化する

クレムリンを訪問したキューバ革命政府(1963年)

References
1. Scott, Len; Hughes, R. Gerald (2015). The Cuban Missile Crisis: A Critical Reappraisal. Taylor & Francis. p. 17. ISBN 978-1-317-55541-4. Archived from the original on 29 July 2016. Retrieved 31 December 2015.
2. Society, National Geographic (21 April 2021). "Kennedy 'Quarantines' Cuba". National Geographic Society. Retrieved 11 May 2022.
3. Colman, Jonathan (1 May 2019). "Toward 'World Support' and 'The Ultimate Judgment of History': The U.S. Legal Case for the Blockade of Cuba during the Missile Crisis, October–November 1962". Journal of Cold War Studies. 21 (2): 150–173. doi:10.1162/jcws_a_00879. ISSN 1520-3972.
4. "Milestones: 1961–1968 – The Cuban Missile Crisis, October 1962". Office of the Historian. Archived from the original on 3 April 2019.
5 William Taubman, Khrushchev: The Man and His Era (2004) p. 579.
6. Jeffery D. Shields (7 March 2016). "The Malin Notes: Glimpses Inside the Kremlin during the Cuban Missile Crisis" (PDF). Woodrow Wilson International Center for Scholars.


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特別附録:小室直樹『ソビエト帝国の崩壊 瀕死のクマが世界であがく』光文社、2022年

★本書『ソビエト帝国の崩壊』は、奇蹟の 書物である。 人気の新書レーベル「カッパ・ビジネス」の一冊として書店に平積みになったのは、一九八○年八月のこと。当時まだ、ソビエト連邦は健在だった。わずか一○ 年のうちに冷戦が終わり、社会主義圏の国々が将棋倒しのようにあっけなく崩れていくとは、誰も想像すらできなかった。ただひとり、小室直樹博士を除いて は。(解説より)

★1980年8月、本書は小室直樹氏のデ ビュー作として刊行され、40万部超のベストセラーとなった。小室氏は一躍時代の寵児となり、様々なメ ディアで言論活動を行うようになる。91年、予言通りにソ連は崩壊する。なぜ小室氏だけにこのような分析が可能だったのか? 予言の背後にある理論はどういうものだったのか? 今でも色あせない学問的価値を持つ名著を復刊。伝説の「小室ゼミ」出身である橋爪大三郎氏推薦・解説。

★【目次】 ★まえがき

★1 ソビエトの内部崩壊がはじまった

・1 ソ連社会はロシア革命直前とそっくりだ/ /「階級のない国、ソ連」という幻想 /威信なき富は、社会的に無である /勢力は、それ自体、大きな欲望である /世界一優雅な生活をしているソ連の特権階級 /出世の早道は、科学者、技師、新聞記者、共産党員 /ソ連の特権階級は「世襲」される /公認されない特権階級がもたらすのは何か /日本に汚職が多い原因は、一高と東大の差にある /現在のソ連社会は、革命前にそっくりである

・2 ソ連的経営には致命的欠陥がある /ソ連経済は乗車拒否のタクシー /「すべて貨幣は商品に恋する」ソ連経済 /技術革新をはばむ目方ノルマ制 /倒産なき社会の恐るべき非能率

・3 中世的意識のままのソ連労働者 /産業社会の労働には、二つの要素がなくてはならない /生産性が倍になると、半分しか働かなくなる人びと /働くことが尊敬されない社会の労働者たち

・4 農奴意識から脱けきれないソ連農民 /例外的に成功した私営農場の意味するもの /ファーマーよりペザントに近いソ連農民

・5 マルクス主義はユダヤ教 /マルクス主義が革命思想でなくなったときソ連が滅ぶ /唯物論は宗教ではないというのは日本人だけの誤解 /マルクス主義はユダヤ教とそっくりである /まったく正反対の日本の歴史観とソ連の歴史観 /マルクス、レーニンはユダヤ教の預言者である ・6 ソ連式マルクス主義は神政政治である /ソ連は東ローマ帝国の末裔である /ソ連の権力は、人間の内面にまではいっている /ソルジェニーツィン、サハロフが要求するものは何か /ソ連の亡命者が意味するもの ・7 ソ連の内部崩壊はもう止められない /スターリン批判が命とりになった /ソ連にスターリンは絶対必要だった /ソ連の崩壊は遠いことではない

★2 ソビエト軍は見せかけほど恐くない /

・1 ソ連軍を「張り子の熊」にした組織の論理 /ソ連軍は巨大な国鉄である /ソ連軍は国家の要請を無視して行動している /ソ連にも立派な死の商人がいる /ソ連と日本の〝富〟は、貨幣ではなく、市場占有率である /組織の恐ろしさは、各人の意識を変える点にある /世界最強のソ連陸軍はなぜ敗北したか /労働者あがりの将軍では、本物の武将にかなわない /無敵の関東軍を破ったドイツじこみのソ連将軍 /ソ連のなかの「ドイツ」を恐れたスターリン /

・2 みずからの弱さを知ったソ連軍が危ない /国は滅んでも軍事産業は守らねばならない /ルーズベルトとチャーチルがいなかったらソ連は消滅していた /最後の望み、T34戦車を守った三つの「もし」 /日本軍は北上しないというゾルゲ情報がソ連を救った /ソ連人は第二次大戦から何を学んだか /旧約聖書の二匹の怪獣、リヴァイアサンとビヒモス /貧乏を追放できなかった共産党の弱み /臆病なソ連が、先に一流国を攻めることはない /ソ連には、中国・日本コンプレックスがある /弱いソ連と官僚の独走がかさなると危ない

★3 日本を滅ぼす「平和・中立」の虚構 /

国家の行動原理には二つのものがある /アフガン事件の責任はアメリカにある /先制降伏をとなえる日本の防衛論の低次元ぶり /一億総木っ端役人化現象が日本をあやまらせる /外交当局や政府が壊滅したときの用意が必要だ /天皇、総理、国会の連絡がとだえると、日本は国家でなくなる /自衛隊が「警察」によってコントロールされているのは問題だ /外務省は首相から独立している必要がある /日本人だけが知らない戦闘のルール /戦時法規を知らないと、「戦闘をしないこと」もできない /テルアビブ空港事件でみせた日本政府の無知 /アメリカを無条件に日本の味方と考えるのは危険 /日本がこれ以上強くなると、アメリカが黙っていない /「非武装中立」なんてありえない /中立政策はフィンランドに学べ /今もはびこる「念力主義」 /戦争こそ、もっとも合理的な国際問題の解決法 /主要参考文献

★解説 橋爪大三郎

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Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099

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