マム語入門
Introduction to Mam grammar, Mam a Mayan language
Muchachos de Todos Santos , y Antes-Palacio
Municipal de San Ildelfonso Ixtahuacan-Ahora
マム 語は中央アメリカのグアテマラ西部高地 ――最近では北アメリカの都市や郊外においても!――を中心に話されています。言語学上はマ ヤ語族・高地西マヤ語群・マムグループに属する言語で、言語人 口 は推定60万人以上です(海外にも多数いるので私はそれ以上だと信じています)。マム語は他のマヤ語と同様、人称代名詞に〈能格 ergative〉と〈絶対格 absolutive〉の2種 をもち、能格――他動詞構文の主語は自動詞構文の主語と異なり後者は他動 詞の目的語と同じ活用をする――つまり構成を認める 言語の 一つです。それ以外にも、方位概念を表象する関係詞などが豊かであり、マム語で表象される宇宙観や人間観を知る手がかりも豊富にあります。
まず、マム語を聞いてみましょう
https://podcasters.spotify.com/pod/tv-maya-mam/
Mayan languages - Wikipedia
"The Mayan languages form a language family spoken in Mesoamerica and northern Central America. Mayan languages are spoken by at least 6 million Maya peoples, primarily in Guatemala, Mexico, Belize and Honduras. In 1996, Guatemala formally recognized 21 Mayan languages by name,[2] and Mexico recognizes eight more within its territory." -Mayan languages.
マヤ
語は、メソアメリカと中央アメリカ北部で話されている語族を形成しています。マヤ語は、主にグアテマラ、メキシコ、ベリーズ、ホンジュラスで、少なくとも
600万人のマヤ族によって話されている。1996年、グアテマラは21のマヤ語を正式に認め、メキシコは領土内でさらに8つのマヤ語を認めている。
Mam language - Wikipedia
"Mam is a Mayan language spoken by about half a million Mam people in the Guatemalan departments of Quetzaltenango, Huehuetenango, San Marcos, and Retalhuleu, and the Mexican state of Chiapas. Thousands more make up a Mam diaspora throughout the United States and Mexico, with notable populations living in Oakland, California[3] and Washington, D.C." - Mam language.
マム
語は、グアテマラのケツァルテナンゴ県、フエウエテナンゴ県、サン・マルコス県、レタルフレウ県、メキシコのチアパス州に住む約50万人のマム族によって
話されているマヤ語である。さらに数千人が米国とメキシコ全土にマム族のディアスポラを形成しており、カリフォルニア州オークランドとワシントンD.C.
に居住している。
1. マム語が話される社会と文化
グアテマラ共和国の地図;グアテマラは長い間ベリーズを国際承認しなかった関係で、古い地図にはベリーズはグアテマラの領土として記載されたものもあった。またメキシコ国境のウスマシンタ川流域の国境には不確定な部分が多い。
マヤ諸語の分布マップ:言語人口にあわせて文字のフォントのサイズを変えている(大きな文字はより人口が多いことを表現しています)
赤線は、筆者が調査したことのあるコミュニティを示しています。
参照:言
語人類学
2. 発音 音韻論 Phonology
鼻腔から喉にかけての横断解剖図と、どの部分が、言葉の発音に関係しているのかを示した図です。それぞれの番号に対応する「呼び名」は下記のとおりです。
1.口唇(こうしん)、2.歯(は)、3.歯茎(しけい)、4.口蓋(こうがい)、5.軟口蓋(なんこうがい)、6.口蓋垂(こうがいす い)、7.舌尖(ぜっせん)、8.舌面(ぜつめん)、9.舌根(ぜっこん)、10.咽頭(いんとう)、11.喉頭蓋(こうとうがい)、12.食道(しょく どう)、13.声帯(せいたい)
★音声学(Phonetics)
生理学的発声(調音:ちょうおん)にかんする物理的研究です。
音韻論(Phonology)
音素(phoneme)つまり、語の意味を決定する最小単位を決定し、音素の 体系や結合について研究します。それぞれの音素は、音 声学的には異なることもあるから、音素の体系や結合の研究が必要になります。
音素とは、ある語を他の語――その音素以外 はその語と等しい音素からなる他のすべての語――から区別するような言語活動の要素のことです。したがって音素は言語活動の弁別的要素のうちもっとも重要 なもののひとつです。[→出典]
★母音の種類 長音と短音の10種類があります
★子音の種類
声門閉鎖音(せいもんへいさおん; glottal stop)は、ノーラ・イングランドの文法書では[ ' ] の代わりに [ 7 ] で表記していることに注意してください。
くわしくは「マム語の発 音」を参照してください。
TECH TZ'IB' MAM - Alfabeto del Idioma Maya Mam(子音の発音は01:50あたりから)
3. 形態論 Morphology
形態論とは、語形の変化を構造を調べる分野である。古典的な文法書は、音韻論、形態論、統語論の3分野からなりたっています。また構 造言語学では、形態論は、形態素――語の構成要素で音素を含んだ意味の構成要素をなします――の並び方の構造を研究する分野であるといわれています。
Verbo intransitivo とは「自動詞」こと、Dirreccional とは方向詞とも言える、方角や動作の空間的方向性を示す語根や単独で使われる単語(名詞など)です。Significado とは「意味」のことです。
方向詞には、他に pon, tzaj, xi は他の方向詞と合成語をつくるという便利が性質があります。その用法は、他動詞的です。
マム語文典(6つのファイル:パスワードなし)2.3MB〜4MB
・gramatica_mam_2020_Part1.pdf
・gramatica_mam_2020_Part2.pdf
・gramatica_mam_2020_Part3.pdf
・gramatica_mam_2020_Part4.pdf
・gramatica_mam_2020_Part5.pdf
・gramatica_mam_2020_Part6.pdf
態
(La_voz_txolil_qyol_man_text.pdf)
4. 形態論 Morphology
マム語を含めて、マヤ語は能格言語といって、他動詞の目的語の活用と、自動詞の活用が同じ形態をとります。そのため、自動詞と他動詞の活用はそれぞれ異なるという性質をもちます。他動詞の活用は、その役割以外に、名詞の所有格の活用にも使われます。他動詞の活用や所有格の活用は、A活用(能格)と呼ばれます。
(1) 自動詞の主語を指示する、あるいは、(2) 他動詞の目的語を指示するものは、B活用(絶対格)と呼ばれます。
■A活用
■B活用
5. 形態論 Morphology
■語根と単語
6. 統語論 Syntax
マム語は能格言語です。能格言語の特徴は、他動詞の目的語の活用と、自動詞の活用が同じ形態をとる。英語のような対格言語では、自動詞と他動詞の活用
は同じで区別されず、他動詞の目的語の活用は動詞の活用とは無関係にユニークである。
A活
用(Juego A)=能格は、(1)名詞を所有形で表現する――名詞を所有するとき――ときと、(2)他動詞の主語を示すとき、に
それぞ
れ使われる。
B活用(Juego B)=絶対格は、(1)
自動詞の主語を指示する、あるいは、(2) 他動詞の目的語を指示する。
統語論 Syntax
とは文の内部構造を明らかにする研究分野です。文はそれぞれ単語のつながりによって構成されていますが、語順のみならず、文のレベルの内部――つまり下位
単位――で相互に入れ替えが可能――つまり意味が通じる――なことがあります。文を可能にする構造について考えたり、実際の文――構文――を分析をしたり
します。:
・構成素(constituent,
Constituyente
sintáctico)→この考え方は文法理論における構成素分析で使われる
■動詞の区別 と自動詞
■他動詞の 活用と目的語
構成素(constituent, Constituyente sintáctico)→この考え方は文法理論における構成素分析で使われる
7. 統語論 Syntax
8. 統語論 Syntax
統語論では、さまざまな文章の機能を解説します、つまり、1.動詞文;2.非動詞文;3.否定;4.疑問;5.対等の協調(coordination)の5種類についてです。
1.動詞文
(動詞の区別 と自動詞、他動詞の 活用と目的語を参照してください)
2.非動詞文
■文の構成(1)
9. 統語論 Syntax
3.否定
4.疑問
5.対等の協調(coordination)
■文の構成(2)
10. 歴史言語学による歴史的(時間的)類縁関係
11. 意味論 Semantics
12. 意味論 Semantics
13. 語用論 Pragmatics
【文例集】
Mam Text, uso de Santa Cruz de Comitancillo, Txolja, San Marcos, Guatemala
Diccionario del Mam-Español de Comitancillo, SM. 2001, autor: Mitsuho Ikeda y Walter Orland Pérez Morales
14. 語用論 Pragmatics
15. まとめ
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TECH TZ'IB' MAM - Alfabeto del Idioma Maya Mam(2016/04/23)
リンク
文献
その他の情報
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