60 books of Medical Anthropology in Japanese
僕は、この本に出逢う前に、編者の澤野さんから、僕の自著『実践の医療人類学』の解説を書かないかと誘われた。でも、2001年に出た自分の 自著に今更カタログのような屋上屋を重ねることはなかろうと丁重にお断りした。その後、僕に本が送られることはなかったが、自分の研究費で調達したとこ ろ、岩佐光広さんに紹介していただき、その内容の要約もまた僕が読者に齎したメッセージも著者以上に汲んでいただき大変感謝しているところである。 2018年8月6日 広島にはじめて原爆が落とされた日
はじめに(→中川米造「医療人類学ことおこし」)
第1章 医療人類学ことはじめ――中高生から読める本
Overview
01 波平恵美子『いのちの文化人類学』(波平恵美子)
02 六車由実『驚きの介護民俗学』(梅村絢美)
03 ロバート・F.マーフィー『ボディ・サイレント』(飯田淳子)
04 白川千尋『南太平洋の伝統医療とむきあう』(福井栄二郎)
第2章 身体観と病気観
Overview
05 G.M.フォスター/B.G.アンダーソン『医療人類学』(岩佐光広)
06 アン・マッケロイ/パトリシア・タウンゼント『医療人類学』(平野智佳子)
07 浜本満『信念の呪縛』(梅屋潔)
08 メアリー・ダグラス『象徴としての身体』(波平恵美子)(→「グリッド とグループについて」)
09 エドワード・エヴァン・エヴァンズ=プリチャード『アザンデ人の世界』(梅屋潔)
10 ヴィクター・W.ターナー『儀礼の過程』(浜田明範)
11 波平恵美子『病気と治療の文化人類学』(波平恵美子)
12 大貫恵美子『日本人の病気観』(河西瑛里子)(→「日本人にみられる「禁忌の健康観」」)
13 池田光穂『実践の医療人類学』(岩佐光広)
14 細馬宏通『介護するからだ』(岩谷洋史)
15 西村ユミ『語りかける身体』(岩谷洋史)
第3章 病気の文化的側面と患者の語り
Overview
16 P.コンラッド/J.W.シュナイダー『逸脱と医療化』(新ヶ江章友)
17 マデリン・M.レイニンガー『レイニンガー看護論』(倉田誠)
18 長島信弘『死と病いの民族誌』(林美枝子)
19 美馬達哉『〈病〉のスペクタクル』(中村友香)
20 クロディーヌ・エルズリッシュ/ジャニーヌ・ピエレ『〈病人〉の誕生』(浮ヶ谷幸代)
21 スーザン・ソンタグ『隠喩としての病い/エイズとその隠喩』(澤野美智子)
22 アーサー・クラインマン『病いの語り』(濱雄亮)
23 アーサー・W.フランク『傷ついた物語の語り手』(門林道子)
24 バイロン・J.グッド『医療・合理性・経験』(斎藤清二)
25 キャサリン・モンゴメリー『ドクターズ・ストーリーズ』(斎藤清二)
第4章 病院とコミュニティ
Overview
26 E.ゴッフマン『アサイラム』(前川真裕子)
27 デヴィッド・サドナウ『病院でつくられる死』(林美枝子)
28 イヴァン・イリッチ『脱病院化社会』(久保忠行)(→「社会の脱病院化プロジェクト」)
29 田辺繁治『ケアのコミュニティ』(新ヶ江章友)
30 坂田勝彦『ハンセン病者の生活史』(倉田誠)(→「ハンセン病と癩(らい)を考えるページ」)
31 アネマリー・モル『多としての身体』(浜田明範)
第5章 歴史からのアプローチ
Overview
32 ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』(福井栄二郎)
33 鈴木七美『癒しの歴史人類学』(井藤美由紀/澤野美智子)
34 ミシェル・フーコー『臨床医学の誕生』(松島健)(→「神谷美恵子訳『臨床医学の誕生』の翻訳にまつわる問題」)
35 奥野克巳『帝国医療と人類学』(浜田明範)(→「帝国医療という修辞」)
36 高井昌吏・古賀篤『健康優良児とその時代』(吉田佳世)
第6章 心をめぐる医療
Overview
37 ミシェル・フーコー『狂気の歴史』(前川真裕子)
38 アラン・ヤング『PTSDの医療人類学』(松島健)(→「心的外傷後ストレス障害」)
39 ジュディス・L.ハーマン『心的外傷と回復〈増補版〉』(平野智佳子)
40 北中淳子『うつの医療人類学』(北中淳子)
41 松嶋健『プシコナウティカ』(田辺明生)
42 中井久夫『治療文化論』(江口重幸)
第7章 女性の身体とリプロダクション
Overview
43 バーバラ・ドゥーデン『女の皮膚の下〈新版〉』(河西瑛里子)
44 安井眞奈美『怪異と身体の民俗学』(安井眞奈美/澤野美智子)
45 小浜正子・松岡悦子編『アジアの出産と家族計画』(松岡悦子)
46 松岡悦子『妊娠と出産の人類学』(松岡悦子)
47 西川麦子『ある近代産婆の物語』(吉田佳世)
48 鈴木七美『出産の歴史人類学』(洪賢秀)
49 長谷川まゆ帆『お産椅子への旅論』(松岡悦子)
50 柘植あづみ『文化としての生殖技術』(洪賢秀)
51 安井眞奈美『出産環境の民俗学』(梅津綾子)
52 松尾瑞穂『ジェンダーとリプロダクションの人類学』(松尾瑞穂)
53 マーガレット・ロック『更年期』(福井栄二郎)(→「加齢との遭遇」)
第8章 さまざまなフィールドから――医療人類学の民族誌
Overview
54 浮ヶ谷幸代編『苦悩とケアの人類学』(浮ヶ谷幸代)(→「書評」)
55 新ヶ江章友『日本の「ゲイ」とエイズ』(新ヶ江章友)
56 川添裕子『美容整形と〈普通のわたし〉』(川添裕子)
57 磯野真穂『なぜふつうに食べられないのか』(磯野真穂)
58 高橋絵里香『老いを歩む人びと』(井藤美由紀/澤野美智子)
59 飯田淳子『タイ・マッサージの民族誌』(中村友香)
60 浜田明範『薬剤と健康保険の人類学』(中村友香)
索引
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