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文化と政治

Culture and Politics 2021

Mitzub'ixi Qu'q Ch'ij

授業担当者:あなたの名前( your name)
池田光穂
Mitzub'ixi Qu'q Ch'ij
履修対象/Eligibility
すべての学部生ならびに研究科の大学院生
1,2,3,4,5,6,7,8,9
開講時期/Schedule
夏学期 月 3,月 4
Summer Term, Mon 3,Mon 4
講義室/Room
Zoomによる遠隔授業
On-line education by Zoom
講義題目/Course Name
異文化理解(文化と政治)
Understanding other culture: Culture and Politics
授業の目的と概要/Course Objective
こ の授業は文化人類学からみた、文化と政治についてまなびます。とりわけ、差別され抑圧されてきた歴史をもつ先住民表象の復権、男女のジェンダーをめぐる本 質的定義と社会構築的定義のせめぎ合い、文化現象の記述をめぐる世界政治などについて、翻訳を含む日本語文献を中心に課題を読解と、グループワークによる 議論を通して学びます。
We will present you an introduction to culture and politics from anthropological perspective for both under- and graduate students. We take a standardized teaching protocol for understanding culture and politics borrowed from Japanese text books by use of case discussion method. We welcome for not only graduate students of liberal arts and humanities but also for students from all the faculties of science, technology, and inter-/trans-disciplinary sciences.
学習目標/Learning Goals
1. 学生は課題文献の読解および関連情報の収集を通して、議論に参加し、文化と政治について学ぶことができる。
2.文化と政治に関する論争を理解することで、「文化と政治」の結びつきについて、授業を学ぶ以前にも増して、理解を深めることができる。
3.文化と政治に関する調査や研究に関する具体的な調査計画を立案することができるまでの、理論や方法論の基礎を学ぶ。
1. Students can understand about typical issues on culture and politics by participating with case studies conferences.
2. Through considering on various cases of the debates in research contexts the students can elaborate and understand about the meaning of "culture and politics."
3. Students can write concrete research proposal with the theme on culture and politics even though that students' plans would be virtual or planned in near future.
履修条件・受講条件 /Requirement; Prerequisite
どなたでも関心のある人は受講できます。
There is no special requirement in this class.
授業形態/Type of Class: 講義とディスカッション
Lecture and seminar subject
授業計画/Special Plan (回)題目/Title:内容/Content
回数(日程等)
内容・目的・教材(資料への リンク:解錠コードは授業でお知らせします)
6/14
文化現象の記述をめぐる世界 政治(1)→多文化主義と政治
Kym_Chap08_multiculture.pdf
6/21
文化現象の記述をめぐる世界 政治(2)→多文化主義と政治
Kym_Chap08_multiculture.pdf
6/28
男女のジェンダーをめぐる本 質的定義と社会構築的定義のせめぎ合い(1)
→「ジェンダー・とらぶってる!!!
0_ch01-Butler_gendertrouble.pdf
7/5
男女のジェンダーをめぐる本 質的定義と社会構築的定義のせめぎ合い(2)
→「ジェンダー・とらぶってる!!!
ch02_Butler_gendertrouble-2.pdf
7/12
男女のジェンダーをめぐる本 質的定義と社会構築的定義のせめぎ合い(3)
→「ジェンダー・とらぶってる!!!
ch03-Butler_gendertrouble-3.pdf
7/19
バトラー『ジェンダー・トラブル』のまとめの授業
政治理論としてのフェミニズム(ページへのリンク)
政治理論としてのフェミニズム(pdf by Will Kymlicka)
7/26
差別され抑圧されてきた歴史をもつ先住民表象の復権(1)
(→28ikeda3_cscd.pdf
Ch_00_28ikeda3_cscd.pdf
差別され抑圧されてきた歴史をもつ先住民表象の復権(2)
Ch_11_28ikeda3_cscd.pdf
8/2
文化と政治(まとめ)














1. Introduction to understanding on culture and politics
2. Representation of culture and its politics(1)
3. Representation of culture and its politics(2)
4. On gender trouble and battle (1)
5. On gender trouble and battle (2)
6. Indigenous peoples and their cultural representation(1)
7. Indigenous peoples and their cultural representation(2)
8. Concluding remarks; understanding on culture and politics
授業外における学習 /Independent Study Outside of Class 授業資料に関しては裏バス(=裏のシラバ ス)というページを提供しています。日本語のみですが、[ https://goo.gl/u8L6vq ]からアクセスしてください。また、適宜このページの使い方を授業内で解説します。

We provide and arrange a resource web-page [ https://goo.gl/u8L6vq ]in Japanese for students attending this class outside from this virtual syllabus. The Students can use this web-site for preparations and reviews of each class.
教科書・教材/Textbooks 1)「多文化主義」W・キムリッカ『新版 現代政治理論』千葉真ほか訳、日 本経済評論社、2005年所収
2)バトラー、ジュディス『ジェンダー・トラブル : フェミニズムとアイデンティティの攪乱』竹村和子訳、青土社、 1999年/Gender trouble : feminism and the subversion of identity / Judith Butler, New York : Routledge , 1999
3)『暴力の政治民族誌:現代マヤ先住民の経験と記憶 』  池田光穂 著/大阪大学出版会 刊  2020年
see to "Independent Study Outside of Class"
参考文献/Reference
see to "Independent Study Outside of Class"
成績評価/Grading Policy 各人が授業参加ごとに、学習成果の記録を とるポートフォリオ50%と、学習の成果をチェックするレポート等50%により、総合的に判断します。
Grading of qualification will be evaluated from self-evaluation points from each students' portfolios, 50%, and attainment points of student's reports, 50%
コメント/Other Remarks
特にありません。
Nothing in particular.
特記事項/Special Note 授業において、特別な配慮が必要な学生 は、事前に、所属学部ならびに研究科を通して、あるいは全学教育推進機構大学院教務係に連絡をお願いします。また、最初の授業の際に、連絡をいただけれ ば、配慮します。
If special consideration regarding the taking of this course is necessary due to reasons such as a disability, please consult in advance with the academic affairs related contact point for the department belonged to (such as the school affairs section or graduate school affairs section) or else with Trans-disciplinary Education Division of Purser Department in the Center for Education in Liberal Arts and Sciences. In addition, please inform the teacher responsible for the class at an early stage, such as at the first class
オフィスアワー/Office Hour 電子メール (rosaldo@cscd.osaka-u.ac.jp)で、まずは予約してください。
You can request your reservation via rosaldo@cscd.osaka-u.ac.jp, thanks!
キーワード/Keywords 文化人類学、文化、政治、ジェンダーの政治学、フェミニズム思想、文化表象の政治学
cultural anthropology, culture, politics, feminism, cultural representation
受講生へのメッセージ/Messages to Prospective Students 授業は、魅力的に、参加して楽しく、そし て、毎回議論することがわくわくするように運営します。授業で知り得た学生同士の個人情報などは、守秘義務(コンプライアンス遵守)が生じますので、注意 しましょう。
Do you know the motto printed in old T-shirt of a used book store in Berkeley, California, "Moe's," that I found ? - "Reading is Sexy." It's Great that I think. I will add in our class, "Understanding this class is also agapeic [in Greek sense]Sexy, Philo-Sophy." This is my motto of objectivity of this class.

● パート1:文化現象の記述をめぐる世界 政治→「多文化主義と政治」を参照

多文化主義」W・キムリッカ『新版 現代政治理論』千葉真ほか訳、日 本経済評論社、2005年所収 Kym_Chap08_multiculture.pdf

この文献を読むための基本語彙


0. まえがき:権利としてのシティズン シップへの挑戦、国民統合、再配分の政治、承認の政治、多文化主義に関する関心の浮上
権利、アイデンティティ、市民、文化、シ ティズンシップ(市民権)、労働者階級、国民・ネイション、国民文化、共産主義、宗教的少数派、民主主義、再配分(所得、権利、就労機会、人権的尊重、な ど)、マルクス主義、多文化主義、少数派の権利(minority rights)

1. コミュニタリアニズムとしての多文 化主義(第1段階)
個人主義、集団主義、リベラル、コミュニ タリアン、リベラル〈対〉コミュニタリアン論争


2. リベラルな枠組みの内の多文化主義 (第2段階)
フッター派、アーミッシュ、ハシド派ユダ ヤ教徒、近代化、ナショナルアイデンティティ、リベラルな文化主義者、自律性=オートノミー、内的な異議申し立て(internal restrictions)、外的保護(external protections)、ミレット制(オスマン帝国)、自治権


3. 国民国家への応答としての多文化主 義(第3段階)
国民建設( nation building)、 エスニック・ネーション(民族的国民)、市民的国民(civic nation)、民族国民的文化(ethnonational culture)、社会構成的文化(societal culture)、文化の共有の強度、多民族国家、国民的アイデンティティ


4. 多文化主義の5つのモデル
チャールズ・テイラーCharles Margrave Taylor, 1931- )、公用語


4.1(A)ナショナルな少数派
下位国家ネーション(substate nation)、先住民(indigenous group)、少数民族闘争、自治権、言語政策、先住民教育プログラム、公職への雇用、マイノリティ・ナショナリズム(ninority nationalism)、少数派の国家形成プログラムと多数派のそれの違い


4.2(B)移民集団
移民集団(immigarant group)、外国人居住者(metics)=メトイコイ、多文化主義と愛国心、イギリス的同化モデル(Anglo- comformity model)、不平等社会測定調査


4.3(C)孤立主義的な民族宗教集団
法的免除要求、部分的市民 (partial citizen)、人種カースト集団(racial caste group)、ジム・クロウ法Jim Crow laws


4.4(D)外国人居住者
不規則=変則移民(irregular migrants)、一時的移民(temporary migrants)、外国人居住者(metics)[M・ウォルツァーの命名]=メトイコイ、移民統合、自発的帰国(期待)政策、強制送還 (deportation, 国外追放)、恩赦(pardon)プログラム、投票できない永住者の存在は社会にカーストをつくる(517)

4.5(E)アフリカ系アメリカ人
奴隷制、人種隔離、ジム・クロウ法Jim Crow laws)、公 民権運動、歴史的補償、アファーマティブアクション、独自の国家建設、ナショナリズム運動、少数派の権利、


5. 多文化主義闘争の新たな前線とは
少数派主張の正義、カラーブラインド (colour-blind)、差異を意識しない(difference-blind)、リベラル正義論、承認、アイデンティティ、言語、文化的メンバー シップ、差別や不正の立証責任を誰が負うか、エスニシティの政治化(politicization of ethnicity)、承認の政治、再分配の政治、福祉国家、「差異を考慮しない」平等政策、自治要求、権限移譲、民族分離主義、社会的結束、民主主義的 安定


6. 多文化主義の政治
進歩的〈対〉保守的、保守主義、ジェン ダー、宗教、生活様式、性的指向、周辺化された集団、政策の「視点」同調主義、多元主義、変化、抑圧、ナショナリズム、国民的アイデンティティ、リベラル な応答〈対〉保守的な応答、国民建設(承前)



ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラ ブル』
 Butler_gendertrouble_full.pdf

関連文献:「フェミニズム」W・キムリッカ『新版 現代政治理論』千葉真ほか訳、日本経済 評論社、2005年所収
1
第1章 セックス/ジェンダー/欲望の主 体 0_ch01-Butler_gendertrouble.pdf
1. フェミニズムの主体としての「女」

Butler_gendertrouble_full.pdf
0_ch01-Butler_gendertrouble.pdf
2
2. セックス/ジェンダー/欲望”の強 制的秩序


3
3. ジェンダー—現代の論争の不毛な循 環


4
4. 二元体、一元体、そのかなたの理論


5
5. アイデンティティ、セックス、実体 の形而上学


6
6. 言語、権力、歴換戦略


7
第2章 禁止、精神分析、異性愛のマトリ クスの生産 ch02_Butler_gendertrouble-2.pdf
7. 構造主義の危うい交換

ch02_Butler_gendertrouble-2.pdf
8
8. ラカン、リヴィエール、仮装の戦略


9
9. フロイトおよびジェンダーのメラン コリー


10
10. ジェンダーの複合性、同一化の限 界


11
11. 権力としての禁止の再考


12
第3章 撹乱的な身体行為 ch03-Butler_gendertrouble-3.pdf
12. ジュリア・クリステヴァの身体の政治

ch03-Butler_gendertrouble-3.pdf
13
13. フーコー、エルキュリーヌ、セッ クスの不連続の政治


14
14. モニク・ウィティッグ—身体の解 体と架空のセックス


15
15. 身体への書き込み、パフォーマ ティブな撹乱


16
16. 結論——パロディからの政治へ


『暴力の政治民族誌:現代マヤ先住民の経験と記憶 』  池田光穂 著/大阪大学出版会 刊  2020年
(→28ikeda3_cscd.pdf

『暴力の政治民族誌』を読むための短い用語集 (web edition)



第1章 人種と政治(→︎和平合意後のグアテマラ︎︎)
Ch_00_28ikeda3_cscd.pdf

第2章 伝統祭祀と社会(→︎チュチカハウの肖像︎︎)



第3章 先住民共同体と経済(→︎暴力の内旋 ︎︎



第4章 暴力の語りと証言(→グアテマラにおける政治的暴力と人類学:資料編︎︎︎)



第5章 政治的暴力の諸相(→︎政治的暴力についての様々な諸相︎︎



第6章 先住民表象と国家(→︎グアテマラ社会における先住民 表象のダイナミズム︎︎



第7章 移民と難民(→︎移民・難民・人類学者



第8章 経済開発の寓話(→︎グアテマラ西部先住民共同体における開発と文化



第9章 地方分権と先住民(→︎グアテマラ西部高地における先住民コミュニティの自治



第10章 地方政治における紛争(→︎グアテマラ・マヤ系先住民の文化と自治︎︎)



第11章 フィールドワークを通して考えること(→︎先住民の帰属ア イデンティティと社会実践︎︎
Ch_11_28ikeda3_cscd.pdf


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Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1997-2099

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