Cyber-Anthropology, Cybernetics Anthropology
サイバー人類学(cyber-anthropology, cybernetics anthropology)とは、人間の行動や社会性について考察する人類学のうち、とくにそ れらと情報通信機械の平行性および同型性に着目する研究理論上の立場のことをさします。このことから転じて、今日では広く代表的な情報通信機器であるイン ターネットに関わる〈新しい人 間環境〉について考察し、それについて〈フィールドワーク〉〈オンライン・フィールドワーク〉をおこなう人類学的研究をサ イバー人類学と名付けてもよいでしょう。
最近の文化人類学の進展についてまとめてみますが、その特徴を以下の4
点から解説してみましょう。 |
(1)ポストモダニズム思想の深化に伴って人類学理論には、それまでの理論的前提を突き崩す脱構築という立場が登場します。これまでの理論の見直しや、さま
ざな抽象的な概念の提唱を通して、文化や社会というもの概念とあり方(=存在の様相)の見直しが進行中です。 |
(2)コロニアリズム(植民地主義)批判の継続では、先住民や民族的マイノリティから
学者が台頭してきて、未だに植民地的発想や視座から脱却していない現状が指摘されています。 |
(3)オ
ントロジー人類学の登場では、先の2つの動きに連動して、人間以外から人間を眺めてみたり、鳥や虫の眼の視点から人類進化の道筋を見直すという作
業をおこなっています。そして、最後に…… |
(4)ポストコロナ時代のフィールドワークの課題の登場です。爆発的な
インターネットの普及や世界中の人たちがSNSなどで情報発信したり、仮想通貨のように経済活動の超グローバル化が進展しています。新型コロナパ
ンデミッ
クによる移動の制限は逆にインターネット経由での空間的制約を超えたコミュニケーションを通してさまざまなコミュニティを生み出しました。デジタル民族誌
やサイバー感覚の人類学という新しいジャンルを生みつつあります。 |
どうでしょうか?「人類
学を勉強するのなら?それはまさに今しかありませんね!!」 |
サイバーエスノ
グラフィー:
オンライン・エスノグラフィー(バーチャルエスノグラフィー、デジタルエスノグラフィーとも呼ばれる)は、コンピュータを介した社会的相互作用によって形
成されるコミュニティや文化の研究に民族誌的手法を適用するオンライン研究手法である。エスノグラフィーという言葉の変形として、サイバーエスノグラ
フィー、オンラインエスノグラフィー、バーチャルエスノグラフィー(その他多くの方法論の新語も含む)は、エスノグラフィー的方法論を適用したオンライン
フィールドワークの実施に関する特定のバリエーションを示すことがある。サイバーエスノグラフィには、エスノグラフィをどのようにオンライン環境に適応さ
せるかを規定する正統的なアプローチは存在しない。その代わりに、個々の研究者が独自の適応を規定することになる。ネットエスノグラフィーは、オンライン
エスノグラフィーやサイバーエスノグラフィーの別の形態であり、より具体的なガイドラインやルールがあり、共通の学際的な文献や研究者の基盤がある。この
記事は、特定の新語についてではなく、人類学者、社会学者、その他の学者によって実践されている、オンライン・フィールドワークへのエスノグラフィーの手
法の一般的な適用について述べているのである。
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