実践の医療人類学:テキスト校注と精読のために
第13章 健康の概念
[課題]
(1)著者によると、中米のメスティソ農民であるドローレスの人たちは、「何の」語彙(ごい)は少ないが、他方でその反対語である「何の」 語彙は多いのだと主張していますか?
(2)住民は「不可解な健康」を生きていると著者は指摘しますが、いったいなにが、不可解なのでしょうか?(p.261)
(3)健康の概念は、外部からやってくると著者は言います。第5節(pp.262-265)において、分析されているマスメディアの種類はいったいどのよ うなものでしょうか?
(4)外部からやってくる健康の概念は、「消極的な健康の概念と好対照」であると言います。外部からやってくる健康の概念は、著者の主張によるとどのよう な健康の概念なのでしょうか?(p.265)
(5)政治体制の異なる2つの国(ホンジュラスとニカラグア)では、不健康と関連づけられ、置きかえられるイメージ——文化記号学ではそれを隠喩(いん ゆ)と言いますが——が異なると言います。それぞれ、不健康は何に関連づけられているでしょうか?(pp.266-272)
池田光穂『実践の医療人類学—中央アメリカ・ヘルスケアシステ ムにおける医療の地政学的展開—』世界思想社、2001年(ISBN4-7907-0874-8)本体定価5,800円
目次
第I部 医療人類学と国際保健第II部 医療体系論
第5章 医療的多元論[→医療的多 元論 ][→医療的多元化の理論]
第III部 疾患の民族誌
第IV部 疾患と健康
第V部 コミュニティ参加と現代社会
附録 コミュニティ参加の保健研修
あとがき
薬用・野生食用植物一覧
村落保健用語集
文献目録
附表 疾患と医療のモデル
池田光穂 著
定価6,090円(税込)
2001年発行
A5判/406頁
ISBN978-4-7907-0874-2【帯】
低開発国に対する医療援助・協力の現場では、いったい何が起こってい るのか。本書は、村落保健に関するフィールドワークとグローバル化する国際保健研究を
総合した労作である。第一人者の案内で、臨床=応用人類学のフロンティアへ!
姉妹編『医療人類学のレッスン』 もどうかごひいきに。
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099