はじめによんでください 

ムニシピオ(municipio)

解説:池田光穂

む:ムニシピオ(municipio):中央政府か ら認められている最小レベルの自治体地域のこと。日本での市町村に相当する。住民による直接選挙で首長=アルカルデ(alcalde)が選ばれ下位の役人 を任命することができる。その行政組織はムニシパリダ(municiparidad)とよばれるが、行政職ならびに任命された役人が入る庁舎もまたムニシ パリダと呼ばれる。自治体選挙は同じく直接選挙である大統領選挙と国会議員(地方選出の比例)にも連動することが多いので、首長候補は党の公認をもらう が、その時の有力候補者の党派に鞍替えすることもある。このあたりの変わり身の早さは日本の政党政治からみても抜け目がなく強かなような印象を受ける。党 派を鞍替えする背景には、大統領や国政レベルでも政権期に腐敗やスキャンダルにまみれて党が自壊し、離合集散的な新政党が次々と登場するからである。自治 体選挙も、ムニシパリダの職員が総入れ替えするために支持者たちはさまざまな選挙参謀の協力を経て陰で買収や当選後の役職就任を約束する。もちろん選挙買 収は違法だが、実際には投票までの集会には食事などを振る舞い大金を使うことに候補者は余念が無い。もちろん、民政移管後は国連選挙監視団なども介入し、 良識ある選挙に変貌を遂げる途上にある。本書9章10章で活写されているドタバタ劇はグアテマラ高地での先住民たちの様々な政治的公正性をめぐる格闘とい う産みの苦しみかもしれない。

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Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1997-2099

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