どうすれば学生生活が成功するか?
How to success your university life
解説:池田光穂
Richard J. Light, Judith D. Singer, John B. Willett., By design : planning research on higher education, Harvard University Press, c1990
"Do students who work longer and harder learn more in college? Does joining a fraternity with a more academic flavor enhance a student's academic performance? When are the results from an innovation that is tried on one campus applicable to other campuses? How many students and faculty members must participate in a research project before findings are valid? Do students learn best when they study alone or in small groups? These are just some more than fifty examples that Richard Light, Judith Singer and John Willett explore in By Design, a lively nontechnical sourcebook for learning about colleges and universities. These authors believe that careful design of research on college effectiveness is the single most important step toward producing useful and valid findings. In that spirit, By Design is a pathbreaking textbook of modern research methods that both practitioners and students will find useful." - Nielsen BookData.
Richard J. Light, Making the most of college : students speak their minds, Harvard University Press, c2001
"Why do some students make the most of college, while others struggle and look back on years of missed deadlines and missed opportunities? What choices can students make, and what can teachers and university leaders do, to improve more students' experiences and help them achieve the most from their time and money? Most important, how is the increasing diversity on campus-cultural, racial, and religious-affecting education? What can students and faculty do to benefit from differences, and even learn from the inevitable moments of misunderstanding and awkwardness? From his ten years of interviews with Harvard seniors, Richard Light distills encouraging-and surprisingly practical-answers to fundamental questions. How can you choose classes wisely? What's the best way to study? Why do some professors inspire and others leave you cold? How can you connect what you discover in class to all you're learning in the rest of life? Light suggests, for instance: studying in pairs or groups can be more productive than studying alone; the first and most important skill to learn is time management; supervised independent research projects and working internships offer the most learning and the greatest challenges; and encounters with students of different religions can be simultaneously the most taxing and most illuminating of all the experiences with a diverse student body. Filled with practical advice, illuminated with stories of real students' self-doubts, failures, discoveries, and hopes, Making the Most of College is a handbook for academic and personal success.#" - Nielsen BookData.
●旧クレジット:現代日本の大学教育に担わされている期待とは? Five disciplines for University Educational Reform
21世紀のコンシューマリズム(消費主義)状況下における大学教育に担わされている期待とは?(Dec.,27. 2007 教書)→改訂版(2018)「大学教育改革5原則」
1. 大学は学生(顧客)とスポンサー(投資家)に資源を依存する → 大学は学生とスポンサー(社会)に対して反対給付(counter-service)の 意義をもつ、つまり、大学は最終的に社会に対して労働力供給の責務がある。
2. 存在しない教育現場は分析できない → 教育現場とは、具体的に教授陣と学生が出会う場である
3. 君(=大学教育におけるすべてのステイクホルダー)と組織(=大学)の能力は君と組織じしんの無能力の決定因になる
4. 教育の供給は学生の需要と等しいとは限らない → 教育市場の供給過剰は、学生の質の低下を引き起こし、教育市場における学生ケアの質の低下は、学生の就 学意欲の低下を引き起こす。
5.
小規模なスタッフでは大量の学生の伸び代(成長ニーズ)を把握できるが実行することはできない → 大学が再生産構造をもつためには、ある程度の規模が必
要である。重要なのは、上限のサイズを知ることであり、規模を闇雲に多くすることではない。
これらを「リサーチデザイン」と「マーケティング・マネジメント」の観点から整理する!
大学における文化人類学教育を論じるため には、現在の大学教育がどのような文脈におかれているのかについて知る必要がある。この文書は、そのことに ついて私が理解している状況をそのまま述べたものである。
a.教育現場に対する国家の影響
2005年の中教審「我が国の高等教育の将来像」に代表されるように、現在大学は、国際協力、公開講座、産学官連携という直接的な社会貢献が 求められるようになった。このトレンドと符合して、21世紀突入後のこの10年間、大学ではさまざまな組織改組やカリキュラム改革、や社学連携事業に駆り 出されるという事態が生じている。
他方、バブル景気崩壊後の1991年初頭以降、政財界は日本の経済成長に関する根本的な見直しを余儀なくされ、90年代中期以降、行財政改革 を中心とするネオリベラル経済政策の採用を本格化する。そのようなポスト冷戦期における経済の合理化のプロセスにより、消費者の権利意識を高めることが社 会の安定成長に繋がるというコンシューマリズム(消費者主義)がようやく社会に定着しはじめる。
現在の大学におけるコンシューマリズムは生活協同組合の組織化のこと——皮肉なことに学生側の代議員大会もできないほど組合運動は衰退してい る——ではなく、学生が大学の授業評価をすることに端的に表れている。そこでは、大学当局は教員による授業改善の「評価」を学生による評価を指標にして管 理しようとしている。また、学生にはより客観的で公平な評価システムに寄与するように学生に、よい授業を受ける権利意識を受け付けようとして、さまざまな 啓蒙活動をキャンパスでおこなっている。それらの改善は、学生の授業料を負担している実質的な消費者である学生の親権者のもとに、さまざまな広報——学生 の成績表も含まれる——とともに送られ好評を博している。
高等教育のあり方を実施的に指導する我が国の文部科学省(文科省)が、こうにも大学の地域社会への貢献を高めようとするのは、政府がすすめて いるネオリベラル経済政策の中心課題である「小さな政府」の実現にむけてのリストラ対象にならないための国民(=投票民であり納税者)への省庁の生き残り にかけたアピールにほかならない。彼らのプレゼンスは、そのような政策に投下される国家予算のシェアの増減で測定される。そのため、改革がらみの予算要求 を財務省に申請し、その根拠としては、国民の眼をひく高等教育の改革のプログラムが順調に進んでいることを示す必要があるからだ。
端的にいって、全国の大学における教育改革が「わかりやすい」と「役に立つ」という二大スローガンによって推進されるなかに他のディシプリン と同様、文化人類学の教育と研究が置かれていることをまず確認しなければならない。
b.コミュニケーション能力の陶冶
18歳人口の減少は、多くの私立大学において定員割れという状況を引き起こしている。そもそも私立大学の経営は有名校を除けば、学校法人のそ のものがもつ財政力(原資と経営)と私学助成という国家(文科省)からの補助金から成り立っている。従って私立大学の経営者は、その資金源となる2つのセ クター(親権者と国家)に対して、経営上のアカウンタビリティ(説明責任)があるといわれる。親権者に対しては、大学でおこなわれる教育と就職指導を通し て、それを果たす。また国家に対しては、入学者定員の遵守や設置基準に見合った教育の質の確保を通してアカウンタビリティを果たすといわれる。
今日における大学生の教育の室の改善のもっとも大きな目玉は、大学生のコミュニケーション能力の強化である。それは、国際政治や経済における 日本人の交渉能力やプレゼン能力の改善から、教室内における対人交渉まで、さまざまな状況におけるコミュニケーションの向上が求められている。コミュニ ケーション能力のある学生を育てることは、それをリクルートする産業界の要請でもあるからだ。
そのためには、大学における教員のコミュニケーション能力の資質の改善が求められる。旧帝大と呼ばれる国立大学のエリート校と私立有名大学の 一部の教授を除けば、大学の経営に携わる人たちは、大学教員に対して、学生のコミュニケーション能力の向上に寄与するように授業を組み立てるように期待し ている。学生に分かり易い授業、親しみ安い授業、興味を持たせる授業をおこなう教員を学生の評価にもとづいて表彰したり報奨金を与える制度も多くの大学が 採用している。
c.学術研究に対するプレッシャー
他方、大学の研究者が生産する研究能力の向上にも国家は大いなる関心をもっている。日本は経済力においてはかつてのような国際経済には影響力 をもたなくなったが、大学進学率は先進国では群を抜いている。他方、研究の国際水準には、まだまだ欧米先進国にはランキング等で水をあけられており、国家 もそのような国家的威信をかけて水準をあげるように躍起になっている。日本経済の国際競争力に比べて科学研究の水準が十分に評価されていないと当局は感じ ており、大学の研究グループへの競争的資金であるCOE(Center of Excellence)もその冠の形容詞を21世紀からグローバルと名称変更したのもその表れであろう。
学術研究の推進の立場から現場にかけられるプレッシャーのひとつは、現在の研究の水準をあげるために、おもに資金面での研究条件を優遇すると 同時に、その取得を競争的状況において、成果主義を誘導することにある。もうひとつのプレッシャーは、次世代の研究者養成のための教育改革にある。後者に は、基礎学力の向上のためのカリキュラム改善や優秀な学生への優遇措置という具体的な方策をとるように指導される。
添付図:21世紀のコンシューマリズム(消費者主義)状況下における大学教育に担わされる期待とは?
上の図のダウンロード(大学教育の文脈.pdf)
以上のことを踏まえて、5つの原則にまとめよう(「大 学教育改革5原則」より)
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● それでは、私の考える教育とは?
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は
んだいSurvival 術
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私(池田光穂)の属する大学では教育目標として教養・デザイン力・国際性の3つを揚げています。私の属するセンターでは、私は大学と一般市 民の あいだに壁と不信感があるという現状を打破し、それを改善すること、利害や立場の異なる人々との間をつなぐコミュニケーションの方法を考え、設計するとい うことを理念としています。私の大学への教育方針は、学生・院生への教育・指導(メンタリング)の一言につきます。私が考える教育・指導(メンタリング) とは、(順不同ですが)1)元気付ける、2)指導する、3)時間管理する、4)計画を考える、5)ともに遊ぶ、6)診断する、7)助言する、8)始動す る、9)エネチャージする、10)情報の在り処を示唆する、そして、11)分析・評価するからなっています。
教育に関する私のサイ トの10大リンク!(全部チェックすれば私の心が読めますぞっ!)
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