ブレンディッド・エデュケーション
Blended Education
ブレンディド教育/ブレンディッド教育 (Blended education)あるいはブレンディド学習/ブレンディッド学習(Blended learning)は、古典的(伝統的)対面教育(f2f modes)と、オンラインでの教材による学習の併用による組み合わせ教育のことである。ウィキペディアには、ブレンディッド・ラニーニングを、"Blended learning is an approach to education that combines online educational materials and opportunities for interaction online with traditional place-based classroom methods." と説明している。
この用語の登場は、2010年代の初期あるいは中頃 から、オンライン教育か対面教育かという二分法ではなく、インターネット環境の教育現場への普及に伴い、また、児童・生徒・学生たちの世代が徐々にデジタ ルネイティブに置き換わる過程のなかで、旧世代が実感できない学習経験をおこなっており、従来型の対面授業(f2f learning)との組み合わせで効率よく学習できるのではないかという試みがはじまった。
教育現場では、今日、証拠にもとづく教育 (Evidence-Based Learning)という、教育のパフォーマンスを、開始前のベースラインでの児童・生徒・学生たちの基礎学力と、対面授業(f2f learning)のみと、ブレンディド授業、(さらにはオンライン授業のみ)の2つないしは3つのパターンでの比較調査が求められていて、その結果、ブ レンディド授業に将来性があることが託されているのである(→「ウラバ ス(=裏のシラバス)」)。
ブレンディド教育は、従来型の通信教育システムが定
期的にスクーリングという、対面授業や対面ゼミナールで、進捗状況を報告するような「姑息的」なものではない。オンライン・オンデマンドよる遠隔教育と対
面授業を立体的に運用するものである。
アメリカ合衆国でブレンディド教育を喧伝するもの は、晩年 のクレイトン・クリステンセンの破壊的イノベーションの信者であることが多い。それもそのはず、破壊的イノベーションの提唱者は、晩年、教育的介入に興味 をもち、とりわけ開発途上国の子どもたちへの介入、都市環境にいる低学歴や移民の高卒者レベルの若者、勤労者たち、これらの人たちには、教育市場での「無 消費」に着目して、少しでも教育にアクセスすることが、その、それぞれの現場における破壊的を引き起こすと考えたのである。
クリステンセンとその弟子たちは、世界の無消費の市 場における教育の可能性に、社会の持続的成長と、福利の向上につながると真面目に考えていたのだ(→「教育とイノベーション」)。
授
業名称 |
英
語 |
そ
の意味 |
オンデマンド授業 | on demand lesson | いつでも、どこでも、必要とする人に供給 される授業。例)あらかじめ収録された録画を好きな時間にみて、期日までに課題に答える。 |
オンライン授業 |
online class
(or lecture) |
広義にはインターネットを経由する授業全
般を意味する。狭義にはリアルタイムで双方向の通信ソフトウェアを使う授業。 |
ハイフレックス
授業 |
high-flex
lesson |
「高い柔軟性」という意味。リアルな授業
とオンラインを組み合わせたり、複数の教室をインターネット(通信回線)で結ぶ授業。 |
ハイブリッド授業 |
hybrid class |
異種混交という意味があるので、上掲の授業を組み合わせる授業を主にい
う。ハイブリッドという言葉の適用汎用は広いために、リアル授業でも、実習・演習・実験・フィールドワーク・オンラインインタビューなど組み合わせるもの
もハイブリッドと言うことがある。 |
ブレ
ンディド授業 |
Blended Education |
ブ
レンディド教育/ブレンディッド教育 (Blended eduction)あるいはブレンディド学習/ブレンディッド学習(Blended
learning)は、古典的(伝統的)対面教育(f2f
modes)と、オンライン教材による学習の併用による組み合わせ教育のことである。ウィキペディアには、"Blended learning is
an approach to education that combines online educational materials and
opportunities for interaction online with traditional place-based
classroom methods." とある。 |
対面授業 |
face-to-face lesson, f2f class |
教室でリアルタイムにおこなう授業。ただし、実習・演習・実験・フィー ルドワークも、教師と学生は対面状況のコミュニケーションを基調とするので、対面授業をオンラインにくらべて(均質に統制可能だと考える)過度に一般化す る思考は危険である。 |
コロナ流行におけるキャンパスの短期・中期的対応については「オンライン・イチバーン!!!」で詳細に論じているので、それを参照にするように。
●ブレンディド教育がなぜ優れているのか?
ブレンディド教育がなぜ優れているのか?それを説明 する労力はそれほどかからない。ブレンディド状況はさまざまな学習メディアが混在してウェブ状態をなしていることである。つまり、情報がハイパーテキスト化していることである。すなわちブレンディド教育とは、教育のための学習リソー スがハイパーメディア化していること、この一言につきるのである。
ブレンディッド(ブレンディド)教育の判別方法
以上の説明から、ブレンディド学習とは「従来型の教 育(=工場モデ ルの教育)を受けながら、オンライン教育をうけること」という定義を理解し、それが現在の教育のシステムを大きく帰ることを受講者のみなさんはご理解いた だけたと思う。下に掲げるのは、ブレンディッド(ブレンディド)教育の判別方法のためのアルゴリズムである。
リンク
文献
その他の情報
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099
COデザインセンターにおける池田光穂の授業の受け方と「ウラバ
ス(=裏のシラバス)」の利用のしかた