Distance education or distance learning, correspondence courses,
online education
池田光穂・松浦博一・宮本友介
◎このページは、ダイキン工業株式会社による「基礎
検討フェーズ報告書・研究テーマ提案」から「2020年度共同研究委受託研究」のフィージビリティ調査研究である。調査研究班は、池田光穂・松浦博一(大
阪大学COデザインセンター教員)と宮本友介(大阪大学大学院人間科学研究科)である。
タイトル:プロジェクトXXX
大学研究教育システムのイノベーション:内破のためのコミュニケーションデザインと実践、あるいは「「空気と空間づくり」から考えるイノベーション・キャンパスの実現」の
ために
コンテキスト
2020年当初からの新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の世界的蔓延のため世界の大学は遠隔教育あるいはオンライン授業に切り替わった(→「デジタル・ヒューマ ニティーズ」)。これまで北米の大学は遠隔教育 (distance learning, online education)は流行以前から行われており、日本の大学関係者におけるその導入の騒ぎや混乱は無縁のようである。他方でこの劇的な変化を契 機に、日 本の大学教育環境が抜本的に刷新する可能性も否定できない。
エコシステム:「ITやイン
ターネットにおいても、さまざまなネットワークと端末とそれを利用するさまざまな人間のシステムをなしていることがわかる。そのため、生態学理論から用語
とインスピレーションを借りて、比喩的にエコシステムと
言うように
なったのである。エヴァンズとシュマレンジーは『マッチメイカー(2016)』において、企業間の連携を促すサービスや物流の場(=プラットフォーム)の
外側にあり、積極的/消極的に影響をもたらすビジネス、会社や組織などを含めた環境要因を、まとめてエコシステム(生態系)と読んでいる」
研究目的
イノベーション・キャンパスの実現のために「空気と 空間づくり」が大切である。フィージビリティ研究では、空気と空間づくりから考 えるイノベーション・キャンパスの実現をめざしていた。今般の遠隔教育をめぐる大学環境の劇的な変化に鑑み、これまでの大学における研究と教育の「蛸壺 化」(丸山真男の用語)の弊害を列挙し、それらの相互関連性を明らかにし、そこから脱却可能性=大学研究教育システムのイノベーションをめざす。遠隔教育 を中心としたイノベーション・仮想キャンパスの実現のために「空気と空間づくり」が大切であるが、その「空気と空間づくり」は、いままでの我々が想像して いたものと、根本的に異なるものになるかもしれない。
派生問題と目的:大学がキャンパスをすてて、インターネットだけで「営業」をはじめた時に、どのような形の大学
に「大学は変貌する」か?
研究内容
日本、ヨーロッパ、米国、アジアにおける遠隔教育に
関する実践の比較研究を手掛かりにして、それぞれの国の大学が抱える具体的問題(出席確認、学習効果、実習実験の代替可能性、遠隔PBLの可否、課題評
価、最終評価、単位認定等)に関する調査をし、ルーブリックを作成し、それらの問題解消と、それらの国や地域の比較大学改革論を感染爆発後の、大学に実装
できるかについて考察する。
研究・実践方法
オープンイノベーションということの一言に尽きる。
最終目標
学研究教育システムのイノベーションを内破として位 置付け、大学の研究教育システムのイノベーション(新結合)のあり方を提言する。これまでの研究教育のノウハウは大学と企業の間の協業関係において知財と して保証されていた。それらの権利を保全しつつ、大学と社会と企業という三者のエージェントが協奏可能な教育と研究がオープンに行える仮想的な場所(空 間)と、そのリソースの共有化できる社会発展モデルを構想し、スポンサー企業ならびに本務の大学に提言する。
マクルーハン(M. McLuhan)のテーゼ"Automation is information and it not only
ends jobs in the world of work, it ends subjects in the world of
learning " の検証(出典は後述)
意義
内破とは、改善がもたらす持続的イノベーションでは
なく、破壊的イノベーションを意味する。従来の大学の研究と教育のあり方に対する改善ではなくシステムの破壊と構築(Scrap and
build)を提言する。大阪大学を改善するのではなく、内側から(物理的にではなく観念的に)「破壊」する計画である。
社会全般のトレンドの変化
社会がかわるための原則を、『マクロウィキノミクス』と いう著作から、4つの未来原則をまとめた。すなわち:I. クリエイターではなくキュレイターをめざす II. 共有財の価値を見直す III. 自由にさせる IV. 活動をになう前衛を発掘し、強化する V. コラボレーションの文化をつくる VI. ネット世代への権限委譲する、という行動指針を採用したい。
社会へのインパクト
これまでの本務の大学への従来の大学評価基準はベー
スラインからの成長や効率向上を測るものだが、それを内破するために、社会からみた大学への見方が根本的に変化するものと思われる。大学を内破する共同研
究と提言と大学の動きを観察することで、スポンサーもまた企業体として外部の社会環境から改善が求められるだけでなく、内側から変革する意識が芽生える可
能性がある。
■ ︎リベラルアーツとは?
︎古典的なリベラルアーツ教育と、現代大学教育におけるリベラルアーツの共通点と相違点▶︎ビルトゥングとリベラルアーツの共通点と相違点▶高度教養教育▶高
度教養教育のデザイン︎▶高度教養教育(定義)︎︎▶︎知の理論(TOK)▶実践
知▶知の統合学習︎▶︎︎「知識に関する問い」と「知識の内容についての問い」の峻別▶︎大学院共通教育科目についての覚書▶私の考える教育︎︎▶実践力▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎︎▶︎▶︎
■ ︎遠隔授業とは?(からの引用)
遠隔教育の英語には、Distance education or distance learning, correspondence courses, online educationなどが含まれる。日本語でも遠隔教育は、オンライン教育や通信教育などが含まれるのと同じ事情である。「教師が生徒や学生と直接(物理 的に)対面して提供するのではなく、離れた場所から提供する教育」が遠隔教育の 意味である。「隔教育を行う理由は様々であり、たとえば学校へ通学が困難な場所で生活している生徒・学生に教育を届けるため、日中は仕事をしていて時間に 余裕が無く(物理的な)教室に通えない人に教育を提供するため、例えば COVID-19 感染症の爆発などで学校に生徒を集めることができないため(2020年当初の世界各国)等々、さまざまである。 感染爆発により学校閉鎖措置がとられても、その代わりに遠隔教育が行われれば、教育がまったく止まってしまうような事態を防ぎ、教育の提供を続けることが できる」ウィキペディア)
"Distance education or distance learning is the education of students who may not always be physically present at a school.[1][2] Traditionally, this usually involved correspondence courses wherein the student corresponded with the school via post. Today, it involves online education. A distance learning program can be completely distance learning, or a combination of distance learning and traditional classroom instruction (called hybrid[3] or blended).[4] Massive open online courses (MOOCs), offering large-scale interactive participation and open access through the World Wide Web or other network technologies, are recent educational modes in distance education.[1] A number of other terms (distributed learning, e-learning, m-learning, online learning, virtual classroom etc.) are used roughly synonymously with distance education."- Distance education.
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●クレジット:「04:「空 気と空間づくり」から考えるイノベーション・キャンパスの実現:コロナ禍における大学が真
にオープンになるために」
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