忘れる人のための国際関係論:目次
International Relations for real dummies
画像は高速神戸[新開地]にあるゲームセンターZoo(リアル店舗は2015年5月末で閉店)からいただいたものに加筆したものです
文化人類学者の多くは、ナショナリズムで規定される ような「国際関係」論については概ね無関心ないしは、無意識的に避ける傾向があります。なぜなら、生きた生活に焦点を当てる文化人類学者にとって、国際政 治や紛争などの活動はきわめて国家概念に呪縛されており、また生きた生活からほど遠いものと理解しているからだと思われます(グローバル化した状況におい て、もはや国家政治が市民生活にとって無視し得ないほどの影響力をもっているものだとしても、「それ以外の重要な人間活動」はあるのだと、文化人類学者は あくまでも信じたがるのです)
したがって文化人類学者が、国際関係「論」を講じる のをためらうのは、それができないからではなく、文化人類学者のエトスに反する、つまりそれを講じたくない心情が働くからであると思われます。しかしなが ら、このようなハンディを背負っても、国際関係論には文化人類学が必要であると、私は主張します。また、国際関係論の枠組みを、文化人類学の知見によっ て、脱構築ないしは、組み直すための提言をおこなうことで、文化人類学と国際関係論は、相互に批判的ながらお互いのよき面を補完的に保障しあえる学問にな るのではないかと思います。(「文化人類学者が国際関係論を講義する理由」より)
スケジュール |
緒言:文化人類学者が国際関係論を講義する理由 |
講 義 01 国際関係と地理政治空間 |
講 義 02 国際関係を対象にする学問 |
講義 03 国際政治理論+対外政策論 |
講義 04 国家のもつ意味 |
講義 05 国際連合 |
講義 06 戦争 |
講義 07 極東・東南アジア情勢 |
講義 08 中東情勢 |
講義 09 超大国および地域の国際政治 |
講義 10 新国際経済秩序あるいはネオリベラリズム経済 |
試験 文献 映像資料 |
補論(省略:下をごらんください) |
国際関係論の諸理論 |
社会経済的地位 |
国際倫理学:International Ethics |
国際保健 |
ベーシック・ヒューマン・ニーズ(人間の基本的諸要件) |
戦争の文化人類学 |