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人工知能のイメージに関する日米比較

Japan-U.S. Comparison on the Image of Artificial Intelligence

解説:池田光穂

1)コンピューターに自我(感情)をもたせる技術
日本が27%であるのに、米国では20%である。コンピュータが感情をもつことに日本人のほうが関心が高い。
2)コンピューターが人間のように見たり、聞いたり、話したりする技術 日米共に、36%と関心が高く、日米間でそれほど格差はない。
3)人間の脳の仕組みと同じ仕組みを実現する技術
日本は19%、米国は15%と、日本がやや高い。
4)人間の脳の認知・判断などの機能を、人間の脳の仕組みとは異なる仕組みで実現する技術 米国が42%もあるのに日本は26%(米国の比率の6割程度)しかない。人間の脳と機械の脳の構造的違いを通して機能的に実現させることに、米国は意識しているが、日本にはその意識が相対的に低い。
5)ゲームやクイズなどの特定の分野において、人間と同等もしくは人間以上の能力を実現する技術
日米ともに相対的に低いが、米国22%に対して、日本は低い。ともにシンギュラリティに対する関心の低さを表象するものであろうか。
6)画像や自然言語(話し言葉や書き言葉)、様々なデータなどを分析して、その意味合いを抽出する技術
米国が29%と高いのに、日本は17%に止まっている。人間に提供される認知情報の革新が人工知能によって実現することに対する米国の関心の高さと、日本の低さの対比は、人工知能に関する正確な情報収集の違いを物語っているように思えてならない。
7)学習や推論、判断などにより、新たな知識を得る技術
前項6)と同様、米国がさらに高い33%を示すのに、日本は20%に止まっている。人間に提供される認知情報の革新が人工知能によって実現することに対する米国の関心の高さと、日本の低さの対比は、人工知能に関する正確な情報収集の違い——すなわち日本における基礎知識の貧困さ——を物語っているように思えてならない
8)人間を超える知能を実現する技術
日本の11%に対して、米国19%と相対的に米国のほうが高い。シンギュラリティに対する関心の低さは、日本のほうが顕著である。
9)上記のイメージに近いものがない
日本が24%に対して、米国は10%なので、日本は、人工知能に関する知識は茫漠としており、正確なものが少なくとも2015-2016年ごろにはそれほどなかったように思われる。
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