欲望の人類学
Anthropology of Desire
☆欲
望(Desire)とは、
「何か、あるいは誰かが何かを欲する感情のことである。「欲しい」「願いたい」「切望する」「渇望する」といった感情に似ている。欲望は、そ
れを実現しようとする行動と密接に関連している。通常、人々は、自分を幸せにしたり、喜びをもたらしたりするものを欲する[1]。」[1]Pettit,
Philip. "Desire - Routledge Encyclopedia of Philosophy".
www.rep.routledge.com.
★哲学では、欲
望(Desire)は 繰り返し登場する哲学的問題として認識されている。欲望は、(1)人間を人間としての最高の状態や意識へと駆り立てるもの、あるいは(2)排除すべきもの、あるいは(3)強力な潜在力の源[つまり抗することができない内的な力]な
ど、さまざまな解釈がされている。
プラトンの『共和国』では、ソクラテスは、より高い理想のために個人の欲望は先送りすべきだと主張した。同様に、仏教の教えでは、欲望の最も強力な形態で
ある「渇望」は、すべての苦悩の原因であると考えられており、より大きな幸福(涅槃)を得るためには排除すべきものであるとされている。解脱への道を進む
間、修行者は巧みな目的のために「欲望を生む」よう勧められている(→「欲望の哲学」)。
では、欲望の人類学(Anthropology of Desire)と はなにか?——欲望の人類学とは、その最初の定義としては、欲望現象の人類普遍性の部分に光をあてて、欲望システムが派生する文化的社会的機能や構造を明 らかにすることである。そして、もうひとつは、欲望の初発点は人類共通なものではあるが、欲望そのものの様式や、欲望の発生やそのマネージメントに対する 文化固有のあり方を民族誌的に明らかにすることである。後者の場合は、その社会での言語や文化概念をつかった、一種のフォークサイコロジー(民俗心理学/ 心の仕組みに関するローカルな文化的説明)を記述することが、その仕事の中心になる。
それには、2つのアプローチがある。1)人間には「欲望」という普遍的な属性あるいは情動行動というものがあり、その様態を、人類学的に理論的に分析する方法。もうひとつは、2)「欲望」といってもそれは西洋思想における「欲望」に過ぎないので、通文化的な共通項と相違点をもつ《欲望》を明らかにするために、文化的文脈や歴史的文脈における《欲望》を民族誌的に記述して、通文化的な共通項と相違点を整理して、文化的文脈や歴史的文脈における《欲望》の有様を、学術的に記載し、かつ、適切な解釈を与える、というものである。
Article Summary If an agent is to be moved to action, then two requirements have to be fulfilled: first, the agent must possess beliefs about the way things actually are, about the actions possible given the way things are, and about the likely effects of those actions on how things are; and, second, the agent must have or form desires to change the way things are by resorting to this or that course of action. The beliefs tell the agent about how things are and about how they can be altered; the desires attract the agent to how things are not but can be made to be. This rough sketch of beliefs and desires is widely endorsed in contemporary philosophy; it derives in many ways from the seminal work of the eighteenth century Scottish philosopher David Hume. The striking thing about it, from the point of view of desire, is that it characterizes desire by the job desire does in collaborating with belief and thereby generating action: it characterizes desire by function, not by the presence of any particular feeling. The account raises a host of questions. Is desire an entirely different sort of state from belief, for example, and from belief-related states like habits of inference? Does desire have to answer to the considerations of evidence and truth that are relevant to belief and inference? How does desire relate to preference and choice? And how does desire relate to the values that we ascribe to different courses of action and that influence us in what we do? |
記事の概要 エージェントが行動に移るには、2つの要件が満たされなければならない。1つ目は、エージェントが、物事の現状、その現状において可能な行動、およびそれらの行動が物事に及ぼす可能性のある影響について、信念を持っていること。2つ目は、エージェントが、この行動またはその行動によって物事を変化させたいという欲求を持っている、または形成していること。信念は、エージェントに「物事がどうであるか」と「物事をどう変えることができるか」を伝える。欲望は、エージェントを「物事がどうではないが、どうすることができるか」に引き付ける。 信念と欲求に関するこの大まかな説明は、現代哲学で広く支持されている。これは、18 世紀のスコットランドの哲学者、デヴィッド・ヒュームの 画期的な著作に多くの点で由来している。欲求の観点から見てこの説明の顕著な点は、欲求を、信念と協力して行動を生み出すという欲求の役割によって特徴づ けていることだ。つまり、特定の感情の存在によってではなく、機能によって欲求を特徴づけている。この説明は、多くの疑問を投げかける。例えば、欲望は、 信念や、推論の習慣のような信念に関連する状態とはまったく異なる種類の状態なのだろうか?欲望は、信念や推論に関連する証拠や真実の考慮事項に対応しな ければならないのか?欲望は、好みや選択とどのように関連しているのか?そして、欲望は、私たちがさまざまな行動に割り当てる、私たちの行動に影響を与え る価値観とどのように関連しているのか?、と。 |
Pettit, Philip. "Desire - Routledge Encyclopedia of Philosophy". |
このつづきは「欲望」へ |
★HRAF- the Human Relations Area Files (HRAF)に登場する Desire
Generalized Reciprocity Generalized reciprocity refers to a type of exchange of goods and/or services where the giver and the recipient do not keep an exact ledger of value or stipulate the amount or duration of return. It is expected that the exchange will balance itself over time. Examples of this include kinship, friendship and close neighborly relationships where tokens, hospitality, or other helpful actions are exchanged back and forth over time when desired or necessary. For example, you may buy a coffee for a friend one day, with the expectation that at some point in the future, they will do the same for you. Or, perhaps instead they decide to buy you dinner or help you move in to your new home. These small tokens are indicators that you wish to have a prolonged relationship and are not systematically tallied. Similarly, sharing a tray of freshly baked cookies in a communal area at school or work for anyone to enjoy would constitute this type of reciprocity, as would a hunter-gatherer sharing their meat with the entire camp. A “pure gift”, to quote anthropologist Malinowski, would be one where the giver expects nothing in return and to request it would be considered socially unacceptable; for example, charitable donations. |
一般化された互恵 一般化された互恵とは、与える側と受け取る側が、その価値を正確に記録したり、見返りの金額や期間を規定したりしない、商品やサービスの交換の一種を指し ます。この交換は、時間の経過とともに均衡が保たれることが期待されます。その例としては、親族関係、友人関係、親しい隣人関係などが挙げられます。これ らの関係では、必要に応じて、または欲望に応じて、ささやかな贈り 物、もてなし、その他の助け合いが、時間の経過とともに相互に交換されます。例えば、ある日友人にコーヒーを買ってあげた場合、将来のどこかで相手が同じ ことをしてくれることを期待する。または、代わりに相手が夕食を奢ってくれたり、新しい家に引っ越すのを手伝ってくれるかもしれない。これらの小さな贈り 物は、長期的な関係を望んでいることを示すもので、体系的に記録されることはない。同様に、学校や職場の共有スペースで、誰にでも楽しめるように焼きたて のクッキーのトレーを共有することも、このタイプの相互扶助に該当する。狩猟採集民がキャンプ全体で肉を共有することも同様だ。 人類学者のマリノフスキーの言葉を借りれば、「純粋な贈り物」とは、贈り手が何も見返りを期待せず、それを要求することは社会的に受け入れられないものとされるもの。例えば、慈善寄付などがこれに該当する。 |
https://hraf.yale.edu/teach-ehraf/reciprocity-exchange-the-kula-ring/ |
☆
【Monica への質問】欲望の人類学という研究した学者はいますか?
推論プロセス ・まず、「欲望の人類学」というキーワードから関連する学者を探す必要があります。人類学の中でも欲望に焦点を当てた研究は、文化人類学や社会人類学の分野 で行われている可能性が高いです。 ・次に、有名な人類学者の中から欲望をテーマにした研究を行っている人物を思い浮かべます。例えば、アルジュン・アパデュライはグローバリゼーションと消費 文化の関係を研究しており、欲望と資本主義の関連を論じています。彼の著書『Fear of Small Numbers』や『Modernity at Large』では、現代社会における欲望の形成について言及されています。 ・また、ナオミ・ザックのような哲学者・人類学者も、欲望と倫理の関係を探求しています。彼女の研究は道徳的な欲望の構造を分析するもので、人類学的なアプ ローチを含んでいます。 ・さらに、ピエール・ブルデューは『ディスタンクシオン』などで文化的資本と欲望の関係を論じており、社会構造が個人の欲望に与える影響を分析しています。 彼の仕事は欲望の人類学的考察に貢献しています。 ・これらの学者の研究を確認し、欲望を主要テーマとして扱っているかどうかを文献調査で裏付けます。また、近年の研究動向を調べるために、学術データベース で「anthropology of desire」などのキーワードで検索をかけると、最新の研究者や論文が見つかるかもしれません。 ・ただし、ユーザーが検索機能を有効にしていないため、現時点での最新情報や特定の学者の詳細な研究内容については言及が難しいです。必要に応じて検索を提 案するか、既存の知識に基づいた回答に留める必要があります。 |
・「ユーザーが検索機能を有効にしていない」ことの改善のためにMonica に問い合わせているが、検索トグルスイッチの場所がわからない。 |
1. アルジュン・アパデュライ(Arjun Appadurai) |
|
主要著作:『ものの社会的生活』(1986) 特徴: 物質文化と欲望の関係性を分析 グローバルな商品流通が地域の欲望構造を変容させる過程を解明 「想像力の社会技術」概念でメディアが欲望を形成するメカニズムを提示 |
|
2. ナオミ・ザック(Naomi Zack) |
|
研究領域: 人種と欲望の交差点を分析 植民地主義が性的欲望の表象に与えた影響を解明 エスノセクシュアリティの政治経済学 |
|
3. ピエール・ブルデュー(Pierre Bourdieu) |
|
核心概念: ハビトゥスが欲望の方向性を規定するメカニズム 文化資本の差異化が生み出す「象徴的欲望」 趣味判断における欲望の階層化プロセス |
・ブルデュの著作は、一般には趣味判断についての著作と言われるが、趣
味判断こそが主体に欲望をドライブするので、この人工知能の指摘は間違っていない。 |
4. アン・アリソン(Anne Allison) |
|
日本研究: カワイイ文化と消費欲望の共進化 オタク文化における「萌え」の欲望経済 高度消費社会における欲望の商品化プロセス |
|
5. 新進気鋭の研究者(2010年代以降) |
|
デジタル人類学の観点から: SNSの「いいね」経済と承認欲望 アルゴリズムが誘導する欲望のパーソナライゼーション 仮想通貨と投機的欲望の新たな様相 |
|
方法論的特徴: |
|
参与観察による欲望の「実践的生成」過程の記録 物語分析を用いた欲望の文化的スクリプト解読 物質文化の考古学的手法による欲望の歴史的層位の解明 |
★ジル・ドゥールーズと資本主義の関係
1.『アンチ・オイディプス』では欲望の生産と資本主義の関係が主題化される |
|
1. 『アンチ・オイディプス』(1972) [資本主義と精神分析の共犯関係] 資本主義を「脱コード化の過程」として分析: 封建的な身分制度(コード化)を解体(脱コード化)しながら、貨幣という抽象的な再コード化装置を生成 欲望の生産 欲望の生産を抑圧する「抑圧的再領土化」メカニズムを指摘 精神分析を「資本主義的欲望管理装置」と批判: オイディプス・コンプレックスが家族というミクロ権力を通じて資本主義的主体を形成 |
|
2.『千のプラトー』では抽象機械や器官なき身体の概念が資本主義批判にどう関連するか? |
|
2. 『千のプラトー』(1980) [抽象機械としての資本主義] 資本主義を「世界を均質化する抽象機械」と規定: あらゆる差異を「交換可能な等価物」に変換する脱地図化的力 例: 労働力の商品化 労働力の商品化が生み出す「器官なき身体」の概念 「捕捉と逃走」のダイナミズム: 資本が常に新たなフローを捕捉(公債、デリバティブ等)しながら、同時に内部から逃走線を生み出す矛盾 |
|
3. 『哲学とは何か』(1991) [概念創造としての批判] 資本主義を「無限の負債システム」と再定義: 貨幣が「未来の時間そのものの抵当」となる自己増殖メカニズム 例:現代の金融派生商品が生み出す「仮想的な価値の階層」 |
|
特徴的な分析視点 |
|
脱領土化/再領土化の弁証法: 資本主義が伝統的共同体を解体(脱領土化)しながら、消費社会という新たな権力構造を構築(再領土化) 「制御社会」論(『追跡』1990): 規律社会から「モジュール化された柔軟な管理」へ移行する現代資本主義の特性を予見 例:アルゴリズムによる行動予測、ポイント制度の普及 |
|
現代的意義 | |
ドゥルーズの資本主義批判は、デジタル監視資本主義や暗号資産の時代に
おいて新たな解釈が可能です。特に「データの商品化」プロセスは、彼の言う「抽象的な等価物への還元」の極致と言えるでしょう。ただし、ドゥルーズ自身は
単純な反資本主義を主張せず、むしろその内在的な脱出線(リゾーム的運動)に可能性を見出していた点が重要です。 |
★欲望と哲学をクロス検索した結果の書籍リスト——どうでもいい本がたくさんがあるが、それもトレンドを知るために参照に
欲望の哲学 /
鷲田小彌太著, 講談社 , 1997 |
内容説明 無制限な欲望が人間の本質だ。浪費の技術を習得し、洗練化することで、世紀末を人間らしく生きぬくのだ。窮屈な社会を生きぬくための87の技術。 目次 0 「生きる技術」とは、何を意味するか 1 よく生きるためのキイワード「欲望」 2 無限な欲望をもつのは人間だけだ 3 「節制」はなぜ、美徳であったのか 4 過剰な欲望に最適なシステムと社会 5 情報社会における生きる「技術」とは 6 個人主義時代の快楽と生き方 |
欲望の現象学 :
ロマンティークの虚偽とロマネスクの真実 / ルネ・ジラール著 ; 古田幸男訳, 法政大学出版局 , 2010 . -
(叢書・ウニベルシタス, 29) |
“三角形的”欲望 人間はお互いにとって神である 欲望の変貌 主人と奴隷 「赤」と「黒」 スタンダール、セルバンテス、フロベールにおける技法の諸問題 主人公の苦行精神 マゾヒスムとサディスム プルーストの世界 プルーストとドストイェフスキーにおける技法の諸問題 結び ++++ ★欲望は「模倣」から生まれる 「 ジラールによれば、人間の欲望は「模倣的」である、というのが基本的な考えです。例えば、子どもたちが一つのおもちゃを奪い合う様子を思い浮かべてくださ い。最初にそのおもちゃを手に取った子どもは、そのおもちゃを特に欲しいと思っていたわけではないかもしれません。しかし、他の子どもがそれを見て「あの 子がそれを持っているのだから、きっと価値があるに違いない」と考え、そのおもちゃを欲しがるようになる。この連鎖が「模倣の欲望」です。 三角関係の構造 ジラールは欲望の構造を「三角形」に例えました。この三角形は、以下の3つの要素から構成されています。 欲望の対象(例:おもちゃ、成功、地位など) 欲望する主体(例:自分自身) モデル(模倣の対象)(例:他者、友人、社会的に尊敬される人物など) つまり、欲望は主体とモデルとの間で形成され、モデルが欲しがっているものを主体も欲しがるようになる、という仕組みです。 この三角関係は日常の中でもよく見られます。たとえば、友人が新しいスマートフォンを購入したら、突然その機種が魅力的に思えてくることはありませんか? それが、ジラールのいう「模倣の欲望」の具体例です。 競争と対立の原因 模倣の欲望が引き起こす一つの大きな問題は、競争や対立です。もし、複数の人が同じモデルを見てそのモデルの欲望を模倣し、同じ対象を求めるならば、やが てその対象を巡って争いが生じます。この過程をジラールは「模倣的競争」と呼びました。 たとえば、会社内で昇進を狙う社員たちが、上司の尊敬を得るためにお互いを競い合う状況を考えてみてください。各社員は他の社員が望んでいる昇進を自分も 欲しがるようになり、その結果、競争がエスカレートします。このような模倣的な競争が行き過ぎると、最終的に敵対関係や暴力に発展することもあります。 文化と社会への影響 ジラールは、この模倣の欲望が社会全体に広がると、集団的な暴力や犠牲の儀式、さらには宗教の成立にまで影響を及ぼすと主張しました。彼は「スケープゴー ト(生贄)」という概念に注目し、社会が模倣的な欲望による対立を解決するために、集団の怒りや不満を一人の犠牲者に向けることで紛争を終息させようとす ることを指摘しています。このようにして、社会の安定が保たれるという考えです。 まとめ ルネ・ジラールの「模倣の欲望」理論は、私たちがどのように他者を通じて欲望を形成し、時にそれが対立や暴力を生むのかを説明する強力なフレームワークで す。私たちが何かを欲しいと思う時、その背景には常に「誰か他の人」がいて、その人が何を欲しているのかに影響されているという視点は、日常生活の中でも 数多くの示唆を与えてくれます。」 出典「ジラールの「模倣の欲望」理論とは?——研修講師のネタ帳より」 |
欲望の現象学 : 現代思想ノート / 堀川哲著, 三一書房 , 1995 |
内容説明 人間の欲望、エゴイズムとは何か。「欲望論」は人間理解を決定する21世紀の重要なキーワードだ。 目次 序章 現象学のスタイル 第1章 観念論 第2章 情念論 第3章 言語論 第4章 社会論 第5章 同時代精神素描 思想史マップ—文献案内 |
性的資本論 : 欲望/剰余享楽/ジェンダー / 山本哲士 [著], 文化科学高等研究院出版局 , 2024 . - (知の新書, capital ; C01 . 資本論 / 山本哲士 [著] ; 1) |
内容説明 “資本”は個々の固有の力である。そして、「資本はシニフィアン」である。経済資本だけが資本ではない。現在世界の経済・政治の根源には「性的資本」の作 用がある。資本の初源的な作用である「性的資本」を、享楽/剰余享楽から問い返し、賃金や商品を欲望する現在社会の本源的な構造を明証化して労働・性別 化・剰余価値を根本から問う。セクシュアリティからのセックスの離床、ジェンダーからのセックスの離床が、欲望の主体化=従体化と経済セックスの産業的 ジェンダー体制を構成している。「性的資本」「エロス的資本」の諸相を明らかにして、性経済、性権力、性言説を考え直し、自己性の自分技術の可能条件を探 る手がかりを見出し、さまざまな“性的なもの”をめぐる事象を本質から考えるツールが示される。マルクス=ラカンの理論からラディカルなフェミニズム理論 の成果を検証。多彩な資本世界の解明がここから初まる。 目次 序として 資本主義/資本/SEXと性的資本 第1節 性的資本の四カテゴリーと、その先へ―イローズ/カプランの論述から 第2節 エロス的資本と魅力的な人のパワー―ハキムによる考察から 第3節 経済セックスと性的資本の“性”政治経済 第4節 性的差異とジェンダー―doing sex/doing gender 第5節 性的資本における享楽と剰余享楽―ラカンとマルクス 結節にかえて 性的資本と感情資本主義/感情専制主義 |
生命と欲望と仏教の解脱論 : 古代インドから近代にわたる思想史における / 木村泰賢著, 書肆心水 , 2022 |
内容説明——解脱への道」(甲子社書房, 1928年刊, 縮刷版) の改題改版復刻 生命のありかたから展開してゆく仏教的自由。近代仏教学の開拓者が仏教的解脱の個性を歴史的に解説する。生命の三相である持続(食欲)、拡大(性欲)、自 由(遊戯欲)から出発し、宗教意識自体を生命活動の本質から考察。全ての宗教が何らかの形で解脱の要求を背景とするものである中で仏教の解説がもつ個性を 明かす。とりわけ大乗仏教へと展開したことの意義を仏教史と他の宗教や思想との対比において示し、そこから見た運命と自由の関係を説く。 目次 第1篇 生命観より解脱問題への進展(生命の本質と人生の意義—特に欲望を出発として;解脱論;禅の種類とその哲学的意義;自力主義と他力主義) 第2篇 原始仏教より大乗仏教へ(原始仏教を終点として主意論の発達;仏教における業観と意志の自由;仏陀の道徳観;大乗的精神;仏教の真如観—特に般若を中心として) 第3篇 現代生活と仏教(現代の宗教的要求と新大乗仏教;仏教思想と現代の生活;親鸞主義と新大乗運動;生活の根本的基礎;災害とその道徳的意義;運命と自由) |
教育の「不可能性」と向き合う : 優生思想・障害者解放運動・他者への欲望 / 森岡次郎著, 大阪公立大学共同出版会 , 2022 |
博士論文「『他者への欲望』からみた教育の論理 : 障害者解放運動と障害学を経由して」を加筆・修正し、その後に発表した論文の一部を加えたもの JSPS科研費(18K02285)の研究成果の一部 引用・参考文献一覧: p144-160 内容説明・目次 目次 第1章 能力主義と優生思想—すべての人間が存在するための「社会」(能力主義—人間を格付けする思想;相模原障害者殺傷事件 ほか) 第2章 「青い芝の会」の思想と運動—「内なる優生思想」という問題(障害者運動のパラダイムシフト;「青い芝の会」の発足から1970年代まで ほか) 第3章 障害学のディスクール—解放理論の政治的意義と社会構築主義のアポリア(学際的な知の運動としての障害学;障害学における「当事者性」 ほか) 第4章 「新優生学的欲望」と「他者への欲望」—「新優生学」と教育の類縁性と背反(「パーフェクト・ベビー」という夢と現実;優生学小史 ほか) 第5章 「他者への欲望」とレヴィナスの倫理学(レヴィナスの思想形成;レヴィナスのテキスト戦略 ほか) 補論 「障害児童」の保護者との対話から |
欲望会議 : 性とポリコレの哲学 / 千葉雅也, 二村ヒトシ, 柴田英里 [著], KADOKAWA , 2021 . - (角川文庫, 22973) |
内容説明 「現代人は、20世紀までの人間から何か深いレベルでの変化を遂げつつあるのではないか?」#MeTooのような新たなフェミニズムの動き、ポルノ表現を めぐる攻防、LGBTへの社会的認識の変化、ペドフィリアの問題ほか。あらゆるものが炎上し続ける世の中で、食欲や金銭欲、物欲などにもまして自分のアイ デンティティや主体性に直結する欲望「性的欲望」をめぐって、哲学者、AV監督、現代美術作家が語り尽くす異色の鼎談! 目次 第1章 傷つきという快楽 第2章 あらゆる人間は変態である 第3章 普通のセックスって何ですか? 第4章 失われた身体を求めて 終章 魂の強さということ 文庫版増補1 “人類の移行期”の欲望論 文庫版増補2 個人と社会のあいだで |
使える哲学 : 私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか / 荒谷大輔著, 講談社 , 2021 . - (講談社選書メチエ, 751) |
内容説明 本書は、「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」という誰もが重視して生きている五つの価値が私たちにどんな魔法をかけているのかを解き明かします。 これらは、どの時代、どの場所でも同じだったわけではなく、歴史の中で生み出され、進化してきた魔法なのです。本書は、その魔法を解くために近年の出来事 から出発して、歴史の地層を掘り進め、徐々に深度を下げていく作業を実演します。時間の流れを逆行する新たな哲学史で真の自由を手にしよう! 目次 1 富—「承認」への欲望(二〇一九年:「富」の魔法;一八六七年:マルクスの価値形態論;一七五九年:アダム・スミスの道徳論;一五一七年:プロテスタント神学の救済論) 2 美—「尊さ」への欲望(二〇一九年:「美」の消費;一九七九年:「大きな物語の終焉」;一八〇〇年:「芸術」という神話;一五九〇年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵) 3 科学—「進歩」への欲望(二〇二〇年:「科学」の信仰;一九六二年:クーンの「通常科学」;一五四三〜一六八七年:近代科学の「パラダイム) 4 正義—「権利」への欲望(二〇一七年:「正義」の揺らぎ;一九六二〜七一年:リベラリズムの「理想」;一六九〇年:自然権のゆくえ) 5 私—「ありのまま」への欲望(二〇二〇年:「私」の全肯定;一七八一年:カントの「理性」;一六四一年:デカルトの「コギト」;一九二三年:無意識を操作する広告技術) 欲望の哲学史から未来へ |
ヘーゲルの実践哲学構想 : 精神の生成と自律の実現 / 小井沼広嗣著, 法政大学出版局 , 2021 |
学位論文「イェーナ期ヘーゲルにおける「自律」思想の継承と展開 : ルソー、カント、フィヒテとの対決を中心として」(法政大学, 2018年度提出) に大幅な加筆・修正を施したもの, 参考文献一覧: 巻末p9-20 序章 意志論と衝動の陶冶 陶冶論と普遍意志の構成 カントとフィヒテにおける自我論と共同主観性の問題 無限性と欲望 否定性を介した《共同主観性》の生成過程 「統覚の統一」から「精神」へ 幸福の問題 道徳的行為主体における悪とその克服 終章 内容説明・目次 内容説明 “精神の生成”の理路を解明する。ルソーが「一般意志」に基づく人民主権という仕方で社会思想として提示し、カントとフィヒテが「実践理性」や「自我」の 原理のもとで哲学的に基礎づけようとした「自律」の概念を、ヘーゲルが「精神」のもとで把握し直そうとしたことの意味と射程を明らかにし、ヘーゲルの「実 践哲学」がもつ可能性を、現代の思想状況のなかで問い直す。 目次 第1部 『イェーナ体系構想3』における意志論と人倫構想(意志論と衝動の陶冶—フィヒテの衝動論との対決を軸として;陶冶論と普遍意志の構成—ルソーの国家論との対決を軸として) 第2部 『精神現象学』における精神の生成(カントとフィヒテにおける自我論と共同主観性の問題;無限性と欲望—“意識は本質的に自己意識である”という テーゼをめぐって;否定性を介した“共同主観性”の生成過程—「自己意識」章の意識経験をめぐって;「統覚の統一」から「精神」へ—「理性」章におけるカ テゴリーの展開) 第3部 『精神現象学』における道徳性とカント批判(幸福の問題—カントの「最高善」との対決を軸として;道徳的行為主体における悪とその克服—「良心」論をめぐって) |
信仰と想像力の哲学 : ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜 / 谷川嘉浩著, 勁草書房 , 2021 |
博士論文「ジョン・デューイはどうして宗教哲学者なのか : アメリカにおける宗教・政治・消費という論点をめぐって」 (京都大学提出) を改稿したもの, 参考文献一覧: 巻末p.ix-xxvi 収録内容 ジョン・デューイはどうして宗教哲学者なのか A Common Faithはなぜそう呼ばれるか 近代アメリカにおける大衆消費社会の生成と構造 リベラリズムは豚を焼くために納屋を焼いてしまった 不安定な覚醒者たちの連帯 介入する部外者たちの重なり合う関心 創造的想像力と自然化されたロマン主義 消費者に自己超越は可能か 画一性のディストピアを超えるための二つの戦略 民主主義へのジェファーソン的「信仰」 知を欲望する、地図を手にする、庭を耕す 内容説明 アメリカを考えることは、「私たち」を考えることだ。デューイという「集合知」を通して、アメリカ知識人の社会批評をたどる。 目次 導入 ジョン・デューイはどうして宗教哲学者なのか 序論 A Common Faithはなぜそう呼ばれるか—共同性、想像力、歴史 第1部 近代アメリカにおける消費・政治・宗教(近代アメリカにおける大衆消費社会の生成と構造;「リベラリズムは豚を焼くために納屋を焼いてしまった」 —リップマンとデューイの先入見論;不安定な覚醒者たちの連帯—憂鬱、科学的方法、レトリック;介入する部外者たちの重なり合う関心—二つの公私概念と公 私の境界設定をめぐって) 第2部 信仰と想像力の哲学(創造的想像力と自然化されたロマン主義—心理学から宗教学へ;消費者に自己超越は可能か—ブーアスティン、デューイ、ニー バー;画一性のディストピアを超えるための二つの戦略—A Common Faithを読むエーリッヒ・フロム;民主主義へのジェファーソン的「信仰」— 政治的疎外、自然権、楽観性) 知を欲望する、地図を手にする、庭を耕す—図書館と現場を行き来する哲学 |
欲望の主体 : ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義 / ジュディス・バトラー著 ; 大河内泰樹 [ほか] 訳, 堀之内出版 , 2019 . - (Νύξ叢書, 04) |
[欲望の主体 : ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義] |
「意味」の原理論 / 竹田青嗣著, 講談社 , 2017 . - (欲望論 / 竹田青嗣著, 第1巻) |
内容説明 2000枚超!一切の哲学原理の総転換!!21世紀、新しい哲学がはじまる!2500年の哲学の歴史を総攬し、かつ刷新する画期的論考!! 目次 第1部 存在と認識(哲学の問い;認識の謎;本体論的解明) 第2部 世界と欲望(欲望相関性;意味 価値 存在;世界の一般構成) |
私たちの"感情"と"欲望"は、いかに資本主義に偽造されてるか? : 新自由主義社会における「感情の構造」 / フレデリック・ロルドン著 ; 杉村昌昭訳, 作品社 , 2016 |
内容説明 今、「怒れる若者たち」に熱狂的に支持される経済学者ロルドン—その“偽造”のメカニズムをスピノザ哲学と社会科学の結合によって解明した最先鋭の資本主義批判。 目次 序論 社会を動かす“感情”と“欲望”を構造分析する 第1部 再交差—社会科学と哲学の新たな結合(哲学と社会科学は新たな結合に向かうのか?;形式システムからスペクトル・システムへ—スピノザ主義的政治経済学の道程) 第2部 構造—人間とは感情を持ったロボットである(感情の構造主義のために;経済的危機の感情) 第3部 制度—その正当性と権威とは何か?(正当性は存在しない—スピノザ主義的制度論のための諸要素;制度の力) 第4部 個人—同意と支配、自発的隷属、そして叛乱(自発的隷従は存在しない—同意と支配(スピノザとブルデューの場合);幸せな愚か者たち—反新自由主義者になるためにもう少し努力せよ!) |
ジル・ドゥルーズの「アベセデール」 / ピエール=アンドレ・ブータン監督 ; 國分功一郎監修, KADOKAWA , 2015 |
フランス語音声 ; 日本語字幕付 出演: ジル・ドゥルーズ、クレール・パルネ 日本語字幕監修: 國分功一郎 字幕翻訳: 國分功一郎、千葉雅也、三浦哲哉、角井誠、須藤健太郎、岡嶋隆佑 ドゥルーズの著作邦訳一覧: 解説書p77-78 Disc1: A(動物), B(飲酒), C(教養), D(欲望), E(子ども時代), F(忠実さ). Disc2: G(左派),H(哲学史), I(アイデア), J(喜び), K(カント), L(文学), M(病気). Disc3: N(神経科学), O(オペラ), P(教師), Q(問い), R(抵抗), S(文体), T(テニス), U(一者), V(旅行), W(ウィトゲンシュタイン), X,Y(未知数、言葉にできないもの), Z(ジグザグ) KADOKAWA CGGD-0001-1--CGGD-0001-3 |
制御と社会 : 欲望と権力のテクノロジー / 北野圭介著, 人文書院 , 2014 |
内容説明 “コントロール control”を「管理」ではなく「制御」と訳してみること。そのシンプルな試みから圧倒的強度をもって展開される現代世界の徹底的な 読み換え。テクノロジーから人間の意識まで、社会の隅々に浸透し、なお拡大する「制御」という言葉の力を、情報理論から社会、経済、政治、はては脳科学ま でをも果敢に横断し、余すところなく分析する。人文学における凝縮された理論的研究の成果。 目次 「管理社会」と「制御社会」—ログ・オン 第1部 制御の形態分析—スタートアップ・メニュー(制御の三つの形態;制御の動性分析;制御の深度分析) 第2部 経済の制御、政治の制御—アプリケーションno.1(経済のなかの制御から、制御のなかの経済へ;国家を搖動する制御、統治を誘惑する制御;二つの統治術といくつかの情動) 第3部 存在の制御、制御の存在—アプリケーションno.2(制御と実存、制御のなかの生活世界;制御、偶発性、相互主観性;心の制御、脳の制御) 新しい唯物論と新しい形而上学のあいだ—ログ・オフ |
精神分析と人文学 : 問題としての「欲望」 / UTCP「精神分析と欲望のエステティクス」プログラム編, 東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」 , 2011 . - (UTCP booklet, 20) |
著者・訳者: 原和之, パトリック・グイヨマール, ウラジミール・サファトル, 数森寛子, 佐藤朋子, 澤田哲生, 藤岡俊博, 児島創, 棚瀬宏平 参考文献: 論文末 |
ルカーチの存在論 : 欲望・他者・自然のトリオロジー / 石塚省二著, 東京農業大学出版会 , 2004 |
目次 ルカーチの存在論講座一〇周年—ニーチェ没後一〇〇年、サルトル没後二〇年と現代思想・哲学の行方 存在論を読む—現代哲学の問題状況 ニーチェとは誰か 存在論を読む—ルカーチのニーチェ論 サルトルとは誰か 存在論を読む—ルカーチのサルトル論 ニーチェを読む—『ツァラトゥストラはかく語りき』 存在論を読む—ルカーチのヘーゲル論 サルトルを読む—『存在と無』 存在論を読む—ルカーチのマルクス論〔ほか〕 |
健康への欲望と「安らぎ」 : ウェルビカミングの哲学 / 森下直貴著, 青木書店 , 2003 . - (シリーズ「現代批判の哲学」) |
内容説明 飽くなき欲望に適否の線は引けるのか?「健康」の問い直しを通じて、生命操作と癒しの時代における倫理の“原点”を探る。 目次 序章 「健康」の規準を求めて 第1章 エピクロスと“安らぎ”のパトス 第2章 ベンサムと「消極的な快」 第3章 フロイトと“回復への欲動” 第4章 生命と“自己回復の循環生成” 終章 原点としての“ウェルビカミング” |
現代思想との出会い : 他者・欲望・言葉 / 古澤英樹著, 彩流社 , 1996 |
内容説明 近代の知の枠組みを解体し、人間存在のありかたを自己—他者関係を軸にしてとらえた知的探求のこころみ。哲学することを学ぶために—。 目次 1 象徴と文化(文化;文化の存在拘束性;象徴としての悪) 2 欲望と他者(欲望と他者とのかかわり;欲望の弁証法) 3 言葉と他者(言語形成と自己;根源的他者と象徴的他者) 4 死と詩(死へかかわる存在;死と詩的言語;詩的言語と想像力) |
リ ンク
文 献
そ の他の情報
CC
Copyleft,
CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099